いぶろぐ

3割打者の凡打率は7割。そんなブログ。

はやくも

2010-01-25 23:11:54 | 新・いぶたろう日記
年明けから1ヶ月が過ぎようとしてるね。
「2010年」にもようやく耳慣れ口慣れしてきたこの頃、
みなさん新年のスタートは順調ですか?
私は例に漏れずこの時期は連日忙殺です。
特に1月の下旬ともなると入試本番突入でしょう、
おちおち夜も寝られないような日々を過ごしております。

私の教室でも連日悲喜こもごも。
いや、何年やってもこの季節はせつないなあ。
合格すればこんなに嬉しいことはないけれど、
結果が出なかったときの無力感といったら・・・。
もうね、営業上の理由とか教室の実績云々じゃないんだよ。
とにかく目の前で手塩にかけた教え子が、
必死の努力にもかかわらず、
厳しい現実に打ちひしがれているのを見るのが辛い。
この神も仏もありゃしない不信心者が、
毎日祈ってるくらいだからなあ。
我々にとっては毎年のことでも、
子供らにとっては一生一度の大勝負。
酸いも甘いもかみ分けた大人にとってはなんてことなくても、
子供にとっては人生の分岐点。
ただ勉強のテクニックを教えるだけじゃダメ、
彼らの貴重な人生の一コマに配役された責任を感じないとね。
自然、一言一言が重みを帯びるよ。

しかしね、こんな職業で言うことじゃないかもしれないけれど、
やはり、入試なんてそれがすべてじゃないよね。
こんな紙切れ数枚の出来不出来でその子の本当の能力なんて測れっこないし、
ましてやそれが人間の価値につながろうはずもない。
実際、大人になっても学歴とか受験の実績とか自慢してる人って、
しょーもないのばっかしでしょ。
容れ物ばかり立派でも、中身がないからそうなるんだよね。
どこに合格するか、なんかよりも、
進学した先で何を為し得るかの方が何千倍も大事でしょ。
だけど、受験生たちは結果が出ないと、
自分のすべてを否定されたかのように錯覚してしまう。
入試ってのは残酷だよね。

中学受験なんて正直、異常だと思うよ。
自分もそれを通ってきた人間だし、それで救われた面もあって、
何ものにも代え難い経験になり得るものではあるのだけれど、
ひとつ間違えると人生そのものを狂わしかねない危なっかしさもあってさ。
中学受験は親の意志だけじゃダメだよ。
子供の側に充分な納得と相応の覚悟がなけりゃ。
みんなゆとり以来の公立不信で子供を受験に突っ込んで、
私立にさえ行けばOKと思ってるのかも知れないけれど、
いま、首都圏に限ってみても1万人は行く先無いんだよ。
遊びたい盛りの年齢の子たちがさ、2年も3年も勉強して、
しなくてもいい挫折感とか敗北感とか劣等感抱え込まされて、
あげく全部不合格でしたなんて、酷いと思わない?
それもいい経験だなんて、大人の理屈だよな。

幸い、というべきか、
我が教え子たちはどうにか行き先は確保した様子。
第一志望に必ずしも届いたわけではないけれど、
無用な敗北感は刻まれずに済んだかな。
曲がりなりにも一生懸命やったんだ、胸を張らなきゃ。
全力を尽くしたのなら、あとは運。そして縁。
人生にはどうにもならないこともある、
それを早いうちに知ることは決して悪いことばかりでもない。

…私はそれを知るのがちょっと遅すぎたんだけども(笑)。
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2 Comments

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塾の記憶 (noriko.s.)
2010-01-27 02:56:37
私はあまりに勉強が”出来なさすぎ”で、小学校の頃から通わされていました(強制的に)。 やっぱり、塾でもワカラナクテ、先生方からは「お荷物」状態。(そりゃそうだわ、学校の補修的授業でなくて、進学塾に入れられたんだから!)
そんな悲惨な中で、ある年配先生が言ってくれたことが「5人がかけっこをしたら、5人とも一着にはならない。走るのが遅くて5位になる子もいる。でも、だからって決して恥ずかしい事じゃないんだよ。そのとき、順位をつけたらそんな結果だったけれど、もしかしたら、この先は違ってくるかもしれない...し、同じかもしれない。 要は「気にしないこと」だった。
正直、ちょっとウレシかった(だって罵られる毎日だったから)。

本人の良いところや、やりたいコトを伸ばしてくれるようなアドバイスのできる大人っていいよね?
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Unknown ()
2010-01-30 02:23:41
まあ、勉強のできるできないと、
アタマのよしあしと、
成功するかどうかと、
あんまし関連性がないことは実感もって語れるね。

それがなんであれ、興味を持てるか。
ムキになれるか、プライド持てるか。
危機感持てるか、達成感感じられるか。
この辺の人間らしい部分の方が、よっぽど大きいんじゃないかと。
たくさんの子供に触れる機会を得て、
なんかそんな感じに思えてきたな-。
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