【大声小声】

【大声小声】

最近読んだばかりの本に
「スペードをスペードと呼ぶ」
という慣用句らしきものがでてきて、誰の本でどう使われていたんだったかなと探したのだけれど見つけられない。そういう時に全文検索できる電子書籍は便利だなと思う。英語では
I'm just calling a spade, a spade.
という。

外山滋比古を読んでいたら偶然その言葉に言及されていた。

相手はばからず、思ったことを直言するのを英語で「スペードをスペードと呼ぶ」と言う。(外山滋比古『日本語の個性 改版』中公新書)

言葉の前置きをしたり婉曲な表現をせず、いきなり本題に切り込むことを言う「単刀直入」と、剣を表す記号であるスペードを「スペードと呼ぶ」という表現の符合がおもしろい。

2024年5月29日 文京区千石、図書館へ通う道

おもしろいと言えば、外山滋比古が単刀直入な人は声が大きいと書いている。小声で話す人は自分の口にマフラーをつけているのかもしれないそうだ。あはは(大声)。

語尾に「が」をつけて「小声で話す人は自分の口にマフラーをつけているのかもしれませんが」と言うと「小声は小心者だ」と揶揄しているようには聞こえにくい。「が」は言葉尻を呑みこんでぼかす。

明快な表現を喜ぶのは相手への配慮という篩(ふるい)の目が粗(あら)い「いくらか素朴な人間」だからだそうだ。あはは(大声)。「スペードをスペードと呼ぶ」とは歯に絹を着せないことでもある・らしい(婉曲語法)。

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