◉猫と「なるへそくん」

2018年1月9日
僕の寄り道――◉猫と「なるへそくん」


山根青鬼(あおおに)という 1935 年生まれの漫画家がいて、弟の赤鬼とは双子である。「なるへそくん」という漫画が思い出深くアニメで観たような記憶があるのだけれど、ウィキペディアによると動画化はされなかったらしい。

なんで動画を観た記憶があるかというと、なるへそくんが「なるほど」の「ほど」を略して「ナール」と言うのをなんども聞いた気がするからだ。

「なるへそくん」の画像検索結果

漱石の猫を読んでいたら寒月くん(寺田寅彦)が訪ねてきて、主人が猫を膝に乗せたまま相手をしてこんな会話がある。

「なに二人とも去る所の令嬢ですよ、御存じの方じゃありません」と余所余所しい返事をする。「ナール」と主人は引張ったが「ほど」を略して考えている。(『吾輩は猫である』)

ネット上の会話で「ナール」と相槌打つ人を見かけると、ああなるへそくんを知っている同年輩だなと思う。「ナール」という言い方が流行ったことがあるのかもしれなくて、テレビラジオでなんども聴いているうちに、なるへそくんの記憶と混線しているのかもしれない。ちょっとした謎でアール。


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