【魚はねる港町雑記】

【魚はねる港町雑記】
 
 

(『電脳六義園通信所』アーカイブに加筆訂正した 2005 年 9 月 11 日の日記再掲

9 月 10 日。母の四十九日法要準備のために帰省する。

帰ってくるなら一刻も早く帰ってこいと言う、病気になってひどくせっかちになった母がいなくなったので、午前 9 時 21 分発の東海道本線伊東行きで熱海まで、熱海駅でホーム向かい側に停車中の 11 時 14 分発浜松行きに乗り換えて清水 12 時 22 分着、というのんびりした旅をして清水に帰る。

特急料金 2,100 円が浮いた分で、昼過ぎに着いて清水橋脇にリニューアルなった『清水うなぎ店』のうな丼を食べようと企んだのであり、我ながら賢い計画だったのではないかと嬉しい。

美味しい!

写真:『清水うなぎ店』とうな丼。
Data:RICOH Caplio R1
DATA:Panasonic LUMIX DMC-FX8

リニューアルといえば
「もし高田のソフト屋が復活したら 10,000 円分おごるぞ!」
と友人たちに宣言したので、本当にソフト屋として復活するのかしらと気になって見に行ってみたが、このカウンターはどう見てもソフトクリーム屋復活を予感させる。

待ち遠しい!

写真:ソフトの高田改装中。
Data:RICOH Caplio R1

そろそろ美濃輪稲荷赤鳥居の修復工事が終わった頃だと思うので到着後自転車を駆って見に行った。美濃輪稲荷大鳥居前の魚屋には非常によい魚が豊富に出ていて、母が元気なら喜びそうだが自炊で一人の夕食は耐え難いので目で味わって我慢する。振り向けば鳥居も見事真っ赤に修復を終えていた。

眩しい!

写真:美濃輪稲荷大鳥居修復完了。
Data:RICOH Caplio R1

9 月 11日朝。
午前 9 時 2 分の東海 2 号で帰京するため清水駅に向かう途中、稚児橋の上から巴川をぼんやり眺めていたら、魚が連続して跳ねるのでデジカメのシャッターを押したらちゃんと写っていた。
 
嬉しい!

写真:稚児橋下流ではねる魚。
意味もなく魚の部分拡大。 
Data:RICOH Caplio R1

清水のうな丼が美味しかったり、懐かしのソフトクリーム復活が待ち遠しかったり、ペンキ塗り立ての赤鳥居が眩しかったり、魚が跳ねた瞬間が写真に写っていることが嬉しかったりする自分に気づいて嬉しい。

そういう原初的で他愛のない感動に震えることこそ、微風に雑草が揺れるのに似た、身の丈相応の生きる喜びなのかもしれない。

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