ああ関東ローム層

2012年6月26日

  小学生時代から落ち着きがなく、学校の授業にもろくに身が入らなかったので、誰もが学校で学んでわかっているはずの常識が、いまでも身についていない現実に唖然とすることがある。

 関東平野は、富士山や箱根の噴火によって噴出し、風によって運ばれた火山灰が降り積もって、赤い土の関東ローム層に覆われていると社会科で習ったのに、自分の足もとを掘っみても、赤土ではなく湿った黒い土ばかり出てくるのを小学生時代から不思議に思っていた。
 実は関東ローム層が見られるのは台地上だけで、自分が暮らす下町には見られないこと、ようするに洪積層でできている高台の地域ではなく、東京下町のように沖積層で覆われている土地、平たくいえば長いこと水の底だった土地では、関東ローム層は見られないわけだ。そういうこともちゃんと習ったはずなのに、しっかり聞いていなかったので「おかしいな…」と首をかしげたまま大人になった自分がいる。

埼玉の特養近くにある畑

 義父母が埼玉県の特養ホームに入所したので、面会のため毎週大宮まで通っており、早いもので三度目の春が来た。
 大宮駅東口からバスに乗って特養ホームに行き、帰りはそのまま浦和美園駅まで足を伸ばすこともあるけれど、都心にほど近い通勤圏なのに、広大な農地がいまも残っている埼玉県に感動する。

 今年もまた畑の準備が始まり、見事な関東ローム層が掘り返されて赤い地肌を見せていると、ああ自分はいま関東平野にいるんだなぁと、子どもの頃習った社会科の授業を復習するように、実感をもって感動する。

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