「まんめんじ」のひみつ

2017年2月22日
僕の寄り道――「まんめんじ」のひみつ

子どもの頃はいろいろなはやし言葉があった。昭和四年生まれの精神科医が書かれた本にはこんなはやし言葉が回想されていた。
「まねっこ、まめすり、みそやの小僧」
「まねっこまんざい、まめやのむすめ」
人のまねをするという行為にけがれを感じ、まねっことはやされることに屈辱を感じた時代なのだろう。けがれと屈辱の感じ方は時代によって変わる。

小学生時代、男子児童と女子児童が仲良くしていると
「おとことおんながまんめんじ」
とよく囃された。まんめんじの語源がわからなかったのだけれど、こんなことを書かれている人がいた。

「男と女とまァめいり、いってもいってもいりきれない」と。仮名書きだから断定しにくいが、「まァめいり」とは「豆煎り」のことだろう。うまいことを言ったものである。
http://www.izbooks.co.jp/kodomo41.html

男と女が向き合って仲睦まじくしていることを「いちゃいちゃ」とか「いちゃつく」とか「ちちくりあう」とか「ててくりあう」とかいう。

この「くりあう」すなわち繰り返されて果てしもない喜びのとき、まさに男女が向き合って真ん中に置いた素焼きの焙烙(ほうろく)を見つめ、手と手をさしのばして豆を煎っている姿が思い浮かぶ。

なるほどと感心したので、引用元で参考文献としてあげられていた大田才次郎編『日本児童遊戯集』東洋文庫 122(1968/9)の古書をAmazon で注文した。

 

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