桜、菜の花、チューリップ、水仙、雪柳、芝桜、れんぎょう等など走った道沿いは花盛り。
やはり目につくのはいたるところに咲いている今が盛りの桜。見事な並木の桜もいい、畑の中の1本桜もいい、山の中腹の1本桜もまたいい、桜はどこに咲いていても愛でられる。
桜の咲くこの季節には「節句の山のぼり」といって、近所誘い合わせ弁当を持って楽しんだ。弁当はいわゆる「ご馳走」で重箱に詰める。蓄音機を担ぎくる人もあり、子どもも大人も終日愉快に過ごした。車を連ねて遠くの桜を見るなどは思いもよらない昔のことだ。
形は変わっても桜を楽しむ人は多い。いたるところで桜の下の車座を通りすがりに見かけた。
ひな祭りが過ぎ、今度は端午、といえば鯉のぼり。こちらも数多く見かけた。青空に泳ぐ鯉のぼり、平凡だけど気持ちよさそうに見える。
瀬戸内海に注ぐ川の支流の支流に数十匹の鯉のぼりが風に揺られている。近くの野菜売り場の婦人に「ええでしょうが、今年は1週間早よう泳がしました」と教えられた。
そばの花数の少なくなった桜の小枝が風に揺れる様子は、季節をバトンタッチしたよ、と鯉のぼりに手を振っているようだ。
(写真:川巾一杯に泳ぐ鯉のぼり)
実家からの鯉のぼりとおひな様、いつまでも大切にしてください。