花の名前に疎いことは何度も書いてきた。それを反省し、教えられたら覚えよう、記憶に残そうという気構えはするが、いつの間にか元に戻っている。これは能力の問題で覚えられなくなっている、そう認識することにしている。それでも、初めて見る花にはこれは「なに」と思う。
雑草が自然のままに茂っている緩やかな上りの道、頂上まではいろは坂のような道をかなりのぼることになる。自然のまま、といえばきれいに聞こえるが、道の両側のほとりは手入れされていない公道、それでも初秋の柔らかな日ざしは何事もないように、落ち葉の上に注いでいる。
茂った雑草の中に初めて目にする花が咲いている。よく見ると法面を覆うように伸び広がっているかずら(子供のころからそう呼んでいる)の弦に咲いている。見上げるほどの高さのとこにも、数十個咲いている。子どものころから、畑のほとりの草刈りは経験している。その回数多くて記憶はないが、花は初めて見た。こうなる前にほとりの草は刈っていたのかもしれない。
この時期、めったに人の通らない坂道、この花を愛でる人はあるだろうか。そんなことはお構いなく、自然の摂理通りに咲いている花、可憐というより野生の力強さを感じる。周辺の桜の木からヒグラシの鳴き声が幾重にも聞こえる。初秋と晩夏が混在している山道、ハゼの木の葉が色好き始めた。
良い香りがすると書いてありますが…。
何にでも巻き付き、早めの刈り取りが必要と教えられていました。ただ、花は初で何か特した気分で何枚か撮りました。