公園の堀に設けられた2つの台座で30匹ほどの亀が甲羅干ししている。見た目は眠っているとしか見えない。風で台座がゆえても動くこともなく目を閉じたまま、のように見えるが亀の目が小さくて分からない。傍目にはそう見える。台座の周りの鯉や鴨などの動きには全く無関心、日向ぼっこを満喫している。
そんな眺めのそばで甲子園での選抜高校野球の実況を聞いている人がいる。観光客の人らもちらっと見て通り過ぎる。自分の出身校の試合中ならその気持ちは良く分かる。ひときわ大きな音が聞こえた時に音声が切れた。気の毒だが出身校が点を取られた、そんな思いがした。
堀の鯉に餌をやる親子連れ、父親はその様子をビデオに撮る。長い望遠レンズをセットしたカメラマンはそれを摂る。餌がなくなると待っている次の親子に変わる。同じ光景が始まる。鯉よ食べ過ぎるな、と声を掛けたくなる。水面を泳ぐ鴨がそんな餌を横取りする。微笑ましい風景は続く。
桜の開花宣言はまだ。このところの明け方と昼間の温度差の大きさから桜はいい目覚めをしてくれると期待できる。公園内の1番咲きの目印にしている桜は明日くらい咲くかもしれない。