みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

鏡で作る

2024年05月31日 | 出エジプト記

出エジプト記 38章

 木曜日は、目まぐるしく天候が変わる忙しい一日でした。激しい雨が降っているかと思うと陽射しが差し込み、再度黒雲が覆って雨が…。しかし西の空には青空。ということで、昨日は外出を控えました。本日は5月最後の日ですね。どのような月だったかと、振り返ってみたいと思います。

 ここには、幕屋の庭に置く祭壇や洗盤、そこで用いる道具、器具など、さらには外側と庭とを区切る幕を「彼」すなわち、オホリアブが作ったと記されています。

 特に、洗盤を会見の天幕の入り口で務めをした女たちの鏡で作ったという8節の記述に目が留まります。「天幕の入り口」とは、おそらく幕屋ができる前に、モーセが主と会うために宿営の外に張っていた天幕についてのことと考えられます。

 この当時の鏡は青銅で作られていたことがここから分かります。また、鏡は昔も今も女性にとって大切なもの。それを用いて身だしなみを整えます。彼女たちはそれを主の幕屋の備品を作るための材料としてささげました。大きな決意だったのではと想像します。

 29−31節に、庭の備品や道具類に用いた青銅の量と、オホリアブが作り上げた備品の名前があります。しかし、そこには「洗盤とその台」がありません。このことから、女たちの鏡を用いて作られた洗盤は特別なものだったのではないかと考えられます。イエス・キリストの足に注がれたナルドの香油を思わせるような、信仰をささげる女性たちの姿に覚えることができます。幕屋の作成には、このようなたくさんのドラマがあったことでしょう。


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