霜後桃源記  

安心、安全と美味しさへのこだわり
そんな「こだわりの農業ブログ」を毎日更新
主役の妻は生産部長、夫は営業部長兼雑用係

食害

2008-11-26 21:11:27 | 
カメムシの食害に遭った米は米粒の一部が黒く変色してしまう。
この米が一定量以上含まれると二等米という評価が下されるので、農家では8月末にカメムシ防除の農薬を撒布するのが一般的となっている。

我が家ではむろんカメムシ防除の農薬は使用していない。
そのため精米した時点でカメムシの食害を受けた米粒が散見されることがある。
量的には5kgの米にせいぜい二~三粒含まれる程度だと思われるが、それをゼロにするため収穫一月前の稲に農薬をかけるのは「安全」を犠牲にして「見た目」を重視する悪習だと思っている。

以前、市場の責任者が「農薬を使わないで育てた野菜など要らない。農薬をふんだんに使って見た目の綺麗な野菜を持って来て欲しい」とコメントするのを聞いて驚いたが、カメムシ防除もその延長線上にあるようだ。

消費者には虫食い野菜や食害のある米を見つけたら「安全な証拠」という捉え方をして貰いたいものと願っているが、それは生産者の「甘え」になるのだろうか。



脱穀後、唐箕にかけたアオバタ豆。
少し乾燥させてから選別(食害等の不良粒を取り除く)して製品となる。
(足踏脱穀機のトラブルは部品調達が必要とのことで脱穀作業は中断したままとなっている)
コメント (4)
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