台風19号による被害がまだまだ報告され続けています。
東日本全体にこのような被害をもたらした台風を、私は今まで経験したことありません。
被害に遭われた多くの方々に、心よりお見舞い申し上げます。
本校脇を流れる利根川は広大な河川敷が広がっていますが、
堤防のかなり上の方の草まで泥水色になっていて、今日も通常よりとても水量が多いです。
今日聞いたところによると、避難所へ避難したと話している生徒もいました。
新井紀子 著『AIに負けない子どもを育てる』(東洋経済新報社)読了しました。
同じ作者の前作
『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』の続編・実践編で、
AIが苦手とする読解力を人間が身につけるにはどうしたらいいのか?が書かれています。
読解力の調査に使った「体験版リーディングスキルテスト(RST)」が収録されていましたので、
自分の読解力はどんなものか、と私もやってみました。
提示されている問題文は長くて数行で小学生から大人まで同じ問題ということなので、
簡単だろうと軽く考えていましたが、しっかり読むのにかなりてこずり、
全部で28問しかないのですが、とても時間がかかって疲れました。
結果はちょっと間違っている・・・後から見直すと少しの読み違えが原因なのです。
最後には「この問題文自体が読みにくくて悪文なのでは?」などと思ってしまいましたが、
そう主張する人も少なくない中、小学生で全問正解する子もいるらしい。
作者がこの本の中で提示している〝AI読み″という定義が興味深く、
「文章をバラバラのキーワードの群れで捉えようとする」読み方らしいです。
近ごろ人気の速読法などはこれですし、SNS上の文章はほぼ単語だけの場合もあり、
もはや言葉さえも面倒、理解しにくいというなら便利な動画サイトもあります。
その原因と対策は
・日本の子供は書く量が減っている。ノートを出来るだけ取るようにする。
・プリント・穴埋めワークシートの多用は、かえって生徒の学力を下げる。
授業を円滑にどの生徒にも、という先生たちの工夫と苦労のたまものがAI読みの原因?!
また、国語の教科書の内容が小説など文学作品メインに偏っており、
論理的文章を読んだり書いたりする内容が乏しいため、文章の正誤性を学ぶ機会がないとも書いています。
国語科の教員として思うところはありますが、語彙獲得に幼児期がとても大切とは思っています。
生活の中で使われる言葉が家庭によってとても差があることは、以前
紹介した本でも書かれていました。
本書後半には、幼児期から小学校高学年まで、年齢に応じた読解力をつけるための方策が書かれています。
そして、大人も読解力をさらに伸ばすことが可能だそうで、
私もいつか有償版のRSTを受けてみようと思います!