昨日、第2回東京マラソン
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がありました。
32,000人のランナー、1万人のボランティア、225万人の観衆、
6時間にわたる交通規制と
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TV放映、
国内最大規模のマラソン大会でした。
マラソンについて最近読んだ本を紹介します。
村上春樹のエッセイ 『走ることについて語るときに僕の語ること』
村上春樹が走っていることは、おぼろげに知ってはいました。
それについてのエッセイ。
題名からして彼らしくちょっとひねりがきいています。
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私自身は走ることはほとんどありませんので、
読んでも面白くないかなぁ~、と思っていましたが違いました
マスコミにもあまり登場しないし、生の声を聞くことがあまりないので、
村上春樹は何となく近寄りがたく孤高なイメージでした。
作品も難解なものが多く、
一体何を言いたいの?と自分の読解力のなさにガッカリしたり。。。
この本を読んで彼の印象が変わりました。
何と真剣に、純粋に作品を書き、走っているのだろうと驚いたのです。
1982年秋、専業作家としての生活を開始したとき、
彼は心を決めて路上を走り始めました。
それ以来25年にわたって世界各地で、フルマラソンや、100キロマラソン、
トライアスロンレースまで休むことなく走り続けてきたのです。
綿密な計画のもと何ヶ月もトレーニングし、タイムを計り、反省して修復し、
厳粛な気持ちでレースに参加する。
そして全く同じことが、小説を書くときにも行われているのです
一昨日、日本アカデミー賞の発表もあり、
最優秀主演男優賞に茶川竜之介を演じた吉岡秀隆が選ばれました。
その茶川という作家は、書き損じの原稿用紙に埋もれ、
頭をかき乱しながら、タバコをふかし、
苦しみながら昼夜逆転の生活の中で作品を作り出していました。
そんなよくある作家の生活から、村上春樹は走ることで抜け出しました。
「与えられた個々人の限界の中で、少しでも有効に自分を燃焼させていくこと、
それがランニングというものの本質だし、それはまた生きることの
(そして僕にとってはまた書くことの)メタファーであるのだ」
村上春樹、何だかちょっと身近に感じられるようになりました。