藤原正彦の『国家の品格』がベストセラーになってから、
書名に「品格」のつく本が続々出版されています。
今月読んだ
本から2冊。
1冊目は坂東眞理子の『女性の品格』
昨年のベストセラーNO.1
です。
わざわざ「女性」となっているところが良妻賢母を勧めているような気がして、
ずっと敬遠していました。
坂東さんは埼玉県の副知事も務めた方です。
内閣府男女共同参画局長も務め、女性初の在豪州ブリスベン総領事にもなりました。
だからこそ、もうちょっと広い視野からの思い切った提言だと思ったのですが。。。
マナーや礼儀作法等が書かれていますが、それを「品格」とまで言うのは
少し飛躍しすぎかな、と思いました。
それとも、世界に飛んで、その後原点に戻ったということでしょうか。
2冊めは清水将大の『男の品格Ⅱ 白洲次郎名言集』
偶然にも、今月号の雑誌『
小説新潮』が
「特集:白洲次郎の直言」を組んでいます。
私は白洲次郎という方を(恥ずかしながら)知りませんでした
日本の戦後史の表舞台には、ほとんど登場しない白洲次郎が、
自分の「信念」と「正義感」に突き動かされるように成し遂げようとしてきたこと、
それが戦後日本の礎を築いたのです。
彼がいなかったら、日本はもっとアメリカの言うがままになっていたことでしょう。
しかも、頑固に一本気に「幼稚な正義感」に邁進した、
そのカッコイイ生き様に「憧れ」にも似た思いを感じます。
長身に苦みばしった甘いマスク、ケンブリッジ仕込みの語学力、
スポーツマンで友情に厚く、目下のものにも親切で、物を作る人を愛し、
金銭にきれいで、ユーモアがあり、女性にはジェントルマンで優しい。
こんな”いい男”に明石さんま、木村拓哉、市川海老蔵も憧れて
いるそうです。
次郎の終の棲家であった「
武相荘」
(東京・町田市)が
今はギャラリーになっているそうなので是非行ってみたいです。