THE JAZZ LIFE! / JAZZ ARTISTS GUILD(1960-61 CANDID)
ナット・ヘンホフのプロデュースによるアルバム。
解説に、「・・・・全体としては、ヘンホフの主宰する“キャンディド”及び、ヘンホフ自身のデモンストレーション的色彩の濃いオムニバス盤ということが出来る・・・(小西啓一)」とある。
ミュージシャンでは、チャールズ・ミンガスが中心で、強いメッセージが感じられるアルバムとなっている。
このアルバムは、ニューポート・ジャズ・フェスティバルへの反抗の表明として吹き込まれたそうだ。
全体の統一性はないが、なかなか魅力的な演奏が繰り広げられている。
音が、いきいきとしている。
演奏メンバーは多い。ジャケットに記載されている。見て欲しい。
「YOU DON'T KNOW WHAT LOVE IS:あなたは、愛のなんたるかを知らない」は、ジャズのスタンダード・ナンバー。
映画「キープ・エム・フライング」(1941年)の主題歌である。
作曲はジーン・デ・ポール、作詞はドン・レイ。
以下のアルバムに収録されており、聞き較べてみようかと思う。
テナー・サックス、フルート、ピアノがメインの演奏である。
ソニー・ロリンズの「サキソフォン・コロッサス」(1956 PRESTIGE)
ジョン・コルトレーンの「バラード」(1962 IMPULSE)
エリック・ドルフィーの「ラスト・デイト」(1964 FONTANA)
マル・ウォルドロンの「レフト・アローン」(1960 BETHLEHEM)
ロリンズの音のふくよかさ、バラードにしっくり。
僕の好みからいくと、コルトレーンでなく、ロリンズ。
ドルフィーのは別格。唖然とするかのようなセンスのよさ。
クラシックを聴いているような感じがする。
ロリンズやコルトレーンとは、まるで違う世界がひろがっている。
マルのはピアノ・ソロ、深く沈んだようで、しんみりしていていい。
ジャズには、元は同じ曲でも、まるで別の曲を聞くかのような愉しみがある。