我が家では、高校入学が決まった春休みにひとり旅をすることが恒例行事。
(恒例といっても2人しかいないけど)
かくいう私もウン十年前、いとこと九州へ行ってきた。
一応、当時北九州に住んでいた親戚の家をベースキャンプにしたものの、
同じく高校に合格が決まったばかりの同い歳のいとこと2人だけで
阿蘇を回ったあと佐賀の駅で夜を明かし、長崎の町を見てきた。
今でも鮮明に記憶に残る思い出であるため、うちの子ども達にも勧めてきた。
一昨年は長男。
小学校4年の時に姉妹都市交流でホームステイさせていただいた平塚のお宅にお世話になり、
帰りに東京に寄って、将来自分が目指したい大学を見てきたとのこと。
そして今回は次男の番。
ただし次男は昨年
「アジア子ども文化祭(ACCF)」のボランティアを務め、
その準備や交流キャンプ中など、すでにひとりで何度か上京しているので慣れたもの。
今回もACCFで一緒だったボランティアのお兄さん、お姉さん方にお世話になってきた。
たくさんのボランティアだった人達が次男を迎えてくれたらしく、
ACCFに日本チームとして出演した千葉の「のさか太鼓」の子達に会いに行ったり、
やはり兄を真似て、自分が将来目指したい大学を見てきたり、
充実した3日間だったようだ。
それにしてもACCFでボランティアを務めた人達はすごい。
ACCF後、この5ヶ月間だけでも
スマトラ沖地震津波のボランティアにスリランカへ出掛けた人、
ラオスでのボランティアインターンを体験してきた人、
アメリカへ留学にいった人、フィリピンに滞在している人、
中越地震や三宅島民の帰島支援ボランティアへもたくさん参加している。
皆若いとはいいながら、この行動力!!
不肖ウチの次男もいろいろ影響を受けてきたようだ。
次男が持ち帰ったお土産はACCF時のビデオ。
主催が日本テレビ放送網文化事業団だった関係で、
日テレのスタッフが交流キャンプからACCF終了後の
さよならパーティーまで
密着で取材し、編集したものだった。
私が実際に見たACCF本番とさよならパーティーばかりではなく、
成田に着いたばかりの各国の子ども達の不安げな顔から、
ウエルカムパーティーでの早くもうちとけた顔、
泊まった部屋での子どもらしいのびのびとした表情などが記録されていた。
スラムに住んでいたり、ストリートチルドレンだった子達が多かったが、
ああいう場になるとどんな環境に育ち、どんなところに住んでいるのかなんて関係ない。
みんな底抜けに明るく、かわいい子ども達だ。
彼らを取り巻く環境に思いをはせ、健気に頑張ってACCFを成功に導き、
さよならパーティーで別れを惜しんで抱き合い泣いている姿を見ながら、
私も涙が止まらず、泣き笑いしながら見た。
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フジTV、今週月曜10時からの「スマップスマップ」はスペシャル。
草薙剛がタイを訪問し、
チェンマイにあるNGO施設「希望の家」に3日間滞在するドキュメンタリーだった。
HIVなどで親を亡くしたり、親に育ててもらえない子達が共同生活しているところだ。
そこの子ども達もみな明るく人なつこいが、その心の中には深い傷を抱えている。
それを見た草薙の、簡単に安易な感想を言わず
「まだ僕の心の中が整理できていません」という言葉に、彼の誠実さを見た気がする。
知識としてそういう子達がいることを知るのではなく、
触れあうことによって感じた正直な言葉だろう。
実際に触れあい体験する、交流することの大切さを感じたここ数日だった。