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日本三大教育施策のひとつといわれる
岩手県の教育振興運動が始まってから60年。
これは学校、家庭、地域、子ども、行政が一体となって
教育課題解決を図るという岩手県独自の施策だ。
特に重要なのは学校と家庭だけではなく
そこに地域が入っているということ。
三位一体の教育施策と言われる所以だ。
当時、他県と比べて学力が劣り進学率が低いという
岩手県の事情があったとはいえ
その解決方法としてこの施策が生み出されたというのは
素晴らしいことだったのだと思う。
都市化が進むにつれて、地方においても
地域という概念が希薄になりつつあるように感じられる。
家庭の事情が優先されて学校の存在も薄くなり
社会の中で生きるということを学ぶ機会が無くなりつつある。
現代社会におけるさまざまな問題は
その部分の不足が招いているのではなかろうか。
PTAの存在もまた同じような意味を持つ。
学校と保護者が手を繋ぎ(連携して)大きな輪を作り、
その中で子どもたちをのびのび育てるためにPTAはある。
家庭と学校だけでなく、地域がそこに入ることにより
その輪はより大きくなり、子どもたちもよりのびのびと育つ。
昔は近所の人たちも子どもたちを見守っていた。
私の住む地域では小学校の運動会に
子供がいない地域の人たちも参加し楽しんでいた。
たくさんの目に見守られる子育て。
それを実現するには、
親たち大人も地域に溶け込む必要がある。
地域社会の重要性。
残念ながら、自分の身の回りでもそれが忘れられつつある。
近所の人が子供たちの声をかけると
ヘタすると不審者に思われてしまったりする。
それは普段から近所の人たちとの触れ合いがないからだろう。
都会のマンションでは、知らない人に挨拶をするなという
悲しい指導が入ったりするという話も聞いた。
そういう中で、子どもたちは
「社会の中で生きる」ということをどこで学べばいいのだろう。
就職し、社会人になってから心を病む人が多いというのは
その学びが不足していることも一因と思うのだ。