風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

奇跡の一本松

2024-07-20 | 社会

数日前、仕事で陸前高田へ。
取材終了後、リクエストがあったお土産を買いに
震災記念館の隣にある道の駅へ。
買い物の前に、道の駅の先にある一本松まで行ってみた。
震災2年後に行って以来、何度目になるかな?

松の根元の建物は震災遺構として保存されている
津波で全壊した旧ユースホステル。
(その背後は震災後に整備された防潮堤)
これだけではなく、あの日から13年経っても
まちの中にはまだまだ壊れた建物が点在している。
奇跡の一本松の前に立つと、
そして壊れたままの建物を目にすると、
自然に祈りの気持ちが湧いてくる。

お土産は牡蠣味噌。
ここに来たら何かしら買って
ほんの少しでも経済復興の一助になればと思う。
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全国高等学校野球選手権大会 岩手県大会3回戦

2024-07-19 | スポーツ

今日12:30から花巻球場にて。
対するは同じ伝統校である黒沢尻北高。
ここを突破すればBEST8となり準々決勝進出。
そこでの対戦相手は
全国的にも強豪の盛岡大附属の可能性が高そう。
まずは挑戦権を得るために、今日の試合に全力で!

花高健児のこの意気で 勝ってこい勝ってこい
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「片手の郵便配達人」

2024-07-18 | 読書

氷点下2桁にもなる、吹雪に閉ざされた凍てつく冬。
その分、春には一斉に花々が咲き乱れ
青々とした山々は夏に向けて淡い色から濃い緑に変わっていく。
道路脇の斜面にはシダが生い茂り、
牧場には爽やかなそよ風が流れていく。
主人公ヨハンが郵便配達人を務めるドイツの田舎の村は
まるで私が住む現代の日本の北国の風景だ。
ヘルマン・ヘッセの作品にも感じたことがあるけれど
ドイツの自然描写はとても親近感が湧く。
ヨハンと村の人々とのやりとりも微笑ましく
とても穏やかで平和に風景だ。

現代の日本の北国との違いは
本作品の舞台となっている時代が、
連合国軍や当時のソ連軍に攻め込まれて劣勢となった
ナチス統治下のドイツであり、
主人公のヨハンも戦場で片腕を失った帰還兵であること。
村の男たちがみな戦場へと招集され
ヨハンは彼らの戦死通知を配達する役割だということ。
そして村の女たちや子どもたちは
前線にいる夫や息子や父親の心配をしていること。
そんな光景は終戦間近の日本も同じような状況だったのだろうが
それでも自然は戦争前と変わらず輝き、
戦場となった地域から逃げてきた人々と一緒に
そしてそんな田舎町にもいるヒトラーユーゲントや突撃隊など
時代と体制に積極的に迎合する者たちも一緒に
人々は静かに日常を過ごしている。

戦禍は刻々とそんな田舎の村にも近づいてくる。
変わらぬ自然の美しさと人々の重苦しさの対比の描写が秀逸だ。
現代に生きる我々が歴史で知る想像に反し
当時のドイツ人全てが
熱狂的にナチスを盲信していたわけではないことがわかる。
村の中には冷静に時代や状況を俯瞰する人間たちも少なからずいた。

「誰だって、もう戦争はしたくない。
 だけど戦争は私たちが起こすんじゃない。
 上にいる誰かさんよ。
 死骸に群がるハゲタカみたいに、
 爪を立てて権力をつかみ取ろうとする。
 そんな奴らにとっちゃ、子どもたちのことなんかどうでもいいのよ」

「これからはいい時代が来る。
 私が取りあげた男の子たちは、もうけっして戦争に行かなくてすむ。
 戦争を経験した世代がそうしなくちゃ。
 その人たちが生きているかぎりー」
「先の戦争からちょうど20年と数ヶ月しかたっていない。
 人間は歴史から何も学んでない。
 人類が自滅するまで、そう時間はかからないかもしれない」

「ドイツ・ジャガイモやチェコ・ジャガイモなんていう
 種類がないのと同じように、
 ドイツ鱒やフランス鱒もない。
 ジャガイモはジャガイモ、鱒は鱒だ」
「ドイツが優れている、っていったいどういう意味だ?
 俺は第一にまず人間だ。第二、第三・・・
 ずーっとあとに、ドイツ人ってのがくるんだ。
 お前たちもそう思うだろ?」

この人たちのこの感覚を大事にしたい。
永遠に。

「片手の郵便配達人」グードルン・バウゼヴァング:著
高田ゆみ子:訳 みすず書房


 
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私立シード校をコールドで撃破!

2024-07-17 | スポーツ
花巻北高 040 010 21  |  8
盛岡誠桜 010 000 00  |  1
(8回コールド)

近年、他県からの野球留学生を集め
この大会でもシードとなっていた私立にコールド勝ち!
攻撃力は春から出色だと感じていたが
このチームは守備の安定感も素晴らしい。
打つだけではなく、きちんとバントで送ることができ、
大勝でもスクイズなど小技も決めて完璧な試合運び。
エースしか投げていないところが若干不安だけど
最小失点に留めておけば逆転する力もありそう。

次戦は19日。
相手は母校と同じく
旧制中学時代からバンカラの伝統校の黒沢尻北高。
春の地区予選では勝っているけれど
夏の大会はまた別物。
油断することなく1戦1戦粘って生き残ろう。
次戦に勝てれば
次は全国的にも強豪の盛岡大附属の可能性。

打てや懲らせや!
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全国高等学校野球選手権 岩手県大会2回戦

2024-07-16 | 生活の風景

先週12日の1回戦は快勝。

一関二 000 000 010 | 1
花巻北 300 200 00x | 5

コールドゲームになるようなペースだったが
暑さで花巻北野手数人が足の痙攣を起こしたため
相手の点に繋がったり、追加点に結び付かなかったり。
とはいえよく戦った。
完投したエースの疲れが少々心配ではあるが
中3日あったので大丈夫だろう。
今日が2回戦。

今日の相手はシード校の強豪私立 盛岡誠桜。
他県からの野球留学選手もたくさんいるチームだが
春の大会で専大北上と互角の試合をした経験が生きるだろう。
臆することはない。
強力な応援団が背中を押してくれる。
不撓不屈!
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初夏の庭

2024-07-15 | 生活の風景





花々が太陽に顔を向け、
茄子も胡瓜もトマトもベリーもスクスク。
セミやカッコー、時折ウグイス、キジの鳴き声。
夕方には今日を惜しむかのようにヒグラシ。
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「春と修羅」「注文の多い料理店」刊行100年

2024-07-14 | 文化


宮沢賢治イーハトーブセンターの今年の企画展が
昨日から開催されています。
それぞれの専門家たちが研究の集大成ともなる企画展。
両作品の評価やバックグラウンドなども詳細に説明されており
再評価につながる展示会となっています。
ぜひ足をお運びください。
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「おいハンサム!!」

2024-07-13 | 映画・芝居・TV

netflixで鑑賞。
こんなドラマがあったとは知らなかった。
面白い😆
吉田鋼太郎さんのお父さんが同じおっさんとして共感。
一方で娘たちの残念な日常もよくわかる。
共感したり、笑ったりする合間に、結構深いセリフもある。
娘たちを巡る男たちの描写も薄っぺらいわけじゃなく
それぞれの問題がちゃんと描かれている。
なかなか秀逸なドラマだった。
これは深夜枠じゃなく、GTに放送すべきだったんじゃない?

それにしても木南晴夏さん。
「20世紀少年」で初めて知って注目し、
ドラマ「9ボーダー」でも注目してたんだけど、
好きだわぁ。
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全国高等学校野球選手権大会岩手県予選

2024-07-12 | 生活の風景

今年も暑い夏がやってきた。
一昨日の開会式では、県内バンカラ応援6校による
アトラクションとしての各校へのエール。
そして大会3日目の今日、母校花巻北校の初戦がある。
1回戦は地元花巻球場だから、
徹夜で40km歩く夜間歩行はどうだったのだろう。
(開会式に向けて盛岡まで歩いたのかな?)

最近の応援スタイルは我々の頃とはいろいろ変わっているが
バンカラスタイルが引き継がれているのは変わらない。
旧制中学時代からの伝統が受け継がれているというのは
岩手だけだと思うので誇っていいと思う。
できれば他校のスタイルを真似て世の流れに迎合することなく
自分たちのスタイルを持ち続けてほしい。
写真は九十周年記念誌より。

さて試合。
相手の一関二高には、次男の時代に苦杯を舐めた思い出がある。
なんとか突破して、強豪私立に立ち向かって欲しい。
現役生たちに負けないよう、OBたちも精一杯応援しよう。
至誠天地を動かさん!
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南部屋敷

2024-07-11 | 食べ物・お店

たまたま盛岡へ行った帰り道、
無性に蕎麦が食べたくなったんだ。
それも高級店ではなく、和食ファミレスの蕎麦。
できればにぎり寿司も食べたいと思い
天ぷら蕎麦と寿司のセットが確かあったなと記憶を辿り
帰る途中のイオン盛岡南店近くにあったはずの南部屋敷へ。
・・・店が無い。
いつの間にか無くなってしまったようだ。
とはいえ蕎麦寿司セットへの衝動は増してくる。
南部屋敷都南店へ回ってみたが・・・反対車線で入りにくい。
南部屋敷矢巾店へ・・・入店できたが行列が長い。
とうとう花巻店まで車を走らせることに。
一発で席につくことができた。

ところがメニューを見たら
蕎麦寿司セットはにぎりじゃない😭
しかたなく天ぷら蕎麦と巻き寿司&いなり寿司セットを注文。
・・・残念ながら、蕎麦を食べただけでもう満腹。
後ろ髪をひかれつつ、
かんぴょう巻きといなり寿司を半分残してしまった。
いろいろ、とても残念だった日曜のランチ。
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紫陽花を包み込むものは

2024-07-10 | 文化

本とコーヒーとJAZZ。
切ってもきれない組み合わせ。
私という人間のかなりの割合を構成するものでもある。
JAZZは聴くだけだけどね。
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「首」

2024-07-09 | 映画・芝居・TV

まぁ北野監督やりたい放題😆
織田信長の人物描写の極端さは
狂気を描くというよりどこかコントみたいだし
荒木村重と明智光秀が恋人同士で
そんな光秀に信長が横恋慕しているという
ぶっ飛んだシチュエーションも北野監督ならでは。
光秀の心情がよくわからなかったし
村重の最期もイマイチ理解できなかったけれど
「もしかしたらホントにこうだったんじゃないか」
と思わせるようなリアリティはある。

カンヌでは大喝采だったらしい。
信長役の加瀬亮さんも助演男優賞を取ったらしい。
確かにこれは海外ではウケるだろうなぁ。
国内では今まで描きまくられてきた史実が元なので
「そのひとつの解釈」としては評価できなくもないかな。
そういう意味では難しい題材だよね。
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花巻市郷土芸能鑑賞会

2024-07-08 | 神楽・芸能

今月はこの出番。
上根子神楽は珍しい演目を予定しています。
円万寺神楽でも長い間演じられていなかった演目ですが
ようやく上根子神楽で復活させることができそうです。
お楽しみに。
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「燕は戻ってこない」

2024-07-07 | 読書

「OUT」「柔らかな頬」「グロテスク」「アンボス・ムンドス」
「メタボラ」「東京島」「IN」などの桐野作品をこれまで読んできたが、
どの作品も、思わず目を背けたくなるような
あまり見たくない人間の心の奥底を覗き込む内容で
はっきり言って拒みつつ、いつも恐る恐る手に取っていた。
この作品も、テレビドラマを見ながら原作を同時並行で読んだが
登場人物みんな自分勝手な価値観で途中嫌な気持ちになりつつ
それでも主人公の心の動きから逃げてはいけないという
どこか使命感を持って読了。

でもさ、目を背けたくなったり、嫌な気持ちになるってことは
自分の中にもどこか登場人物たちのような心があり
そんな心の中のドス黒い部分を曝け出されたくないのかなと
読了後に分析してみた。
しかしまぁ、どいつもこいつも酷い人間で
(現実社会ではそういう部分は隠されているから見えないだろうが)
やりきれない気持ちにはなる。
主人公も初めはそんな感じで薄っぺらいのだが
周囲のどうしようもない人間たちに翻弄されているうちに
徐々に心の成長を見せるようになる。
最後は(この先も厳しい人生だろうなと思いつつ)
希望の光すら感じられる終わり方なのだけれど。
ぐらがいい子に育つといいな。

とにかく桐野さんは
そんな人間の心の奥底の澱のようなものを書き出すのが上手い。
もしかしたらこういう雰囲気が現代における純文学なのかも知れない。

「燕は戻ってこない」桐野夏生:著 集英社文庫

 
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新聞広告

2024-07-06 | 社会


毎日、朝日新聞と岩手日報の2紙を読んでいる。
それぞれ目的があって読んでいるのだが
(日報は連載小説も楽しみ)
実はこの週刊誌2誌の広告を見るのも目的のひとつだ。
週刊誌そのものは買わない、買うほどでもない。
見出しを見ているだけで
今何がネタになっているか、これからネタになるか
何となくわかるから。
詳しくは少し後にwebニュースになるし
本当に取り上げるべきニュースは数日後に新聞記事になる。
そういう意味では
広告というより、私にとっては見出しのみの記事の一部。
せっかく有料購読しているので
隅から隅まで読み、広告といえど無駄にはしない😁
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