どうしてもわからないことがある。
平均賃金の上昇以上に物価が高騰している。
給与を上げても可処分所得は減る。
政治家の皆さんは「もっと最低賃金を上げる」と言う。
企業では人件費が上がった分コストが増え
それが価格に転嫁される。
物価が上がり、また可処分所得が減っていく。
さらなる賃金UPを国から強要される。
・・・その繰り返し。
おまけに働き方改革で、人員が足りない分は非正規で補充。
給与UPと人員増で、ますます人件費の総額が増える。
またその分価格に転嫁される。
自社のみならず、仕入れや流通の価格も上がっていくから
倍々ゲームでコストがUPしていく。
物価が上がり、また可処分所得が減っていく。
さらなる賃金UPを国から強要される。
・・・その繰り返し。
企業では賃金UPだけではジリ貧になるだけなので
売上のますますのUPを毎年図ろうとする。
仕事は増えるが、働き方改革で就業時間は限られる。
生産性を向上させようとしても限度がある。
新しい分野や販路に進出して活路を見出そうとするも、
その分また人員が必要となる。
そして、根本的に、給与は全産業一斉に上がるわけではない。
まして自営業やフリーランスはどうするのか。
こんなことをいつまで続けるのだろう。
・・・というか、いつまで続けられるのだろう。
ものがなかった頃からの高度経済成長時代にかけてなら
それでうまく経済が回って良かっただろうが。
これからの成長分野は限られているし、
切り開くことができる会社ばかりじゃない。
歴史があり、生活に密着した産業も大切な存在だ。
資本主義とは本来そういうものではないのではと思う。
自分が経験した昔話を持ち出すのはおっさん臭くて嫌だけど
昭和40年代の高度経済成長期の家庭生活は
実はとても質素で、電話すら「電話代がかかる」と言って
必要最小限、できるだけ短く済ませたものだった。
外食は特別なことで、それもラーメンなどがほとんど。
バブル前は、結婚しても狭いアパート暮らしで
将来の生活グレードアップを夢見て頑張った。
その感覚が残っているので
現代の若い世代が「結婚する余裕がない」と言うのを
不思議に感じたりもしていた。
その感覚が消えてしまったのはバブル期だと思う。
あの時代、価値観が大きく変わり
金が全てになってしまったのではなかろうか。
「金を得た者が勝ち組」という価値観が
もしかしたらブラックバイトの強盗殺傷事件や
金権政治にも繋がっているのかもしれない。