風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

昔話

2005-03-22 | 風屋日記
むかーしむかし、
まだ日本語のロックが市民権を得ていない頃の話じゃ。
ワシは吉田拓郎やら岡林信康なんぞを聴いていたんじゃが、
突如として「はっぴいえんど」というバンドが
日本のロックシーンを席巻したんじゃ。

サウンド的にはバッファロースプリングフィールド(後のCSN&Y)や
ポコなどのウエストコーストサウンドやカントリーロックじゃったが、
何よりドラマーの松本隆が書く現代詩のような歌詞が妙な雰囲気で、
ただのアメリカ風ロックバンドという感じでは無かったんじゃ。
歌詞のメロディーへの載せ方も一風変わっていて、
ただ漠然と歌を聴いているだけじゃ、どんな歌詞なのか分からん程じゃった。

ベースの細野晴臣の、地の底から響くようなネイティブな声も良かったが、
ワシが好きじゃったのはリードボーカルの大瀧詠一の粘るような歌い方じゃった。
飄々としたメロディーと摩訶不思議な歌詞と、粘りながらもクールな声。
ワシゃすっかりファンになってしまったものよ。
当代一のロックミュージシャン内田裕也との
「日本語ロック vs 英語ロック」論争も今は昔の話、懐かしいのぉ。

ところでワシは大瀧詠一のファンではあったが、
彼の人が岩手県人だなんてついぞ知らなんだ。
後から聞いたが、ワシの高校の先輩だったというのは本当かのぅ?

はっぴいえんどを知った後、
その一派といわれたムーンライダースやあがた森魚もよく聴いたもんじゃ。
はっぴいえんど解散後にできたティン・パン・アレーもよかった。
何しろ無名時代の南佳高、山下達郎、大貫妙子なんぞも参加していたし、
高中正義、後藤次利、桑名正博などという名人達も演奏していた。
松任谷正隆と荒井由実の共演もこの「キャラメル・ママ」じゃった。
いま考えてみると皆若かったんじゃろう。
まるで当時のニューミュージックの梁山泊のようだったんじゃから。

遠い昔の思い出、ワシの中学~高校時代の話じゃ。
コメント (17)
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