風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

夜の図書館

2018-09-25 | 読書


あえて読書カテゴリーで。
27日の夜、オガールにある紫波町図書館にて
こんなイベントがあります。
7月に「おいしいヴィーガン パイ&キッシュ」を出版した
はちすずめ菓子店の阿部静さんを中心に
本書に関わったスタッフによるトークショー。
全国発売された本を、
花巻のスタッフだけでいかにして作ったのか、
どんな想いが本書に込められていたのか、
製作過程における裏話も含めてのぶっちゃけトーク。
多少なりともご興味のある方、ご都合の良い方は
夜の図書館へ出かけてみてください。

秋の夜長はやっぱり本でしょ(^_-)
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「新 神楽と出会う本」

2018-09-21 | 読書


神楽に関する学術書は古くから数多あるものの
一般向けに全国を網羅した神楽紹介本は実はそう無い。
神楽そのものに興味ある人はいろいろ見ているかもしれないが
実際に伝承している人たちは、実は他地域の神楽に触れる機会が
これまたあまり無いのかもしれない。
私のように伝統的生活慣習から興味ある人間はともかく
地域の神楽を伝承している神楽衆たちにとっては
自分たちの芸能の肥やしになる情報には興味あるだろうが
比較文化的アプローチや古典芸能、郷土芸能全般に対する興味は
もしかしたらそれほど無いのかもしれないからだ。
まして伝統的芸能は生活慣習とセットになっていることが多いので
単に芸能だけ見てもその本質が理解することは難しいから。

だからこそ、この著者のような第三者の目が大事だ。
特にこの方は元々がミュージシャン。
神楽における音楽(お囃子など)に注目した考察は
これまでに無いアプローチではなかろうか。
(舞の所作や衣装、道具などの研究書は数あれど)
使う楽器やリズムなどの関する記述も詳しいが
個人的には口唱語や神歌が取り上げられていることに興味を持った。
それこそ初めてじゃないの?
神歌は神楽の拍子を奏でる時に合わせる歌。
口唱語も太鼓や笛、舞などのリズムを口で覚えるものだ。
中でも神歌で歌われる意味についての考察は面白い。

そして何よりこの本の再々の特徴は
記述されている各地の神楽の動画がyoutubeにUPされていて
紹介ページの最後のQRコードによって実際見られること。
これは便利だ。
本作りに多少なりともタッチしている者としては
その裏側にある膨大な労力にも敬意を払いたい(^^;


「新 神楽と出会う本」三上敏視:著 アルテスパブリッシング
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「編集」

2018-08-22 | 読書


大ベテランの編集者による金言集。
書いてあることがいちいち実となり肉となる。
本の作りも流石だ。





キーワードは「差別化」だけど、



「現代に足りないものは哲学」にも深く納得。
ISも、アルカイダも、オウムも、戦前の大日本帝国も、
みんな自分の正義に従っていただけのこと。
「正義」とは時と場合、立場によって正反対の価値を持つ。
だから道徳や倫理では人の行動規範を正せない。
「人はどうあるべきか」を哲学で学び、
自ら考えなければならない。
我が意を得たり。

表4のコピーが心に刺さる。
「良い本の作れない編集者に、存在の意味はない!」


「編集〜悪い本ほどすぐできる 良い本ほど難しい」
       豊田きいち:著 パイインターナショナル
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ORIORI produced by さわや書店

2018-08-19 | 読書
昨日ヴィーガンレシピ出版記念トークショーが行われた
盛岡駅ビル3階の書店ORIORIは危険なところ。
普通の本屋さんでは出会えない本がたくさん置いてある。
それもこれも、思い切り心をくすぐるものばかり。
トークショー打ち合わせで前回訪問時も
思わず衝動買いしてしまった本があったけれど、
今回もまた・・・出会ってしまった。



中でもトランスビューに関しては以前から興味あったので
「出会ってしまった」という表現がぴったり(笑)
ここにはあまり知られていない出版社の本がたくさんあり、
毎回一目惚れに出会ってしまう。
お金がない時には行ってはいけない危険なところ(^^;

で、昨日のトークショーは大盛況。
大量に持って行ったパイやスコーンはほぼ売り切れ状態。



トークショーを熱心にお聞きいただいた方々は
終わった後のサイン会でも著者と話し込んでいた。
良かった(^^)
ORIORIスタッフの方々や、
版元の双葉社から来ていただいたお2人にも
大変お世話になりました。
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週刊ベースボール

2018-07-31 | 読書


ちょっとひっくり返すと
不思議なものがたくさん出てくる実家(笑)



こんなものとかね(笑)
今回は古い週刊ベースボールがたくさん出てきた。

小学生の頃、とにかく野球が好きだった。
阪神タイガースのエース江夏豊のファンではあったけれど
特定のチームや選手にあまり偏ることなく
高校野球でも、大学野球(当時はNHKで中継があった)でも
そしてもちろんプロ野球でも夢中になって見た。
そんな息子のために、
親父が時々この雑誌を買ってくれるようになったのだ。
週刊誌だから、時間が経つと情報が古くなる。
それでも「週べでは以前こう言ってたけど、結果こうなったな」とか
その年で引退したベテランの姿がバックナンバーに残っていて
それが好きな選手だったりすると取っておいたりして
いつの間にか古いものが溜まっていったのだろう。

今回の発見で、一番古いものは1972年の6月発行号。
王さんも、長島さんも、江夏さんも、田渕さんもまだ現役。
野村さんや山田さんもいた。
渋いところでは福本さん、黒江さん、平松さん。
東尾さんが「若手投手」として紹介されている(笑)
なんか、みんなそれぞれ個性を持ったサムライで、
ウデ1本、バット1本で身を立てているという気概というか
職人肌の選手ばかりだ。
現代野球のように洗練されてはいなかったのかもしれないが
監督とぶつかったり、意地の勝負を仕掛けたり
雑誌の内容も読んでいて楽しい。

出てきたもので一番新しいのは1982年のもの。
これは私がまだ大学に在籍していて東京に住んでいた時のもの。
春のキャンプ中に発行されたものだから
その年のシーズンを占う内容が実に面白い。
同い歳のルーキーだった木戸選手はのちに阪神の不動の捕手。
この歳にやってきたバース選手は動きが鈍いと酷評されている(笑)
木戸選手と法政でバッテリーを組み、日本ハムに入った田中富生投手も
思い出してみれば同い歳だったなぁ。
当時29歳の強打者で、すでに3年連続三冠王だった落合選手が
セカンドからファーストのコンバートされたのもこの歳だったか。
「原は巨人の4番になれるか」なんて見出しも懐かしい。

取っておいても仕方ないので
処分しなきゃいけないんだろうけど、
今は忘れられた選手たちの現役時代が載っているのを見ると
簡単に捨てちゃいけない気がするんだなぁ。
「この人たちもこの頃はプロ選手として輝いていたんだよ」と
大事にしてあげたくなるんだ。
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小さな活版印刷機 by 大人の科学

2018-07-23 | 読書


書店でこんな付録がついた雑誌見つけたら
もう矢も盾もたまらず買うでしょ(^^;
よくぞこういうものを作ってくれました。



さっそく組み立て。
結構複雑な仕組みなのでちょいと難しかったけど
なんだか子どもの頃のプラモデルみたいで
作る過程も楽しかった。
値段が値段なのでプラスチッキーなのは仕方ないけど
ビジュアルや仕組みは本格的な活版印刷機。
ひらがなやアルファベットの活字も付いてくる。
もちろんそれらの活字に高さを合わせれば
消しゴムハンコなどの凸版印刷も楽しめる作り。
これでカードや名刺など作るのが楽しそう。
活版印刷独特の立体的な印字が嬉しい。

付録メインかと思いきや
本冊の雑誌の内容もなかなか面白い。
付録用のエンボス加工がしてある紙も綴ってあり
様々な使い方の説明とともに
活版印刷の歴史や工場用の機械の紹介など
とても興味深い内容。

台湾に活版印刷機と活字を借りられことができる店があり
結構人気と聞いたことがあるし、
東京でも割販にこだわっている印刷所があると聞いたけど
自分で組版して本を1冊印刷してみたいなぁ。

「大人の科学magazine」学研プラス
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「おいしいヴィーガン パイ&キッシュ」

2018-07-03 | 読書


岩手県紫波町にある
ヴィーガンパイ専門店「はちすずめ菓子店」のレシピ集が
7/6にいよいよ全国発売!!
玉墓も牛乳も白砂糖も一切使わず
季節の野菜や果物の本来持つ美味しさ、エネルギーをいただく
このヴィーガンパイやキッシュ、スープ、焼き菓子は
ダイエットはもちろんのこと、
アレルギーで食べるものが限られている子ども達も
安心してみんなと一緒のものが食べられる幸せなお菓子。
著者の阿部静さんが長年研究して作り上げたレシピを
余すことなく伝えている。

そして、なによりも
プロローグと「あとがきにかえて」に込められた
静さんの心の底の想い。
本書を企画するにあたって、
レシピと同時にそれを広く伝えたかった。
双葉社の担当者にアドバイスを多々いただきながら、
撮影も、デザインも花巻在住の仲間達で作り上げた会心の1冊。
全国の、そして世界中のたくさんの人たちに
この想いとレシピが届けば良いなと思う。

amazonでも予約販売が始まっている→こちら
全国の書店では7/6発売開始。

「おいしいヴィーガン パイ&キッシュ」阿部静:著 双葉社
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「おいしいヴィーガン パイ&キッシュ」

2018-06-22 | 読書


7月6日に全国発売予定の本がamazonでも予約が始まった→こちら
著者がヴィーガンに取り組んだのは
アレルギーを持っていて、
ひとりだけ別なおやつを食べていた子たちも
みんなと同じものを食べる幸せ、楽しさを感じれらるよう、
そして毎日の生活に疲れている人たちが
自然のエネルギーによって元気になれるよう
自らが体を壊した体験から興味を持ったのがきっかけ。

これまでの人生の中で紆余曲折を経験し、
それでも前を向き続けていたところでたくさんの仲間達と出会い
クラウドファンディングやリノベーション手法を使って
昨年開店した彼女の店「はちすずめ菓子店」は
まだ開店から1年しか経っていないのに
TVや新聞にも取り上げられ、人気店となっている。
そんな著者が自分のレシピを公開して作った幸せレシピ。

人気のアップルパイをはじめ、幾つかの種類のパイと
野菜中心に酒粕や味噌を使ったキッシュなど、
スープやスコーン、クッキーなどの焼き菓子も合わせて
豊富なメニューを紹介している。
お菓子としてだけではなく
キッシュとスープを合わせると食事にもなるレシピ集は
日本国内にも広がりつつあるヴィーガンの伝導書にもなりそう。


なお、本書制作は編集、撮影、デザインともに
著者が住む花巻市のスタッフだけで作り上げられている。

はちすずめ菓子店」があるのは
岩手県紫波郡紫波町日詰字郡山駅53。
金、土、日が定休日だが、週末は大概あちこちのイベントに出店している。

「おいしいヴィーガン パイ&キッシュ」阿部静:著 双葉社
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「せかいのひとびと」

2018-05-16 | 読書






「ある人たちは 自分と ちがっている というだけで
 よその人たちを きらう。そんなことって おかしいよ。
 その人たちは 自分たちだって ほかの人から 見れば
 ちがってるって ことを わすれているんだ。」

「ほらね わたしたち みんながみんな それぞれ
 こんなに ちがっているって すてきでしょ?」

子どもの頃からこういう価値観に触れることの大切さが
今一番忘れられているのかもしれない。
これを知ることこそ知性の第一歩。
どんなに学校の成績が良くても、社会的に偉くても、
人間として最も大切なこのことを身につけていないと
知性を持っているとは言えないんじゃないかな。

知性を持つひとびとは争いを避ける術を考える。
うちの孫たちが本を読めるようになったら
この本をプレゼントしよう。


「せかいのひとびと」ピーター・スピアー:著 松川真弓:訳 評論社
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世代論

2018-05-15 | 読書
2008年の5月に書いたこのblogの記事↓
こんな時代ははるか遠い時代となってしまった。
当時だって今と同じく10代、20代の若者はいたし
それなりに自分たちの価値観で文化を築き上げていった。
ある意味、まだその価値観や文化の中に生きているのかもしれない。
そしてこの本の著者世代は60代に、
ワタシの世代は還暦も間近の50代後半となった。
携帯電話も、インターネットもなかった時代。
PCだってごく一部のマニアのものだった。
それでも、戦争を体験した大人たちの価値観を鼻で笑い、
自分たちにしか通じない言語で会話し合い、
我々世代の文化を作り上げようと考えていた。
今の時代の10代、20代もそうなのだろう。

しかし、我々の世代はその後社会の中で揉まれながら
既存の価値観との折り合いをつけていった。
社会は自分たちだけでできているわけじゃない。
そんなことに気付いた時、人は大人になるのかもしれない。
我々よりひと世代上の方々にとっては
終戦がひとつの価値観の転換点だったのだろうと思う。
我々にとってそれはバブル期。
それまでの価値観が大きく変わり、我々は翻弄されることになる。
改めてそんなことを感じさせてくれた本書を再読。

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中学から高校時代にかけて好きで聴いていた
伝説のロックバンドはっぴいえんどは
聴き始めた当時はもう解散していて
大瀧詠一と松本隆が抜けたあとに
ドラムの林立夫とピアノの松任谷正隆が入り、
キャラメルママ(ティンパンアレー)というバンドになっていた。
ところでこの「キャラメルママ」、
今読んでいる本で初めてそのことばの意味を知ったよ。

「ハイスクール1969」四方田犬彦 著 新潮文庫 514円(税別)

私よりも7歳年上の映画評論家、明治学院大学教授が書いた
東京教育大駒場高の生徒だった頃の思い出記。
高度経済成長のまっただ中にいながら
日本の社会は学生運動や新しいサブカルチャーの洗礼を受け
嵐の時代を過ごしていた時期のことだ。
私が大学入学のために上京する10年近く前の東京がそこにある。

でもね、妙に懐かしく感じるのはどうしてだろう。
私が東京にいた時分には学生運動はすっかり下火となり、
生き残った新左翼の各セクトなどは
成田闘争などのほかは内向きの暴力の応酬を繰り返していて
(私の大学でも鉄パイプ持った追いかけっこ目撃した)
社会的な支持をもう得られていたわけではなかったし、
よど号ハイジャックなどによって国外へ出た活動家は、
すでにパレスチナやシリア、北朝鮮などに拠点を移していた。
私たち世代にとって「学生運動」そのものが歴史上の存在だったから
それらの活動に対する懐古感はまったくない。

新宿駅のフォークゲリラも、たむろしていたというフーテンも
私が上京した際にはもうすでにそこに存在していなかった。
自らのベクトルを芸術に求めていた人達のメッカ風月堂も
当時は過去の思い出として語られる存在だった。
渋谷の街は著者が出入りしていた頃の庶民的な町から
パルコや109を中心として若者が集う最先端の町になっていた。
百軒店や恋文横丁などという怪し気な盛り場も姿を消し、
渋谷のメインは公園通りやセンター街に移っていた。
だからそれらの若者文化や街が懐かしく感じるわけでもない。

読み進むうち、懐かしさを感じるいくつかのキーワードに気づいた。
仲間同士で集い、議論したり何となく時間を潰したりする喫茶店。
(「仲間」を形成するグループ毎に行く店が違ったり)
名画座、ガード下のレコード屋、軒を並べるラーメン屋やカレー屋。
喫茶店でも名曲喫茶やJAZZ喫茶、ロック喫茶などなど・・・。
友人達と夢を語り合い、アジり、本の受け売りに熱弁をふるい、
(要は単なるダベリング)
自分の内なるものに導かれるまま哲学書を読み、ビートルズを聴く。
授業をサボってタバコを試しつつ女の子たちを盗み見る。
なーんだ、私の高校・大学時代そのままじゃないか。
東京・田舎という区別なく、まだそういう文化が残ってたんだねぇ。
前世代の遺物のように、我々もそんな生活を享受したわけだ。
そこにはイデオロギーも文化的価値もうすでに無かったけれど。

前世代の残滓のような文化の中に身を置いた我々の世代。
それから10年近く後は新たな価値観を生み出すバブル世代となり
いよいよ日本全体は哲学や理念すら失うことになる。
2つの世代に挟まれた我々は、当時はシラケ世代と言われたけど
それは前世代の価値観が権力によって打ち砕かれ、
何を求めればいいのか、何を目指せばいいのかを失いつつ
四方田氏の言うルシファー・コンプレックスを心の内に隠した世代。
狭間世代と言えばいいのか、彷徨世代と言えばいいのか。
いずれにせよ谷間の世代であったことは間違い無いだろう。

ところでキャラメルママ。
東大の安田講堂に学生達が立てこもり始めた頃、
息子・娘達と機動隊とのガチンコ対決を避けようと、
東大正門を通る学生達にキャラメルを配りながら声をかけ続けた
エプロン姿のお母さん達のことなんだそうだ。
当時の学生達にとって母親に与することは唾棄すべきことだったろうが
今、親となった私は当時の母親達の気持ちが痛いほどわかる。
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古書販売 風人堂 開店

2018-05-04 | 読書


本日10時〜17時ごろまで
マルカンビル1階にて。
マチココも販売予定。
もちろん「マルカン大食堂の奇跡」も(^_-)
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「早池峰神楽」

2018-04-26 | 読書


国の重文第1号で、ユネスコの記録文化財に指定されている
早池峰神楽(岳神楽と大償神楽の総称)の資料本。
資料とはいえ、難しい学術書ではなく
一般の方が観光ガイドとしても読める案内書となっている。
なにより写真が美しく、勇壮で、
見たことがない人でも見たくなるような画像ばかり。
我々他流派の神楽集にとっても
衣装や道具、動きなど、参考になる書籍だ。
撮影は早池峰写真クラブの方々ということで
それぞれの動きなども熟知しているだろうから
シャッターを押すべきポイントを余すことなく捕らえている。

早池峰神楽は、同じく国の重文である黒森神楽とともに
北東北に分布している山伏神楽の代表格。
修験の所作などが舞いの中に散りばめられており
その出自は鎌倉時代まで遡るという。
(実際、15世紀の古文書が記録として残っている由)
元来神楽は脳と同じく、その楚は散楽から始まっている。
猿楽の能集団を武家が庇護して能となり
信者を集めるために神社仏閣が庇護して神楽となった。
その神社仏閣の中でも、神仏混淆時代の修験道が伝えてきて
それが現代の山伏神楽となったと言われる。
つまり歴史的には能とほぼ同じ時代を過ごしてきたことになる。
それが証拠に、千歳、翁、三番叟の能の式三番同様
山伏神楽においても、鳥舞、翁舞(円万寺系は千歳も)三番叟、
そして八幡舞、山の神、岩戸開きを式六番という。
舎文(円万寺系では言立)も能とよく似ている。
それだけの歴史を経て、現代に伝わっているのが神楽なのだ。

観光ガイドとしても…と書いたが
その通り、早池峰山の高山植物や風景なども収められている。
観光客には確かにいいかもしれないが、
我々のような多少なりとも神楽をかじっている人間にとっては
それらより、面や衣装などをもっと詳しく見たかったな。
まだ大迫町が花巻市と合併する前に
観光ガイド的に作った本だから仕方ないかもしれないが
今この時点できちんと記録しておくことも大事だと思うんだ。

「早池峰神楽」一ノ倉俊一:著 黒沼幸男・藤原一雄・上山丈人:撮影
  郷土文化研究会編
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じわじわと

2018-04-03 | 読書
週末ちょっと気温が下がったけど、
先週が暖かすぎたからそう感じるだけで
実際は季節なりの気温で、着実に春はやってきている。
桜前線ももう宮城まできているらしいし、
例年より相当早い開花になりそう。

さて、ちょいと調べ物があり
昨年出版した
マルカン大食堂の奇跡
〜岩手花巻発!昭和なデパート大食堂復活までの市民とファンの1年間

についてPCで検索をかけてみた。



公益社団法人 読書推進運動協議会が発行している
若い人に贈る読書のすすめ」というリーフレットに
数ヶ月前に取り上げていただいたこともあり
全国たくさんの図書館にご購入いただいているようだ。
単に新入庫本としてタイトルをお知らせいただいているだけではなく
例えば滋賀文教短大図書館箕面学園のように
ちゃんと感想まで掲載いただいているのは嬉しい。

本書は単なるノスタルジーや感動の押し付けではない。
マルカン復活の記録を残しておきたいということももちろんあったが、
全国の地方都市でまちづくりや市街地活性化に取り組んでいる
特に若い人たちに、ひとつの事例として知って欲しく、
またもし今回のマルカンの例が何かの参考になればと考えて
広く知ってもらうべく書籍にしたものだ。
だから学校をはじめとした図書館で扱っていただくのは
意図する方向に近づくようでありがたい。

おかげさまでAMAZONを見ると残り在庫が14冊ということだし、
売り切れとなっている書店もけっこうあるようだ。
でもね、昨今の出版業界はなかなか厳しく
よほどのことがない限り重版がかかることはない。
つまり市場から無くなってしまえば絶版になってしまうということ。
初版部数を考えると、たとえ図書館で借りる人が複数いても
あるいは購入いただいた人から借りて読んだ人がいたとしても
読んだ方はせいぜい1〜2万人ぐらい。
全国でまち再生に取り組む人はまだまだたくさんいるはずだ。
そんな方々の目に触れることなく絶版になってしまうのは
あの1年間真剣にマルカン大食堂復活を支えた方々
今も現在進行形でマルカンビルを運営、支援する
花巻家守舎、上町家守舎に対して申し訳ないという気持ちになるし、
今に日本に最も必要な「地方活性化」にも
微力ながら寄与できなくなってしまうという危惧がある。
欲を言えば、
花巻が全国の地方都市再生のトップランナーになって欲しいから
そういう意味からも、もっとあの1年間を知って欲しい。

とひとりで思っていても仕方ないのだけれど。

ところで盛岡出身の女性ミュージシャン
花巻から遠く離れたところで発行されている山陽新聞でも
本書を取り上げてくださっている。
これはとても嬉しい。
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「本の本〜夢眠書店、はじめます〜」

2018-03-15 | 読書


「でんぱ組.inc」とかいうグループ(知りませんでした ^^; )
の1員である、本好きで知られるらしいアイドルが
自分でも本屋を始めるとしたら何を知りたいのかというテーマで
書店から取次、出版社まで様々な担当者にインタビューする本。
本ができるまでに関する
要は出版周辺の内幕本(笑)はいろいろ出ているが
本書の面白いところは、本に興味ある素人の女の子が
自分が本屋を始めるならという視点から
興味のままにたくさんのプロに尋ねているところ。
そしてそのため、その手の普通の本と違い
インタビューを書店という川下から始めていることだ。

大手書店員さんから仕事について話を聞き、
独立系書店主(なんとTitleの辻山さん)から話を聞き
ブックコーデしネーターから話を聞き、
取次の担当者に話を聞き、
出版社の営業や広報担当者に話を聞き、
編集者や校閲者からも話そを聞き・・・
という具合で、興味のままだんだん川上に遡っていく。
編集者も小説から漫画、雑誌、絵本とバリエーション豊か。
最後は装幀にまでチャレンジしているのだが
本書のようなアプローチの仕方は
ノンフィクション作家やルポライターには無理だろう。
あくまで好奇心を持つ女の子(アイドル)だからこそのノリで
しかも意外に(失礼)それが面白い。
これまで周辺業界にいて分かったつもりでいたことも、
相手が女の子ということで丁寧に説明している場面を読み
「あ、そうだったんだ」という部分もあった。
著者のツッコミや比喩に使い方にも感心。
面白い子だねぇ。

ところで本書はネットや書店で買ったのではない。
なんと若い子向けサブカル系の雑貨店で購入したのだ。
(置いてあった本は、本書以外全てコミック)
こんなところ(^^; でも面白い本との出会いはある。
欲しい本だけ注文するネット書店じゃこんな出会いは無いよね。

「本の本〜夢眠書店、はじめます〜」夢眠ねむ:著 新潮社
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書評

2018-03-12 | 読書


読書メーターの書評に嬉しい投稿がたくさん。
ココ
ありがたいです。
たくさんの方にあの1年間を知っていただきました。
更にもっと多くの方々、
子どもの頃の賑やかな商店街やデパ食を懐かしいと思う人、
たくさんの人々の思い出が残る場所を残したい人、
再開発という形ではなく、
街が持つ既存資産を活かしたまちづくりを目指す人、
まち全体を巻き込むファシリテーションや、
仲間づくり、コミュニティづくりを実践したい人、
全国の商店街のお店、地域活性化を担う自治体の人、
地域経済を学ぶ学生の方々・・・
に、花巻でのあの1年間を知っていただきたいと思います。
あれ以来、花巻では若い人たちのチャレンジが次々に生まれ、
街の中に面白い空気が流れつつあります。
今年もまた新しい風が吹きそうです(^^)

これまでに読んでいただいた方々、
Amazonののレビューや、それぞれの方のブログ、
そして読書メーターなどに
書評をお書きいただいた方々に感謝申し上げます。
ありがとうございます。
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