風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

大迫散歩

2015-06-30 | 生活の風景
平成の大合併で花巻市となった旧大迫町は
日本100名山のひとつで
ハヤチネウスユキソウなどの高山植物で知られる
早池峰山を町内に抱える観光地。
もちろん国の重要無形文化財でユネスコ登録にもなった
日本三大神楽のひとつである早池峰神楽もあるし
ここ30年ほどはぶどう及びエーデルワインの里としても知られるが、
実は元々は盛岡から遠野(どちらも旧南部家が殿様)へ至る
江戸時代から続く街道沿いの宿場町として繁栄した街だ。
遠野へ向かう国道のバイパスから1歩町内に入ると
古い商家や昔の宿、料亭などの建物が今も残り
渓流釣りのメッカでもある稗貫川の両側に
宿場町だったDNAのせいかホスピタリティにも長けた
居心地のいい街が続いている。



花巻市内から向かうと、道ばたはきれいなリンゴ畑。





北上川の支流である稗貫川。
いかにもアユやヤマメがいそうな川相だ。

以下は目についた街の写真。
解説は要らないよねぇ。

















古い(たぶん)山岳博物館を移築した
活性化センター前にレトロタクシーが停まっていた。
絵になるねぇ。



この街に鉄道は通っていない。
その代わり昔ながらのバスセンターがある。
かつて花巻にもこんなバスセンターあったよなぁ。
懐かしい。

そして人づてに、
昔「花月亭」という料亭だったという
築200年以上のお宅の中を案内してもらった。
もちろん今も現役の住宅&エーデルワインを売る酒屋さん。
もう、すごいの一言。









上の写真は現在居間として使っておられる
かつての料亭の部屋。吹き抜けだ!!







ここは3階。(木造3階建て)
なんか京都の「池田屋」って感じね。
両差しのお侍さんたちが秘密の会合をもっていた感じ(笑)



ここは2階の料亭だったころの客間。
生前、宮沢賢治さんを囲む会が開かれたこともあるという。
ここで賢治さんはどんな顔をし、どんな話をしたのだろうか。



ゆったりとした空気が流れるこんな街には
当たり前に猫が似合う。
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「海街diary」

2015-06-29 | 映画・芝居・TV

本でも、映画でも、芝居でも
早く次の展開が知りたいと思う作品もあれば
まだまだ、いつまでも終わって欲しくない、
もっとこの世界に浸っていたいと思わせる作品もある。
この映画は間違いなく後者。

なにか大きな事件や出来事があるわけではない。
普通に生きる姉妹の穏やかな暮らし。
妙にリアルに感じるのは
たぶんBGMが極端に少ないせいだろう。
軽妙でいて、心情をうかがわせる会話が中心をなす。
これがまた自然で、しかも深い台詞ばかり。
物語の展開に関する仕掛けも随所に見受けられる。
BGMが流れるシーンは合計しても3~5分ぐらいじゃないの?

そして姉妹の脇を固めるベテランの俳優人も味わい深い。
樹木希林、風吹ジュン、大竹しのぶ、リリーフランキーなど
ふと見せる表情や簡単な台詞で存在感を示す。
鎌倉の古い家、林や薮、湘南の海・・・
淡々と流れる時間の中に自分も存在してるかのように
感じられる2時間の作品。
原作を見ると・・・おぉ懐かしい吉田秋生さん。
昔「カリフォルニア物語」が好きで単行本も買ったものだ。
家族や兄弟間の心理劇が得意だと思っていたら
こんな穏やかな作品も描いていたのか。
原作も読みたくなったよ。

ところでこの作品のロケには
花巻市内も数カ所使われたとのこと。
三姉妹がすずと出会う山形の旅館は鉛温泉の藤三旅館だ。
そしてどうやらそれらの場所を案内したらしく
神楽仲間の名前がエンドロールの「撮影協力」に入っていた。
それもまた一興(笑)
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普通の感覚

2015-06-28 | 世界・平和
自分の感覚が「正しい」というつもりは無い。
どんな人でも「自分が正しい」と思っているだろうから。
かつてのナチスも、ISの人たちも。ボコハラムの人たちも、
そして今回話題となっている某作家さんも。

だから、例えば、
「どこそこの国が攻めてくるから応戦すべし」
だとか
「憲法を改正して防衛力を強化し、自衛隊を軍隊に」
だとか
「政治家の靖国参拝を他国にとやかく言われる筋合いはない」
だとか、果ては
「どこそこに国のヤツらは根こそぎやっつけろ」
だとかいう人たちの「正義」に
「そうなったら為替や株価がどうなるかわかる?」とか
「誰が戦うの?」とか言っても詮無いことかも知れぬ。
何を言っても聞く耳持たないだろうから。

問題は正しいか、正しくないかではなく
「国会に上程もされていない法案決定を他国に約束」とか
「専門の学者や元官僚などの大多数の専門家達が
 『憲法違反』と言ってるのに『憲法枠内と確信』」とか
「選挙で反対民意が示されているのに基地移転を強行」とか
「自分に都合のいい意見には甘く、異論には口を挟む」とか
「他党の野次は糾弾しつつ、自分も(センスレスな)野次飛ばし」とか
そういうことが「普通の感覚でおかしいと思うかどうか」だ。

経済が破綻しようと国際的に孤立しようと
他国と一戦交えたい人は堂々と憲法を改正してやればいい。
(ただしワタシはまっぴらごめんだ)
国防上必要だと思うなら、
沖縄県民を説得して基地移転推進派を当選させればいい。
反対意見を黙らせたいなら「報道規制法」を可決すればいい。
ああ言えばこう言う、
のらりくらりと言葉を変えて姑息に逃げる、
都合の悪いことには頰っ被りして寝たふりをする。
国際社会に対し恥ずかしいったらありゃしない。
どう考えても「美しい日本」のやり方じゃないよな。

改憲論者の学者も、元与党議員も、右派漫画家も
それを見て情けなくなっているんだと思うよ。
これはもはやイデオロギーの対立じゃない。
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粉挽きのゴーシュ

2015-06-27 | 食べ物・お店
花巻市郊外の丘の上にあるベーカリーショップ。
これまでも何度か紹介しているゴーシュさんでは
パンを買うだけでなく、店内でランチもいただける。
先日ぶらりと行ってきた。



遠くに見える白い建物がゴーシュさん。



童話の絵のような建物だ。
オーナーご夫妻のこだわりが随所に。



店内もとてもかわいい。
壁にあるイラストはご主人の手描き。
天から二物を与えられる人もいる(笑)



窓からはさわやかな風。



前菜から始まるランチは日替わり。



この日はボリュームたっぷりのホットドッグだった。



もちろん食後にはデザート。
満足(^^)
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産土の祭り

2015-06-26 | 生活の風景




地域民総出での演芸大会や出店などで
大賑わいの前夜祭に続き、
昨日は荘厳な雰囲気の中での例大祭。
直会に続く神楽奉納は鳥舞、翁舞、八幡舞、天王舞。
最後は社殿の中での権現舞で終了となった。
平日昼間なのに、神楽拍子に誘われるように
一人また一人と神社へ人が集まってくる。
小学生達による子ども神輿も地域内を練り歩く。
みんな顔見知り。
「まんつ天気いくて良がったなっす」
「ほんだほんだ」
「もうぺっこお湿りあればもっと良いんども」
「んでも祭はいっつも天気良くて」
のんびりとした、平和な会話が続く。

これが平和。
産土様を中心としたコミュニティが
古来日本の穏やかな日常の姿だ。
田舎だけじゃない。東京下町にもそれはある。
近所の人たちと交わり、つつがなく送れる日常。
健康で笑顔で過ごすささやかな平和。
これがワタシが愛する日本の美しい風景。
決して愛国心強要教育や押し付けがましい道徳教育で
こんな日常が送れるようになるとは思えない。
そういう生活は家族の中から、地域の中から
ゆっくりと育まれてきたものだ。
昔から住んでいる人たちだけじゃないよ。
ワタシだって30年前に移住してきた人間だけど
今はすっかり溶け込めている。
日本人だけでもないだろう。
どこの国の人たちだって個人レベルで仲良くなり、
みんなで楽しめるのがコミュニティ。

震災時に獅子奮迅の活躍をしてくれた
自衛隊に方々もリスペクトしているワタシだが、
彼らにも家族はあるし、平和な日常もある。
決して今以上の危険に晒したくない。
制服を脱げば、地域の祭りにも家族で参加し
穏やかな笑顔を見せて欲しい。

本当の「美しい日本」がここにある。
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「新・東京物語」

2015-06-25 | 読書

終戦直後から1980年代まで
各界の重鎮、著名人達が
自分の思い出の中にある心の風景を
「東京」という地図に埋め込んでいく。
浅草、新橋、渋谷、新宿、池袋、銀座など
大都会を代表する繁華街はもちろん
大塚、椎名町、調布、東駒形、駒沢など
現代でもそんなに人が集まるわけではない場所、
原宿や中野など、
今はたくさんの人が歩く場所でも
当時は閑散としていたり、住宅街だったりと
変遷に読者が思いを馳せる街もある。

みんな若かった。
焼け野原を歩いていたころも、
学生仲間で隊列を作りデモしていたころも、
4帖の下宿で夢を抱いていたころも、
ゴーゴークラブでボーイをしていたころも、
赤貧の中で目だけギラギラさせていたころも、
みんな東京にいた。
そこは「何かになれる街」だった。
何ものかになろうとしていた若者は
みな東京に集まった。
そんな汗とエネルギーと思い出が詰まった街、東京。

1945年から1980年代と、
5年ごとの章立てしてあるこの本だが、
ワタシが最初にめくったのはやはり70年代~80年代。
自分が学生生活を送った時代の東京が見たかった。
たぶん読者はみんなそうなんだろうな。
東京を題材とした本ながら、
実はそれはただのステージ、風景。
描かれているのは青春譜だ。

「新・東京物語」石村博子:著 講談社文庫
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花巻上根子・熊野神社例大祭

2015-06-24 | 生活の風景


われわれ上根子神楽本拠であり
上根子地区の産土さまである
熊野神社の例大祭は毎年6月25日。
今日24日は夕方から前夜祭が開かれる。
小学生達による神楽披露と権現舞奉納のあと
各地区からの出し物が楽しい演芸会。
出店も出て、ここいらは夜遅くまで賑わう。
みんな楽しみにしている
年に1度の大イベントなのだ。

明日の例大祭は昼前に式を執り行い
直会を挟んで神楽奉納となる。
今年は若手ほとんどが休みを取れず
久しぶりに高めの平均年齢(笑)
老体にむち打って頑張るか(^^;
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麦秋

2015-06-23 | 生活の風景


田んぼがどんどん減っていく。
この麦畑も来年は恐らく豆畑になるだろう。
土壌が痩せるので、減反した田んぼは
毎年作物を変えるのだという。
農政に素直に従うと
あっちこっちへ振り回される。

初夏なのに「麦秋」。
金色に実る風景が秋を思わせるからとの
いかにも日本語らしい表現だ。
小学校で英語を学ぶことも大事だが、
まずは美しい日本語を学んで欲しいなぁ。
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そば屋酒

2015-06-22 | 食べ物・お店
そば屋酒ってのが好きだ。
とはいえ、人生の達人たるご隠居さん方と違い、
ひとり達観した姿で猪口に手が伸びるには
ちとまだまだ修業が足りないため、
先輩方について行く機会を狙っている。
今回は仕事の相談も兼ねて
先輩行きつけのそば屋さんに。
3年ぶりぐらいかなー。



まずは穴子の中骨唐揚げで瓶ビールを。
このあたりではまだ仕事の話も佳境。
話しながら、ひょいひょいつまみながら、
あっと言う間にビールが空く。



続いてそばの実をつかった和え物。
蒸したしじみが美味。
このあたりから日本酒に切り替わる。
先輩のお好みは味がしっかり濃いお酒だ。





そばハットの揚げ物は中がトローリ。
厚焼き卵はそば屋酒にゃ定番だよねぇ。
この他に酒盗なども出て、酒のピッチも上がる。
相変わらず先輩方はひょうひょうと。
うーむ、酔っ払ってきたワタシはまだ修業が足りん。



〆はもちろんもりそば。
小上がりの脇の小窓からそばの手打ちが見られる造りで
職人肌のご主人による手打ちたてのそばが売りのお店。
コシのある更科系で、江戸前らしく辛いツユ。
そば湯で上がり。ごちそうさまでした(^^)

更里@浅草橋にて

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父の日

2015-06-21 | 生活の風景


思ってもいなかったプレゼントをもらい、
驚きとともに素直に嬉しい(^^)
今日はこれを穿いて、
バンドでの久しぶりのライブ出演。
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マーブル・マーケット

2015-06-20 | 生活の風景


明日開催です。
なはんプラザCOMZホールの
音楽イベントもお楽しみに。
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ギモン

2015-06-19 | 世界・平和
最近どうもよく判らないことが多い。
私の理解不足や頭の悪さを差し引いて考えても
どう考えても理解できないことが多すぎる。
ところが、理解しているっぽい人が結構いるようなのだ。
ある意味すごいと思うのだが・・・。

普通の人ならすぐ気がつくことだけど
「安保法案は憲法違反」という意見に対して
「日本を守るために必要」という反論は意味をなさない。
憲法を改正すれば違反にはならないのだから。
現憲法のままで無理に安保法案を通そうとするから
「それは憲法違反ですよ」と学者達は言っているに過ぎない。
「安保法案を通したいなら憲法を変えろ」
恐らく自民党元議員の長老達もそう言いたいに違いない。
改憲論者の憲法学者しかり。
にもかかわらず首相や防衛相や官房長官は
「憲法違反」との指摘に対して
「日本を守るため」「平和のため」を無理矢理繰り返す。

判らないのはそこだ。
まさか「論理がすれ違っている」ことを
国民に選ばれた立派な国会議員であり、閣僚である方々が
理解できないほど愚鈍で頭が悪いとは思えない。
かといって、もしとぼけているなら
それは反対議員や国民を愚弄していることになる。
まさか立派な議員、閣僚の皆さんに限って
そんなことするわけがないだろう。
「安保法案こそ日本を守る唯一の策」だと思うのなら
まず憲法改正の手続きを踏むのが普通の考え方だ。
それをしないで天然ボケみたいな答弁を繰り返すのは
どうしてなんだろうね。

ところでワタシは護憲論者だが(9条は世界に誇れる美しさ)
だからといって一字一句変えるなと言うつもりは無い。
国民の大多数が支持するなら、改憲もアリなんだろうと思う。
(ただし全有権者の中の割合で。棄権者は支持に加えない)
基本的人権と、9条の理念が堅持されるのならば・・・だけど。
だから改憲論者が言うことにも耳を傾けるつもりだし。
だけど現憲法の勝手な解釈によるごり押し法案は大反対だ。
それはイデオロギー云々より、手続き上の問題。
「武器輸出三原則」をなし崩しにした
「防衛装備移転三原則」という言い方にも姑息さを感じたが、
今回の「憲法解釈」にも発案者の後ろめたさを感じる。
こんな方法は「美しい国の指導者」には似つかわしくない。
もし心の底からの思いを法案として実現したいなら
正々堂々と思うところを人に伝える努力をし
それなりの手続きを踏むべきだ。

ところで判らないことはもうひとつ。
「違憲状態にある」との最高裁の判決により
司法から行政がダメ出しを受けた
選挙制度改革が政治課題の最優先だろうに
どうしてそれを放ったままで別の議論しているの?
「決められる政治」じゃなかったの?
これじゃまるで「自分のしたいように決められる政治」。
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不定期連載 風屋の「正しい岩手弁講座」vol.12

2015-06-18 | 文化
今日は不幸なシチュエーションについて学ぼう。

●かっぱりとる
水たまりなどに足を突っ込み、
靴の中に水が入ってきて足が濡れることを言う。
小学校低学年の子が水たまりを「漕いで」歩き、
かっぱりとってべそをかきながら帰る
というシーンは梅雨の季節の風物詩。
こんなレアケースが単語になってる例は
他の地域にあるのだろうか(笑)
花巻市内だけでも「かっぱとる」「かっぽりする」など
ごく狭い地域内でバリエーションも豊かだ。

●おっける
「転ぶ」の意。
これは雪道だろうが凍った道だろうが
自転車で登校する高校生達にとって冬の風物詩。
過去形は「おっけった」過去完了形は「おっけったった」。
大概「腰ぶつけでいだくて(痛くて)わがねー(ダメだ)」
と体育をサボる理由になる。

●まがす
バケツの水やみそ汁などをぶちまけてしまうこと。
ほとんどの場合「まがす」対象は液体に限定される。
東京の大学に進学した高校の先輩が
大学そばの食堂で外食中にみそ汁をひっくり返してしまい
思わず「ありゃ、まがした」と叫んだ話は有名。
それまでは完璧な標準語を話す都会の大学生だったらしいが。

●ふたづげらいる
これは受動体。自動詞でいうと「ふたづげる」
要はやっつけること、しばくことと言った方が判り易いか。
「そんたなごど(そんなこと)したら、ふたづげらいる(泣)」
と怯えるやつに限って世渡りがうまく
本当に「ふたづげらいだ」話はあまり聞かない。
同様に「ふたづげでやる!!」と息巻くシーンを何度か見たが
本当に「ふたづげ」た話も聞かない。

●くらいる
「怒られる」ことを言い、
大概の場合上の立場の人から叱られるというニュアンスを持つ。
小学校入学から高校を出るまで、当地で12年間育ったが
どの先生からもまんべんなく「くらいだ」経験があるワタシ・・・
学校ばかりじゃなく、畑からリンゴ盗んで「くらいだ」り、
池の鯉にちょっかい出してその家の爺サマに「くらいだ」り。
うーむ、「くらいる」ことばかりするワラシだったな。

●かれる
「食われる」の音便形。
東北地方には人食いワニや虎なんぞ生息していないから
言うことを聞かない子どもに「鬼にかれるぞ」と脅す場合を除き
大概は「蚊にかれる」という時にしか使わない。
ただ、最近は女子が肉食化しているらしいから・・・。

●かまどけぇす
「かまど」は恐らく「竃」のことだが
当地方では分家のことを「かまど」と言う。
屋号を見ても、本家の「善右衛門」の分家が「善右衛門かまど」
これを「返す」という表現をして破産を意味する。
破産=竃を返す んだねぇ。
生活の中心として火や煮炊きがいかに重要だったのかわかる。
破産者はいつまでたっても「かまどけぇし」と
レッテルを張られた陰口を叩かれることがあるけれど
それは古くから代々その地に住んでいる人たちに限られる。

●こどだ
「大変だ」の意。
「じゃじゃ、生ゴミ外サ出したままで、熊でも来たらこどだ」
という使い方を(ごく日常的に)する。
冗談で言う場合を除き、
たいてい本当に深刻な「こと」の場合のみに使うことが多い。
「おらえ(おらの家)爺サマ歳だがら、熱でも出したらこどだ」
みたいな使い方。
聞く側も眉根を寄せて聞くようなシチュエーション。



さて、アベ政権の独裁で勝手な憲法解釈の法案可決したらこどだな。
心ならずも戦禍で命を落とした昔の人たちにくらいでふたづげらいるぞ。
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銀河鉄道

2015-06-17 | 生活の風景


夕暮れの新花巻駅にて。
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和菓子の世界

2015-06-16 | 食べ物・お店


1月から12月まで、月ごとに12個並んだ
「和菓子の日」限定セット。
盛岡の老舗菓子舗「竹芳」さんにて。

菜の花や藤の花、菊など
それぞれの季節にちなんだ形がきれい。
正に日本ならではの細やかさだ。
もちろん世界の国ごとに、民族ごとに
独自の素晴らしい文化がある。
日本の場合はこういう感性と技術だねぇ。
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