風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

SL銀河

2014-06-30 | 生活の風景






釜石線の小さな無人駅が好きだ。
道路傍にポツンと建ち、
向かい側には何でも屋的な商店が1軒。
周囲に小山田や幸田の棚田を見上げる。

小雨の小山田駅でSL銀河を見送った。
汽笛や力強い機関の音、鉄路を走る音など
どこか懐かしさを感じる音が山々にこだましたが、
とはいえ湿気を含んだ空気がクッションとなったのか
鋭く耳に刺さる音ではなく、
体中をソフトに覆ってくれているような音。
ある意味静寂すら感じた。
言葉にならない思いをふわりと包んでもらった。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ツユクサ

2014-06-27 | 生活の風景


明日は明日の風が吹く。
自分の行き先は誰にも見えないけれど
風に逆らうことなく、風に吹かれるまま、
自分の道を選んで歩く、風屋です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

生後1ヶ月

2014-06-26 | 生活の風景




今から始まる人生を思う。
幸せを願う。
穏やかな気持ちになれる瞬間。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

6月23日

2014-06-23 | 生活の風景



 歴代の自民党政権の憲法解釈を否定し、
 独自のトンデモ解釈を閣議決定する行為は立憲主義の否定であり、
 法治国家の放棄宣言に等しい。
 『首相によるクーデター』と呼ぶほかない
「日本は戦争をするのか~集団的自衛権と自衛隊~」半田滋:著 岩波新書 より
(昨日の朝日新聞書評欄・保阪正康の書評での引用)

今日は沖縄戦終結の日。
集団的自衛権とか、集団安保とか、口当たりのいい言葉にしているが
「民間人も巻き込まれる可能性のある戦闘行為に参加」
であることに違いは無い。
もっと言うと、美輪明宏さんが言っているように
「戦争ではなく(戦闘ではなく)殺人」。
この70年近く、この国は何を過去に学んできたのだろうか。



そして今日は22回目の親父の命日。
写真は親父が好きでよく絵に描いたいた紫陽花。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

クレマチス・ウィーク

2014-06-21 | 生活の風景


花巻市東和町にある及川フラグリーンにて
今クレマチス・ウィーク開催中。
山の斜面を利用した広い敷地中に
クレマチスをはじめ様々な花々が並び、
買わなくても、ちょっとした散歩ができた。



















飾り付けやクレマチス以外の花も見事。









コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お出迎え

2014-06-20 | 生活の風景


古い民家の鍼灸院。
猫が門のところで客を待つ。
東京・神楽坂の路地にて。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雨上がりの朝

2014-06-16 | 生活の風景


















庭にて
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近読んだ本より

2014-06-10 | 読書
彼は暗がりの中で皮肉な笑いをもらした。
「男がずたずたに破壊されることがあるとしたらさ、
 それがどんな時か、女であるきみにわかるかな」
泉が黙っていると、彼は「男は」と言った。
「地位や名誉や金があれば満足する生き物だ、っていうように世間では考えられている。
 男は、そういうもののためにこそ戦い続ける動物だと思われてる。
 もちろんそれは半分あたっている。
 でも、俺に言わせれば、半分は間違いだ。
 男が最後に守りたいと思っているのは、自分の女なんだよ」
「たとえばさ、ここに一人の男がいるとする。
 そいつを完膚無きまでにたたきのめして、
 廃人同様にしてやりたいと思っているやつがいる。
 どうしたらいいだろうか。っていう相談を受けたら、俺ならこう答えるね。
 確かな方法が一つある、って。
 そいつが身も心も捧げて愛している女を横取りしてやりな、って。
 一発だぜ、って」

・・・「無花果の森」小池真理子 新潮文庫より



「俺は絵の価値に興味はない。
 ただ、それを描いた奴のことを考えるのが好きなんだ。
 その絵はな、不器用で才能のない奴がせっせと描いたものなんだ。
 いつか名の知れた画家になるぞ、と思いながら努力だけはしていたけど、
 結局、戦争に駆りだされて死んでいったというのが事実だろうよ。
 俺はその下手くそな筆致を見ていると、
 時代の中で泡みたいに消えていった奴らの足掻きを感じて、
 なんともいえない気持ちになるんだ」

時の流れとは非情なものだ。
ある程度、名の知られていた人物ですら、
たかだか五十年かそこらで、すっかり忘れ去られてしまう。
名もない人々に至っては、死んでしまえば、塵芥の如く消えてしまうことだろう。
きっと自分もそうなのだ。
自分が今、生きていることも、
やがては誰の記憶にも残らない過去となっていってしまうのだ。
人の命は短い。
こうして悩んでいる私たちの時間は、一人の風が過ぎ去るように消えていく。
人が桜の散り際に憧れるのは、
その潔さと美しさに自分の人生を重ね合わせて、うっとりできるからだ。

「現実とは何だろうな。
 目に見えてないものが、現実でないといえるかい?
 人の心は目に見えない。だけど、それが非現実といえるかい?」

早夜には、なぜこんなことになったかわからなかった。
その時、その時で一番、好きな道を選んできた。
学校をやめて、モデルになったことも、
西游と同棲をはじめたことも、それが楽しかったからだ。
好きなことばかり選んで生きてきたのに、どうして今が楽しくないのだろう。
人生に騙された気がした。
砂糖をちらつかされ、鼻づらを引き回された挙句、
厩に閉じこめられた荷馬みたいだ。

・・・「桜雨」坂東眞砂子 集英社文庫より



「でもある程度の年齢になり、
 自分なりのライフスタイルみたいなものも身につき、
 社会的地位もいちおうできて、
 そうなってから自分という人間の価値に深い疑念を抱くようになるのは、
 別の意味で『こたえる』ものです。
 自分がこれまでに送ってきた人生が、
 まったく意味を持たない、無駄なものであったように思えてきます。
 若いときならまだ変革の可能性がありますし、希望を抱くこともできます。
 でもこの歳になると、過去の重みがずしりとのしかかってきます。
 簡単にやり直しがききません。」

・・・「女のいない男たち」村上春樹 文藝春秋
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする