いぶろぐ

3割打者の凡打率は7割。そんなブログ。

惜別

2014-02-09 11:55:29 | 超・いぶたろう日記
2/8は年度最終日。
正式な退職日まで、また来ることがあるかもしれないけど、
少なくともレギュラーで「自分の教室」として入るのは最後。
最終授業も気合入れて…と思ってたら20年ぶりの大雪(笑)。

授業中止を主張する後任の意見をさらっと退けて、通常通り実施。
だって今日は、大切な日だもんね。
雪がますます激しくなる中、
さすがにこれは誰も来れないかな…と思ってたら、
吹雪の中、みんな来る来る(笑)。
「最後だもんね!」を合い言葉に、
半ば雪だるまみたくなった子供たちが、笑顔で集まってくる。



最後の授業は中2国語。
今年は受験生になる子たちだ。
ひととおりいつも通りの授業をして、
そして最後に僕の好きな言葉を紹介。
「人間の最大の理性とは、すべてを冗談に換える力である」
マジメで真っ直ぐで優秀な彼らであるからこそ、
心の片隅に置いて欲しい言葉だ。
今後の人生で死にたくなるほどツライ目に遭ったり、落ち込んだり、
誰かを心底憎んだりすることもあるかもしれない。
極端な行動に移る前に、ひとつ、思い出して欲しい言葉だ。

授業が終わると、それまで何食わぬ顔で居た彼らは、
「感謝状」と色紙の寄せ書きをくれた。





感極まったけれど、人間、嬉しすぎると涙も出ない(笑)。

記念撮影をしていたら、今度は下の教室に居た中3生が色紙を持って入ってきた。



教室から事務室に降りたら、大雪の中駆けつけてくれた卒業生がぎっしり。







なんだろう、今日は。
こんなスペシャルな日ってあるのかな。

11年間、僕は生徒のためにイベントを企画したり、
職員のために歓迎会や送別会を開いたり、
常に仕掛ける側の人間だった。
だけど自分が退職するにあたっては、
会社からは餞別も送別会の話も何もなく、
現場のスタッフ間で企画したお別れ会にも、
わざわざ「公費は使うな」「中止しろ」なんてお達しが届き、
とっても寂しい思いをしていた矢先のこと。

巡り巡って生徒たちからこんな風にお返しが来るなんて。
そしてこんなにも嬉しいものだなんて、なあ。

大雪で交通機関が止まり帰れなくなった職員と、
どうしようか相談していたら、
今度は近隣の卒業生が、
お母さんお手製の鍋を持ってやってきてくれた。



職員や居合わせた卒業生たちと、
そのまま教室で朝まで鍋パーティ。
僕は自分のデスク周りの片付けもそこそこに、
朝まで楽しい時間を過ごさせて貰った。
朝からは片付けだとか備品整理とか3時間ほどかかって大変だったけど…(笑)

翌朝は前日の猛吹雪が嘘のように晴れ渡っていた。
僕は永年愛用した品々をクルマに詰め込み、
卒業生たちと苦労して巻いたチェーンをカシャカシャいわせながら、
大雪の積もったいつもの帰り道を、
いつもの倍の時間をかけてゆっくり、ゆっくり帰ったのだった。

忘れられない1日だ。
間違いなく、人生で最高の一日のひとつ、だ。
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