真夜中のドロップアウトカウボーイズ@別館
ピンク映画は観ただけ全部感想を書く、ひたすらに虚空を撃ち続ける無為。
 



 「生つば美人妻 妄想で寝取られて」(2021/制作:Blue Forest Film/提供:オーピー映画/監督:竹洞哲也/脚本:小松公典/撮影監督:創優和/録音:植田中/編集:三田たけし/音楽:與語一平/整音:植田中/助監督:可児正光/監督助手:吉岡純平/撮影助手:赤羽一真/スチール:須藤未悠/仕上げ:東映ラボ・テック/出演:神納花・辰巳ゆい・倖田李梨・七菜原ココ・あけみみう・栄川乃亜・イワヤケンジ・折笠慎也・細川佳央・森羅万象・石川雄也)。
 戸建の玄関口から嬌声が聞こえて来るのに、カット跨ぐと連れ込みのベッドで辰巳ゆいが悶えてゐるのは、ピンク映画を主戦場とする脚本家・丸石智也(石川)が円盤に目を通す、過去に手がけたピンクの一幕。目下思ふやうに書けない不調に悩む智也が、溜息ついてタイトル・イン。こゝ、で。いきなり驚く勿れ呆れる勿れ、怒髪冠を衝く、勿れ。いや、レイジで被り物を突き上げるのはいゝ。結果的にアバンの束の間を豪快に駆け抜けて行く辰巳ゆいが、このビリングで下着までしか脱がない壮絶な不誠実。因みにハモニカを吹く相手役は、太股でガッチリ挟み込まれ識別不能。後ろ髪を見るに細川佳央かなあ、演出部動員でなければ。再びこゝで、こゝで使用されるDVDのパッケージは、竹洞哲也―は以下略―2018年第五作「田園日記 アソコで暮らさう」(脚本:当方ボーカル=小松公典/主演:白木優子)の、OPP+版でスターボードよりリリースされた「農家の人妻 長崎家の崩壊」。
 以前は執筆にノッて来ると余勢を借り、お盛んであつた妻・朋子(神納)との夫婦生活も、ドミノ式に滞り気味。さして深刻にでもなく窮した智也は、この御仁が何で死なずに生きてゐられるのか何気に不思議な、ドロップアウトした先輩格の脚本家・関川(森羅)に相談を求める。
 徒な頭数が淫らに膨れあがる配役残り、山内大輔2020年第二作「つれこむ女 したがりぼつち」(主演:桜木優希音)ぶりの七菜原ココと、役作りなのか派手な気紛れなのか、パンクスみたいに短く刈り込んだ折笠慎也は、智也の難航する新作『ガールズスケッチ』の登場人物・真紀と健也。主演女優を除くと七菜原ココが唯一、濡れ場らしい濡れ場を披露する。一応初の本隊作となるあけみみうと、国沢実2020年第二作「性鬼人間第三号 ~異次元の快楽~」(脚本:高橋祐太/主演:東凛)で、その点に関しては一歩先行する栄川乃亜は、智也が関川に見て貰ふ過去作中、シャワーを浴びがてら百合の花咲かせるカップル。この二人の、明らかに踏み込んで美しく撮られるシークエンスが矢張り束の間ながら、今作中僅かに、もとい最もエモーショナル。倖田李梨とイワヤケンジも過去作の登場人物、RiZぽい?居酒屋店内にて情を交す、女将と多分懇意の常連客。倖田李梨は、後背立位に突入する際尻までなら脱ぐ。関川の適当な発案による、朋子との交はりを意図的に断ち性欲を昂進させる“中学生作戦”の失敗を受け、次なる“プロジェクトNTR”に招聘される細川佳央は、関川・智也双方と近しい俳優部・山本タカアキ。最後にこゝで、倖田李梨から、七菜原ココを飛ばしてあけみみう・栄川乃亜・イワヤケンジまでが出演する智也過去作については、2017年第三作「疑心乱交 闇夜にうごめく雌尻」(脚本:当方ボーカル/主演:辰巳ゆい)のOPP+版、「柔らかい檻」のパケが使はれる。
 もしかすると、今後加藤義一に離されて行く竹洞哲也を見る破目になるのかも知れない。そんな予感の起動する、2021年第一作。
 筆の湿りに燻るピンクの脚本家が、頼つたのが土台話を訊く相手を間違へた感も否めない、人生ごと大雑把なパイセン。関川のへべれけな助言に従ひ、智也があれやこれや右往左往する艶笑譚。と、いふと。オールドスクールかストロングスタイルの量産型裸映画を、期待させなくもなかつた、にも関らず。軽やかさの中にも地力の強さを感じさせる、細川佳央がしなやかに飛び込んで来る“中学生作戦”から、“プロジェクトNTR”に移行する件で展開が偶さか弾むのが、精々のハイライト。最終的に、要は智也が勝手に拗れてゐただけの夫婦仲は、七十分の満了と同期するが如く、何時の間にかか何となく仲睦まじく回復。する反面、そもそもの発端ないし元凶であつた筈の、智也を悩ませる脚本家としての不振はケロッと等閑視して済ます、だらしなくないところのない関川に劣るとも勝らず、べろんべろんにへべれけなドラマツルギーには呆れ返つた。ただ、単に面白くない詰まらない、のみならばまだしも。小松公典は性懲りもなく十八番のつもりの、会話劇と称した無駄口に終始するうちに、即ちさんざ尺を空費した果てに。他とは一線を画する風格をも漂はせる辰巳ゆい―七年九本目―と、案外コンスタントに継戦する倖田李梨のベテラン勢に加へ、五十音順にあけみみう・栄川乃亜・七菜原ココが新進気鋭・ストリーム・アタックを放つ、豪華六番手まで擁する藪蛇に分厚い布陣にしては、穴のない二番手以降が逆の意味で見事に宝の持ち腐れ。神納花以外甚だ疎かに扱はれる、出来損なひの裸映画には直截に腹が立つた。起承転結の転で映画をブッた切らうともシュルレアリスムの領域に突入して支離滅裂であらうとも、竹洞哲也の師匠・小林悟は決して女の裸を蔑ろにはしなかつた。実は大御大よりなほ酷い気がしなくもない、珠瑠美でさへ常に綺麗処を揃へた三本柱の、絡みを少なくとも量的にはお腹一杯に見させた。終始上目遣ひで所謂アヒル口を尖らせる、神納花の甚だ甘たるい造形が琴線を逆向きに激弾きするのは、当サイトの極私的な選り好みにせよ。面白くなく詰まらなく、挙句乳尻も物足りぬでは、立つ瀬も縋る拠り処も何処にもない。寧ろ作家主義を気取つたソリッドにも欠けると来た日には、旧くはあれ別に良くはない、国映系の方がまだマシだつたとすら、思へかねないよくいへば問題作である、“よくいへば”の意味が判らねえ。

 と、ころで。主演の神納花(ex.管野しずか)が、2018年第一作「おつとり姉さん 恥骨で誘ふ」(脚本:当方ボーカル=小松公典)以来、と振り返り、かけて。そのあとに一旦公開後、未だ謎の理由でなされた封印があらゆる形で解かれてはゐない、山内大輔2018年第三作「アブノーマルファミリー 新妻なぶり」があつたのを忘れてゐた。なので、十年八本目となる。神納花に改名後出演作を三本撮つた、荒木太郎が大蔵から空前絶後に梯子を外された、「ハレ君」事件は執拗に覚えてゐるけどね。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




 「井上あんりのザ・裏モデル」(昭和63/製作:㈱ビデオマガジン/提供:にっかつ/監督:神魔神/脚本:神魔神・石神井公延/原案:佐竹一男/企画:角田豊/プロデューサー:佐竹一男/撮影:米田実/照明:渡辺稔/技術:杉本隆史/録音:川西明泰/音楽:湯河原熱海/整音:今関幸一/助監督:松田行二/制作担当:西村裕之/演出助手:久保秀俊/撮影助手:田口晴久/照明助手:高山清/録音助手:古茂田耕吉/メイク:HABIT'S 仲本マミ/スタイリスト:HABIT'S 藤原慎二/スチール:部原文良/制作進行:加藤喜隆/現像所:IMAGICA/録音所:三友VTC/衣裳:HABIT'S/車輌:冨士プロ/出演:井上あんり・小川寿梨・浅井夏己・緑ヶ丘太郎・古都俊一・ロッキー伊藤・古田信幸・江崎幸一)。出演者中浅井夏己が、ポスターでは浅井夏巳。ポスターにのみ、田中純一とかいふニュートラルな名前が並ぶ。こゝからが、やゝこしい。共同脚本の石神井公延がポスターには上石神井公延の上、そもそも文字列の見るからな胡散臭さを隠さうともしない、神魔神と石神井公延がそれぞれガイラと佐竹一男の、ついででもしくは陰に隠れて、音楽の湯河原熱海も西田幸士郎の変名。
 案外満更でもない、といふと語弊も否み難いものの、もつと壮絶な代物に目を覆つた覚えも多いキネコはあくまでキネコ画質。よりも、寧ろクッソ適当な安シンセ劇伴が火に油を注いで酷い開巻に、五秒で絶望する。早いな!といふか、所詮脊髄で折り返して、匙を投げるに足る破壊力。泡沫モデル・山崎未来(井上)の撮影風景、都合三人見切れるカメラマンとアシにスタイリストは、もしかしなくとも実スタッフか。何やかや金に窮してゐる風情を投げ、未来は愛人の大山と会ふ。こゝで、潔く早々に白旗を揚げてしまふが確かに田中純一分ゐないと、絡みをこなす棹数もとい頭数が揃はない男衆に基本手も足も出ず。当代の、アダルトビデオ黎明期男優部に関する造詣に深ければ、あるいは太刀打ち出来もしたのであらうか。兎も角、未来は同じ事務所に所属するモデル仲間の田村江理子(小川)と沢井亜也(浅井)の三人で、個々に契約を結んだ男を、各々の本業と逢瀬が被つた際には互ひにカバーし合ふ愛人バンク的な稼業を始める。即ち、それが劇中用語の形で明示される訳では必ずしもない、“裏モデル”といふ寸法。因、みに。英里子の方のえりりんが、「ロコモーション・ドリーム」でデビューするのは翌平成元年。昭和に滑り込む仕事も若干あるにせよ、正月映画の本作が恐らく偶さか先んじてゐよう。
 ほぼ特定不能ともいへ、一応配役を整理。三本柱全員と寝てもゐる、事務所の社長・山中に、裏モデルで江理子と亜也が捕まへるパトロン計三名。そのうち、元々は江理子の担当であつたのが、ヘルプで入つた未来に心を移す男の固有名詞は岡か丘。終盤未来が受ける、実際そんなものなのか、矢鱈殺風景か安普請な水着オーディションの審査委員長が佐竹一男。佐竹一男が、ミリオンを皮切りに全五作プロデュースしてゐるといふのは寡聞にして知らなかつた。今作の十ヶ月後、五本目となる「悶絶!!処女の泉」は何と内藤忠司の第一回監督作。しかも、最初期のエクセス作。もしも仮に万が一、素材が残つてゐるのならエク動に飛び込んで来ないかな。話を戻して、審査員がもう三人ゐる中から未来が寝る、何某か山中と繋がりのあるらしき男は古田信幸。要はこの人、かつては生身俳優部もやつてゐた格好なのね。
 後年エロVシネがなくはない、小水一男の量産型裸映画最終作は、ヤケクソじみた変名も用ゐてのロマンX。とこ、ろで。処女美女のはらわた二部作(昭和61)や、前作「拷問貴婦人」(昭和62)をロマンXとする記述に所々で出くはすが、何れも正しくない。今でいふゴアなりスラッシュに中身が振れてゐるだけで、三作全て正規のロマポである、エックスは公式ブートかよ。
 体よくヤリ倒されてばかりの未来が、半ば以上だか以下に自業自得で大魚を釣り逃がし、つつ。牡丹餅の如く棚から舞ひ降りた、白馬のパパさんの手によつて木に竹を接ぐハッピー・エンドに辿り着く。デウス・エクス・マキナぶりが爆裂する、臆面もないドラマツルギーは清々しさへとグルッと一周しかねない他愛なさ。兎にも角にもひたすらに、ただひたすらに。闇雲に高い女の裸濃度以外、殊更特筆すべき点も見当たらない。高いのは高いが、訴求するとも別にいつてゐない。平素ピンクしか知らない目で触れるに、本番撮影といふ奴は男優の射精を最終的にはコントロールし得ない不可能性が、神々しい編集テクニックで上手いこと繋ぎでもしない限り、演出上根本的な困難だよなあ。だ、などと、この期に及んで大概原初的な感慨に耽つてみたり。全篇を通して繰り返し繰り出す手数を窺ふに、幾許か企図があると思しき、次の濡れ場がフライング気味に割り込んで来る。直截にいふと面喰ふほかない唐突なカッティングに如何なる意味があるのか―あるいは特にないのか―に関しては、甚だ即物的な当サイトの節穴には皆目見当すらつかない反面、大川を失ひ痛飲した未来が、山中に回収を乞ふ件。自販機の前にへたり込み、「みんな大嫌ひー」とかある意味ポップに管を巻く井上あんりと、軽く途方に暮れ立ち尽くす山中役の人を捉へたロングは情けない画調に屈するでなく、確実に映画の画として成立するショットを藪から棒に撃ち抜く。

 当時、井上あんりが通信ながら紛れもなく慶大生は慶大生で、ポスターに於いても“慶大生・あんりの赤裸々な性体験!”とその旨堂々と謳つてのける。痛快といへば痛快だが、慶応義塾的には面白くないにさうゐなく、二年後の90年に単位不足で除籍処分を喰らつた井上あんりは、更にその六年後、非業の転落死を遂げてゐる。
 機械仕掛けの備忘録< 文字通り手を差し伸べて来た、影に沈められた謎氏と未来は紐育へ、鈴木ハルか


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




 「拷問貴婦人」(昭和62/製作:六月劇場/提供:にっかつ/脚本・監督:ガイラ/製作:佐藤祀夫/プロデューサー:半沢浩《フィルム・シティ》/撮影:伊藤昭裕/照明:淡路俊之/編集:沢田まこと/特殊美術:松井優一/音楽:高橋洋一/撮影助手:三浦忠・小山田勝治/照明助手:西池彰・平岡裕/助監督:岡田周一・竹内敬明・嶋公浩/録音:ニューメグロスタジオ/効果:井橋正美/現像:東映化学/メイク:大石聖子/スタイリスト:武田芳子/スチール:有原裕晶/SPECIAL THANKS:寺野伊佐雄・篠原哲雄・田山雅邦・金子高士・関野直人・宮坂政志・旭光電機工業㈱/製作主任:渡辺正/進行:石毛朗/出演:麻野桂子・木築沙絵子・清川鮎・坂西良太・風間ひとみ・野中功・吉原平和・津崎公平)。
 百合の花咲かせる女二人を、遥か遠くにしかも滲ませた上で、チャッチャと暗転タイトル・イン。束の間のアバンで既に、見たいものが、より直截にいふとおぼろげな遠目にも確かに凄い、麻野桂子のお胸がきちんと見えないもどかしさ腹立たしさが募るばかり。
 座布団みたいな乳極乳―珍奇な用語に関しては改めて後述―を振り乱し、麻野桂子が渡る股縄がバイブに繋がれてゐて、その電動張形を木築沙絵子が自身の手で挿入する。下心弾むエロくてエモいシークエンスにしては、にも関らず全体像を満足に見せて呉れないものだから、とかく覚束ぬ濡れ場にやきもきしかさせられない一方、一億六千万の被害届を提出したバンコク銀行―万国かも―新宿支店の、元行員・吉田徹(吉原)を帝国陸軍の制服を着用した小柳一郎(津崎)と、多分曲芸師的な扮装の飯田(野中)が責める。小柳は元憲兵少佐で、“拷問の名人”なる悪名を馳せたといふ造形。そこに要は一発ヌイて来た、小柳と飯田が仕へる一条家の令嬢・宏子(麻野)と小柳の孫娘・美久(木築)が大登場。宏子の指揮下、美久がペンチで吉田の右足親指の爪を剥ぎ、奥の方の歯を抜く。抜かれたとて吉田が口を割らないのに、宏子が放つある意味清々しい名台詞が「こやつのチンチンを根こそぎ千切り取つておしまひ」。トランクス越しではあれ逸物を捩り上げられた末、吉田は終に金を隠した貸金庫の暗証番号を白状する。但し、届曰くの被害総額一億六千万に対し、吉田が現に横領したのは四分の一に過ぎない四千万。残りは被害届を出した支店長の仕業にさうゐないと、一同はその場の脊髄反射で大雑把な目星をつける。
 配役残り、坂西良太が件の支店長・森山か守山シュージで、風間ひとみは森山の愛人、兼共犯者の高原か髙原ナツ。清川鮎は、森山の正妻・ヒデコ。咥へて、もとい加へて森山が実は入婿で、森山家の総資産額も〆て十六億円也。濡れ手で、粟を掴め。
 処女美女、前年のはらわた二部作―と「GUZOO」―を経て、劇中いはゆる人体損壊描写も一応程度になくはないものの、パブから“スプラッタ・エロス”の括りは消えたガイラ(a.k.a.小水一男)昭和62年一本きり作。麻野桂子には括弧新人特記のほか、“乳極の“G”カップ女優”なる素敵なキャプションも火を噴く。究極を乳繰つて乳極、流石に、日活の担当者の天才的な閃きにより、この時発明された新造語なのではあるまいか。“乳極”、単語自体の持つ力が強すぎて、却つて使ひ勝手が悪い気がしなくもない。
 それは、兎も角。何が逆の意味で凄いといつて、没落した元華族―昭和22年、日本国憲法施行に伴ひ廃止―の後胤らしい宏子を社長としての中心に、この人の役職は不明な、一条家の使用人であつた小柳。帝国陸軍の少佐殿が、何でまた華族の召使に転職したのかは知らん。逆に、徴兵された兵卒が、佐官まで上がつて行けるのかも含め。閑話休題、小柳の孫娘・美久が専務で、話を窺ふに多分運転手辺りの飯田は部長。四人で法人登記してゐる訳がない―株式発行も―「日本拷問株式会社」を設立、脛に傷持つ人間をトッ捕まへては、凄惨な拷問を通して金を強奪。何処かしらヨーロッパに渡り、昔日の豪奢で優雅な暮らしぶりを取り戻さんとする。因みに、被害者―発端たる経済犯的には加害者―が最終的には、手挽きでミンチに挽かれ豚の餌。だなどと豪快か大概な基本設定を、ポスターに「日本拷問株式会社」―と“貴族の末裔”―の文言が仰々しく躍るのみで、本篇に於いては綺麗にスルーしてみせるぞんざいかへべれけな大省略。これ、一切のイントロに触れず、いきなり見るなり観た場合果たしてお話理解出来るのかな。挙句火に油を注ぐのが、全篇通してあちこち通り越した逐一、録音部が仕出かしたのか俳優部に帰すべき責なのか、ヘッドフォンでも台詞の中身が結構聞き取れない。割とでなく全滅の様相を呈するゆゑ、さうなるとニューメグロの罪かなあ。素人考へでは、アフレコして聞こえない意味が判らないんだけど。
 それ以外にも、表層的に復古趣味の上つ面を撫でるのが関の山の、全篇を貫き小柳が性懲りもなく垂れ続ける、紋切型を羅列した憂国の譫言。矢張り小柳発明の、デカい待ち針のやうな突起物が大量に生えた、謎めいたベッドがその名も同時オルガスムス昇天ベッド。致す二人の官能パルスを昇天ベッドが感知、ベッドから適当な機器を介してヘッドギアに繋ぎ、ヘッドギア装着者は増幅されたパルスで多幸感的な悦楽を得る。反面、ベッドの上の二人は、絶頂に達した瞬間二万ボルトの静電気で即死する。とかいふ、まるで山﨑邦紀が幾分バイオレントに振れたやうなある意味画期的ギミック。をも、何故か単身二万ボルトを被弾―お相手はヒデコ―した筈の飯田が、結局ピンッピン元気とあつては、木に竹も接ぎ損なふ無駄意匠に過ぎない。さうなると山﨑邦紀といふよりも、その限りに於いては今をときめかない荒木太郎に寧ろ近い。ヒデコに接触を図つた飯田が、漸く突入したかに安堵した絡みすら、オッ始まつた途端無下に切つて済ます。即ち概ねあゝだかうだ口説いてゐる―だけの―シークエンスに、驚く勿れ七分もの尺を割いてのける、中盤の途方もない中弛みにも呆れ返つた。だらだら撮つた七十分を持て余すくらゐなら、潔く一時間に収めてしまへばいゝ。等々、二番手以降も、別に何処からでもビリング頭を窺へる磐石の布陣を擁してゐながら、日本人的な乳房感の爆裂する麻野桂子のオッパイを、オッパイ・オブ・オッパイなオッパイを黙つて撮つてさへゐれば、幾らでも形になつたらう裸映画をみすみす濁して駄目にした実に勿体ない一作。そもそも、麻野桂子が責められるのでなく責める側、といふのが、根本的に釦をかけ損じてゐたのかも知れない。一旦は森山の強靭な意思ないし不屈の強欲に屈した宏子が、究極の必殺技で再戦を挑むクライマックスは、最終的にそのフィニッシュ・ホールド自体のプリミティブな他愛なさをさて措けば、案外鉄板の展開でもあつたものを。エンド・クレジットの通過後、純然たる蛇足のオーラスが一篇を綺麗に締め括り損ねる、藪蛇か無様が実に象徴的。

 誰も何も思はなかつたのか、それとも不可避の技術的問題か。一点、一見地味にも見えて実は派手に間違へてゐるのが、飯田が森山邸に単身乗り込み、ヒデコに森山とナツの情事を盗撮したビデオを見せる件。森山が挿入するや、映像そのものにモザイクが起動するのはそれは本質的におかしい。律に阻まれる以上修正を施すのは仕方ないにせよ、ブラウン管の、外側あるいは手前でモザイクはかゝつてあるのが然るべき状態だらう。
 備忘録< 宏子お嬢様の究極技といふのが、紐で棹をキュッと縛るシンプユ極まりない物理攻撃。オラースは小柳と飯田が「立つ鳥跡を濁さず」×「終りよければ全てよし」


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




 「セクサロイドMIKI ボディコング女王様」(1991/受審:新東宝ビデオ株式会社/監督:浜野佐知、の筈/出演:樹まり子)、浜野佐知のクレジットすらない豪快仕様。但し、女が口内に出された精液を、男に口移しで返すカットは確かに浜野佐知。
 薮中劇伴鳴りつつタイトル開巻、何故王なのか、別に構はないけどさ。旦々舎の煉瓦部屋、ボディコンの樹まり子が強烈なバックライトを背負ひ煽情的に屹立、フェードで全裸に繋ぐ。暗転してスーパー起動、“樹まり子はサイボーグである。”だなどとのつけから弾け倒した火蓋を切る。どうせ山﨑邦紀の仕業だらう、と軽い気持ちで括つた高は、最終的に甚だ怪しくなる。さて、措き。“セックスの為だけに作られた、セクシー・サイボーグである。”と、抜いた底を叩いて割る方便は続く。箍のトッ外れた夥しい量ローションを使用しての、樹まり子が男優部二人を相手にする巴戦。一旦攻守を交替したところで、漸く判明する面子が芳田正浩と平本一穂。乳より寧ろエモい、御々尻のパンチ感が際立つ平本一穂との背面騎乗。の事後、誰か―ローション用の―金盥蹴つ飛ばしてない?コランコラン音がするんだけど。
 今にして思へば、よく斯様な真似が罷り通つたなと往時の無法ぶりに軽く首を傾げなくもない、先行して既にブレイク済みである樹“いつき”まり子とはあくまで別人の、樹“みき”まり子デビュー作。動いていゝぞ公取委、本名でないのなら。どうも怪しいソクミルは今作の発売日を元日としてゐるが、ジャケに躍る“92年は『イイ女』が燃える!”なる惹句を窺ふに、実際には91年の少なくとも後半なのではなからうか。因みに、中村光徳の残りは浜野佐知が撮つてゐる、ピンクに樹まり子出演作が三本―オール主演―あるのは全て“いつき”の方。もしも仮に万が一、記録に残つてゐない二三番手辺りでミキマリコが何処かに紛れ込んでゐたとしたら、流石にそれは巡り合はずには神も知るまい。
 息を吐くやうにフェードを濫用する工夫を欠いた繋ぎと、体位を変へるなり棹を咥へ始めたかと思つたら、ほどなく男優部が果ててしまふちぐはぐな構成。繰り返し繰り出される二点の顕著な特徴に加へ、対芳正の、ケミカルライトを用ゐた一戦。確かに挿してゐるのはモザイク越しにも確認出来るにせよ、数本のケミカルライトのみで照明を賄はうとする市村イズム―ないし矢竹メソッド―は如何せん暗いにもほどがある。僅かに光の当たる局所以外、何がどうなつてゐるのか本当に判らない。といつた具合に、そこかしこ粗がバラ撒かれてゐながらも、何はともあれ樹“みき”まり子の奏でる尺八の音色が素晴らしく、樹“いつき”まり子と比べるとそれは見劣つたとて、オッパイも十二分に悩ましい。ど頭で風呂敷をオッ広げたきりのセクサロイドMIKI、以前に。散発的にイメージが挿入される程度の、ボディコン要素も結構劇的に薄い一種の羊頭狗肉はこの際兎も角、逆にもしくはひたすらに。ゴッリゴリに押して来る何れも実戦的な濡れ場を畳みかけ続ける質も伴つた量で、些末を圧し潰してのける始終はある意味圧巻。浜野佐知ならではの迫力と馬力漲る、極めて実用的な一作。それも、それとして。ラストに至つて“サイボーグまり子は甘く危険な誘惑である。注意されたし。”とか初期設定をこの期に及んでといふか、今際の間際に思ひだしたかと思つたら、驚愕のオーラスが“92年、トップを飾つてデビューした樹まり子がサイボーグであることに気づいた人間はゐない。”、原文は珍かな。そ、そんな(゚Д゚)。新人女優の初陣に、幾ら何でも斬新通り越してあんまりすぎる。船出から、難破かよ。尤も、最初と最後に木に竹を接ぐのが関の山、物語もへつたくれもない薄さでは、クレジットのない以上山﨑邦紀の脚本を当て寸法するのも、流石に些か憚られる次第。

 アダルトビデオ二戦目で己の致命的な弱点に直面したのが、ソクミルのユーザー評には今作に於いて樹まり子は本番を行つてゐるとある、ものの。当サイトには、いはゆる本番と疑似を見極める術がない。刑法第175条の向かう側、果たして何処を如何に見るのがコツなのか。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




 「誘惑妻物語 濡れた人差し指」(2021/制作:加藤映像工房/提供:オーピー映画/監督:加藤義一/脚本:深澤浩子/撮影監督:創優和/録音:小林徹哉/編集:有馬潜/助監督:江尻大/選曲:友愛学園音楽部/整音:Bias Technologist/スチール:本田あきら/監督助手:菊嶌稔章・河野宗彦/演出部応援:小関裕次郎/撮影助手:赤羽一真/仕上げ:東映ラボ・テック/出演:神咲詩織・初美りん・並木塔子・柳東史・津田篤・なかみつせいじ)。
 住宅地を覗く双眼鏡視点、一点結論を先走ると今回、青天には概ね恵まれない。話を戻して、急激に倍率の上がる覗いた先は、何かの鉢植に神咲詩織が水をやるベランダ。夫に食事の支度を乞はれといふか命じられ、かみしおがフレーム左袖に捌けたベランダ外壁にタイトル・イン。見切れる見切れないの境界線を超絶の絶妙さで突く、瞬間的に抜かれる視点の主体に、節穴自慢の当サイトは辿り着けなかつた、誇るな。文字通り目敏い諸賢にあたられては、別にさうでもなく普通に見えたのかしらん。
 恵子(神咲)は大学時代の恩師である、吉本(なかみつ)と学生結婚、社会に出ぬまゝ家庭に入る。保守的なのかドラスティックに淡白なのか、それとも単なる吝嗇に過ぎないのか。兎も角とかく取りつく島のない吉本と、恵子が擦れ違ふ以前に噛み合はない日々を送る一方、ラブホテルにて、パンティは穿いての大股開きが画面一杯にドカーンと飛び込んで来る。女子大生の美幸(初美)は不倫相手・大西(津田)との逢瀬の事後、所詮は煮詰まるしかない関係に踏ん切りをつけ、大西的には寝耳に水の別れを一方的に投げる。後日の往来、なほも美幸に大西が纏はりつく修羅場に、恵子が通りがかる。助けを求めて来た美幸が、どさくさ紛れで騙つた姉妹に恵子も同調、大西は一旦大人しく退散する。ベランダでの、恵子の細やかな楽しみを知つてゐたのか、美幸がその日のお礼にと贈つたレモンバームからカットひとつ跨いだ大胆な繋ぎで、盗まれたり猫に食べられたりしないか軽く心配な、店の表に出した水草を浮かべた鉢の中でメダカを飼ふ、深山直樹(柳)の喫茶店―屋号不詳―で恵子はアルバイトを始める、吉本には無断で。
 配役残り並木塔子は、主に精神を病んだ深山の妻・ゆかり。心を壊した由来が明示はされないが、子供のゐない子供部屋風の美術を窺ふに、流産ないし死別系かも。都義一(a.k.a.京都義一)以下、井尻鯛とバルカンに、鯨屋当兵衛。何処からでも手慣れた演出部動員を望める地味に分厚い面子にしては、あくまでシャレオツ~なカフェの雰囲気を重視したのか、容易に想定の範疇に収まる茶店客要員が一切投入されず。
 後述する2019年第四作と、EJDの出番を除けばほぼ不完全無欠の2020年第一作。派手に爆散した二作と大概な無頓着が火を噴く、総じては漫然とした前作。何気にでなく三連敗中の加藤義一が、幾分以上持ち直した2021年第一作。師匠・関根和美の遺志を継いだと思しき、スッカスカ、もといスッチャラカ艶笑譚ぽい次作も、KMZに漸くやつて来るのは年が明けてからだらうけれど今から楽しみ。
 今時専業主婦といふだけで、経済的には結構恵まれたヒロインが抱へる、薄らぼんやりとした寂寞を端緒とする物語。足が地に、着いてゐるのかゐないのか。最終的に、何を求め何処(いづこ)へと向かふのか。腰の据わつた正攻法に珍しく徹する演出には反し、恵子の立ち振舞ひは案外覚束ない。それゆゑ、手放しでワーキャー褒めそやすには心許なさも否めないにせよ、決して飽きさせない程度に見所は盛り沢山。
 締めの絡みの薄さ、といふ割と致命的な脆弱性をも捻じ伏せるに足る一撃必殺を放つ、そこかしこでバラ撒いてもゐた伏線の弾幕がクライマックスに収斂する、“実は実の”な嘘から実(まこと)を出してみせる、最も顕示的な終盤の大技は見事に決まる。さりげなく悪役じみた造形を宛がはれた吉本も、綺麗な復権を果たす。少々出し抜けではあれ、エンパワメントな名台詞も与へられる。若干前後して、吉本夫妻と、深山が交錯するロングは、カットを割つてしまふのが寧ろ勿体ないくらゐカッコいゝ。ただ、さういふ、素面といふ意味に於ける裸の映画的に秀でた、部分のみならず。最初に気づいたのが、大西が新しく用意した部屋にて、半ば以上仕方なく美幸が身を任せる二番手二回戦。美幸は既に心を離したどうでもいゝセックロスを、中途の端折り具合まで含め徹底してぞんざいに処理。情交個々の熱量に応じて、濡れ場艶出の力加減を変化させる、もしくは操作する裸映画的にこの上なくしたゝか且つしなやかな戦法により強い感興を覚えた。とりわけ、初つ端の指舐めから気合の入れやうが明らかに異なる、見るからな全力を込めたのが秀逸な前後のカッティングで意図的に主を暈した、イマジンといふのも狂ほしく素晴らしい。よしんば現実的には些か障壁の高いカップリングであるならば、妄想で何故いかぬ。うつし世はゆめ よるの夢こそまこと。加藤義一が猛然と撃ち抜いた、美しく、同時にいやらしい真実こそが真のハイライト。重ねて兎にも、角にも。御召物の柄すら悩ましく歪める、ボッガーンと隆起した神咲詩織の着衣オッパイが逐一エロい通り越してエモい、途轍もなくエモい。今作を機会に加藤義一が復調して呉れると、大いに頼もしい一作。通して振り返るに当り外れの斑(むら)が大きい印象も否めないが、斑があるだけ、当りもある分まだマシ。
 一面の緑鮮やかな草叢に主演女優が大の字に寝転んだ、俯瞰のデカい画を撮りたい。趣向は確かに酌める、垂直上昇させるドローンを使つたラスト・ショットが、今時何故か古のキネコみ漂ふ破れ画質なのは、最後ブツッと切れるやうに暗転する唐突な雑さも込みで微笑ましい御愛嬌、微笑ましいか?

 “百点満点の零点映画”2019年第四作「愛憎のうねり 淫乱妻とよばれて」(脚本:筆鬼一/主演:佐倉絆)以来の柳東史と、なかみつせいじは“安手のピンク映画”をわざわざ自己紹介する工藤雅典大蔵第二作「爛れた関係 猫股のオンナ」(2019/共同脚本:橘満八/主演:並木塔子)以来。何れも二年ぶりに戦線復帰した二人ながら、四つ下の筈であるにも関らず、何時の間にか柳東史がなかみつせいじを追ひ越し―草臥れ―て映る近影には軽く衝撃を受けた。のと、柳東史ついででワンモア。料理教室に通へない―通はせて貰へない―のなら、ウチの店で働けばいゝぢやない。殊更意訳せずとも、案外そのまんまな深山の冤罪アントワネット構文が、アバンの扱ひ如何ではもしかするとその後華麗に回収されるものかと早とちりしたが、先述した、嘘から実を出す力技の結果それも叶はなかつた。
 備忘録< 双眼鏡を覗いてゐたのは、恵子が十才の時に出奔した父親が、当時余所に作つた実際実妹の美幸


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




 「処女のはらわた」(昭和61/製作:六月劇場/提供:にっかつ/脚本・監督:ガイラ/プロデューサー:佐藤祀夫・半沢浩/撮影:伊藤昭裕/照明:淡路俊之/編集:沢田まこと/美術:プラントボックス inc・林田裕至・大澤稔・山村浩二/音楽:古澤秀樹/撮影助手:三浦忠・二本松昭彦/照明助手:石橋久浩/助監督:福岡芳穂・三輪誠之・岡田周一・深沢正樹/特殊美術:松井優一/協力撮影:斉藤幸一・西一慶/録音:ニューメグロスタジオ/現像:東映化学/スタイリスト:若松孝子/メイク:大石聖子/製作進行:関野直人・渡辺正/協力:八ヶ岳 ペンション閑古鳥・佐々木精司/出演:木築沙絵子・萩尾なおみ・加藤大樹・鶴岡修・高橋秀樹・郷田和彦《第三エロチカ》・川島めぐみ《新人》)。出演者中、高橋秀樹がポスターには矢車剣之助で、同様に松井優一の特殊美術は特殊メイク。矢張り、不用意な混同を避けたのかなあ。
 丘の上か山頂のロング、遠目にレフ板も見切れ、何某か撮り終へ一旦解散した模様。を見やる視点が動き、六月劇場とPの二人のみ先にクレジットした上で簡潔に暗転タイトル・イン。カメラマンの浅岡(加藤)以下、本隊はモデル・ケイ(川島)の撮影を続行。綿でも含んでゐるのか、最初鶴岡修と判らなかつた代理店の糸村(鶴岡)は、ケイに淫らな妄想を膨らませる。要は全篇を貫く、とかく散漫とした繋ぎで。気を取り直して一同は桃太郎侍と猛烈に紛らはしい、高橋秀樹がアシスタントの立川。ともにモデルより美人か可愛い萩尾なおみ(a.k.a.二代目一条さゆり)と木築沙絵子が、スタイリストの吉岡和代とメイクの早見礼子。キャスティングの、敗北。それと二代目が、ほんのつい最近まで板に乗つてゐた事実には寡聞にして軽く驚いた。兎も、角。浅岡が和代を捨て―何故か―ケイに乗り換へる、理解に苦しむ火種を振り撒きながらも、一日の撮影が完全に終了。立川は免許を持つてゐないため、先生たる浅岡が自ら運転するライトバンが、濃い霧に行く手を阻まれる中。へべれけなカット割りで車は何者かと衝突、停車してみての周囲に、それらしき対象物も見当たらず。さて措き一行は、改装中ゆゑ無人ぽい閑古鳥に辿り着く。軽くググッたところで何も出て来ない、八ヶ岳の閑古鳥はその名の通りその後消滅したものと思はれる。といふか、そもそも三十六年前の、それこそ昔話だしな。
 配役残り、郷田和彦が全身を泥で汚す程度で、後述する次作に於けるエンジェルレインマン(大仮称)の如き、本格的な異形をまるで表出しきれてゐない怪物未満の怪人、アバン視点の主。判り易くでもしたつもりなのか寧ろ難解な、こゝも後述するイメージ中に登場する往来で昏倒する男は小水一男のやうな気もしつつ、郷田和彦より余程ガタイのいゝ、槍投げ男には手も足も出ず。
 イコール小水一男のガイラ昭和61年第一作は、第2弾を公式に謳はれる次作「美女のはらわた」(主演:小沢めぐみ)を、地元駅前ロマンで先に観た流れでex.DMMに拾ひに行つた“スプラッタ・エロス第1弾”。
 濃霧に閉ざされた山中のペンション、なる大まかな閉鎖的空間に囚はれた男女六人が、一人また一人残虐に狩られて行く、ありがちといへばまあまゝある物語。最終的に殺されなければならない理由を問はれた答へが、「嫌ひだからだ」といふ清々しさは面白かつた、清々しさだけは。
 最初に仰天したのが、介錯する男優部は何れも加藤大樹(ex.加藤寿)の順に川島めぐみ×萩尾なおみの二連戦を通して、浅岡が和代から―どうしてだか―ケイに心を移す説得力を欠いた関係性を描くのに、背面座位の最中一応カットは跨いでゐるともいへ、フェードで嬌声をスイッチして浅岡が抱いてゐる相手をケイから和代に、完全なる無挙動ですり替へる荒業。川島めぐみが面相は御愛嬌だけれど、首から下は惚れ惚れさせられる綺麗な体をしてゐるなあ。なんてホケーッと液晶を眺めてゐて、女優部が何時の間にか川島めぐみから萩尾なおみに変つてゐる衝撃の事実に気づいた時には度肝を抜かれた。配信動画―乃至レンタルビデオ―は慌てて巻き戻して確認すればいゝ―よかないが―にせよ、幾ら何でもアバンギャルドに過ぎる、これは流石に禁じ手だらう。木に竹も接ぎ損なふ、レオタードでクロスバイクに跨つたケイが、カメラに向かつて真直ぐ突進。確実に何かを突き破つてはゐるショットも、全体何がどうなつてゐるのか、何がしたかつたのかてんで雲を掴む。見せ場―の筈―の一人づつ惨殺されて行く過程は、誤魔化した結果なのかぎこちないカッティングに藪蛇な挿入イメージが火に油を注ぎ、各々がどういふ風に死ぬのか必ずしも判然としなくはないものの、逐一もどかしい。映さないのか映せないのか、それとも映し方を知らないのか知らないが。手刀フィストで腹の中を掻き回された挙句、子宮を引き抜かれ絶命する和代の壮絶な最期を除けば、きちんと映つてゐないと形にならぬカットが悉く映つてをらず撮れてをらず、当時的には兎も角、少なくともこの期に触れる分には甚だストレスフル。座の余興にプロレスを浅岡先生から振られた立川が、無茶振りに途方に暮れるものかと思ひきや、二つ返事でホイホイ即応。一人でプロレスとはこれ如何に、と首を傾げてゐたら、乳まで露はな半裸に剥いた和代に、脳天砕きと脳天杭打ちを敢行通り越して蛮行。その後も卒倒した和代を放置したまゝ宴が再開される、昭和の出鱈目さには引つ繰り返つた。後々の描写を窺ふに、和代が実は脳に重大な損傷も被つてゐる。終盤、ビリング頭二人が裸映画を猛然と盛り返し、<怪人のバースマシーンに選ばれた>礼子が唯一人生き残る、レス・ザン・ヒューマニティーが爆裂する無体なオチはまだしも。「美女はら」に於いては逆に等閑視される、怪人が怪人なりに抱へるか拗らせる苦悩と、対照的に誇示する強大な力。といつた主題は趣向が酌めはする程度で、決して十全に練りきられてはゐない。ゴーダ怪人造形の完成度が、“神に見捨てられしもの”としてエンジェルレインマンに全く以て遠く及んでゐない点に如実に明らかな、「GUZOO」の発売日が不明につき終なる目的地と見做す可否は微妙に不明ではあれ、少なくとも「美女はら」の習作とは間違ひなくいへよう一作。特撮みたいな如何にも作り物じみた音効含め、唐突にラストを飾る―飾れてるか?―爆破炎上の爽快なダサさとショボさが、草臥れかけた琴線を生温かく撫でる。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




 「小泉朝子 淫望」(1989/企画:㈱旦々舎/受審:新東宝ビデオ株式会社/監督:浜野佐知/脚本:山崎邦紀/撮影:稲吉雅志/照明:出雲静二/音楽:薮中博章/ヘアメイク:木村たつ子/出演:小泉朝子・平口広美・平地宏二・直平誠)。
 何故か背景が頗るパッとしない灰色のタイトル・イン、BGMがそれなりに聞こえたのはそれもその筈、何時もの薮中音源を使用してゐるのにほどなく気づく。「江戸時代の暦で、タブーの日に女の洗濯を禁じてゐるのは、おそらく女の髪に関はる霊が、この日勝手に移動するのを押さへようとした陰陽道の知識にもとづくものであらう」―原文は珍かな―と、いの一番に宮田登の『ヒメの民俗学』(昭和62/青土社)を引いてみせる破天荒な先制攻撃に、山﨑邦紀脚本も確定。最終的に、録音と助監督以外あらかた押さへる、ほぼフルサイズのクレジットには軽く驚いた。
 とかいふ次第で本篇開巻は、女が洗ふ髪の斬新なアップ。何が映つてゐるのか、初め判らなかつた。朝子(大体ハーセルフ)が湯を浴び、一方居間では、夫の佐藤学(直平)が晩酌がてらカメラを触る。多分、山﨑邦紀の私物。初戦たる夫婦生活の最中、何か電話が鳴つたやうな気がするのは気の所為か。中途で端折つて“何れかの”朝子が回す洗濯機に、不穏な劇伴が鳴る。同じハウススタジオにしては、綺麗に荒らされた部屋。古のスケ番風にメイクの濃い朝子(以降黒朝子/最初の朝子は白朝子)が黒下着で赤ワインを呷り、恐らく吸へない煙草に火を点ける。白朝子に対する関心を隠さうともしない、野卑な隣人(平地)が回覧板を持つて来る流れで黒バックに“いつもの金曜の朝”。白朝子が洗濯機の、黒朝子は洗面台の水面に各々もう一人の自分がゐる幻影を認め、双方当惑する。
 配役残り、往来に酒瓶を抱へ飛び込んで来る平口広美は、黒朝子を訪ねる情夫。無造作に物音を拾ふガッチャガチャな録音には耳を塞ぐと、面相に比して実は軽すぎる平口広美の発声と、絡みの最中も終始あゝだかうだどうでもいゝ無駄口を垂れ続ける、平地宏二(a.k.a.マグナム北斗)の甚だ下品な造形が今作のアキレス腱。それと小泉朝子以外には直平誠が唯一人、黒朝子に求婚するも相手にされない不能氏で、並行する地平に何れも現れる。
 諸事情につき、ex.DMMなりソクミルに浜野佐知のアダルトビデオが、文字通り十指に余る程度入つてゐるのが判明。となると判つた以上、知つてしまつた以上こゝは行くしかない。果たしてピンク専の当サイト―より直截にいふとピンク馬鹿―に、AVを語る言葉があるのか。至極当然にして原初的な疑念に関しては、気づかなかつたプリテンドで蓋を開けてみる。索引的には発売日の特定出来ないものは、とりあへず当該年の最後に置いておく方向で。
 主演の小泉朝子が、口跡は御愛嬌で単にメソッドの問題かも知れないが、積木を崩した化粧も清々しく似合はない、ものの。本来橋本杏子を砥いだ如き結構な美人の上、いはゆる柳腰に、悩ましく膨らんだお胸がエモーショナルに映える。ウィキペディアには昭和63年デビューの翌、もしくは当年引退とあるが、撮影時期までは不明ながら、jmdb準拠で六月封切りの浜野佐知1990年薔薇族込みで第八作「巨尻 羞恥責め」(脚本:山崎邦紀/主演:中原絵美)に、二番手で出演してゐる。
 パラレルな二つの世界で、ヒロインの対照的な二つの人格が交錯する。最も近作では真梨邑ケイといふビッグネームを擁した「女詐欺師と美人シンガー お熱いのはどつち?」(2015)が記憶に新しい、山﨑邦紀がしばしば用ゐる構成の物語。要は日常をスワップした格好の白黒朝子が、それぞれ元ゐた岸に戻るかに一瞬思はせ、結局風呂敷を散らかしたまゝ振り逃げるのはある意味常套である以前に、“新しい「いつも」が始まりさうな日曜日”と、実は最終章の副題で端から割つてもゐる。他方、浜野佐知らしい主体的な女性主義としては、明らかに起きてゐる異変を認識した黒朝子―白朝子は狼狽へるばかり―が、「アタシが信じてるのはこの肉体だけよ」と美しい裸身を誇示する。濡れ場的には元来これ以上踏み込みやうもない旦々舎にあつて、フェードで体位を転換する適当な繋ぎを濫用する以外には、案外通常運行。案外といふか、寧ろ想定の範囲内、であつて然るべきとでもいふか。思ひのほか手堅い画作りが、それもまたその筈。先に触れた概ね網羅するエンド・クレジットに目を通して納得、何処かから連れて来た馬の骨的な面子で茶を濁すでなく、思ひきり本隊の主力が出撃してゐる。考へてみれば、さういふ脆弱な布陣は浜野佐知の職人気質、ないし矜持が許さなかつたにさうゐない。1mmも面白くなかつたらどうしよう、正直その手の危惧あるいは杞憂も事前に覚えなくはなかつたが、この分だとさうでもないやうだ。なので俄然このまゝ、先に進む。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )




 「銀河の裏筋 性なる侵乳!」(2021/制作:ナベシネマ/提供:オーピー映画株式会社/監督:渡邊元嗣/脚本:増田貴彦/撮影・照明:倉本和人/録音:小林徹哉/編集:鷹野朋子/助監督:小関裕次郎/監督助手:可児正光/撮影助手:佐久間栄一/イラスト:広瀬寛巳/スチール:本田あきら/選曲:徳永由紀子/MA:Bias Technologist/仕上げ:東映ラボ・テック/カラリスト:如月生雄/出演:亜矢みつき・生田みく・しじみ・竹本泰志・津田篤・ケイチャン)。
 地球を抜いて、ケイチャンの畏まつたモノローグ起動。ムーあるいはアトランティス、古代文明人が気象変動を忌避。地球に分身―のちに語られる劇中用語では“同位体”―を残し、火星に移住した旨大風呂敷をオッ広げる。光芒を放つ飛翔体が山頂公園に落下、凡そ有人には思へない小ささといふツッコミ処はこの時点ではさて措き、暗転タイトル・イン。上の句に謳ふ“銀河”どころか、隣同士の惑星間で完結してしまふ、小さいのか十分大きいのか評価の分れる話のスケール感。
 明けて「山井動画配信事務所」、全く数字の伸びない所属配信者の河合ミソノ(亜矢)に、社長の山井雅人(竹本)が雷を落とす。ミソノは同名の元地下アイドルで、一方山井はカリスマホスト上がりといふ設定。と、ころで。初陣の渡邊元嗣2019年第二作「好き好きエロモード 我慢しないで!」と今作の間に、神谷充希から改名したのが亜矢みつき。字面だけだと一見全然違ふゆゑ、軽く面喰はされる。
 配役残り、山井に一日三本の動画アップを厳命された、ミソノが一旦捌けるや登場するしじみは、山井事務所トップ配信者の立石真衣。二回戦にて繰り出す―初戦は適当な方便で対山井―枕営業で鍛へた秘技といふのが、観音様の締めつけで精液を棹に逆流させ、最悪玉を破裂させるといふその名も“スペルマ逆流返し”。こゝで日本語が微妙に難しいのが、“逆流して返す”と捉へるならばそれで何の問題もない反面、“逆流を―更に―返す”と解釈した場合ダブルクロスカウンターで結局普通に出されてゐる。閑話、休題。山頂公園に野良猫動画を撮りに行つた―そのセンス―ミソノの前に現れる、工藤雅典大蔵電撃上陸作「師匠の女将さん いぢりいぢられ」(2018/橘満八と共同脚本/主演:並木塔子)から、かれこれ三年目四本目の生田みくは、人捜し風情の黒服・マホリ。そして段ボールに隠れるやうに寝てゐたケイチャンが、マホリが捜す半裸でターバンとかいふ大概か底の抜けたビジュアルの男、記憶を失つてゐる。その正体は、危険を冒して地球にやつて来た、火星のマジマーズ国の新しい王・サオロング。満身に創痍を負ふサオロングに対し、マホリは平然と辿り着けてゐる点に関しては、気づかなかつたプリテンドをするべきだ。サオロングの王位継承の儀も自ら執り行ふ、フェラーラ王妃は亜矢みつきの二役目。即ちフェラーラとミソノが、先に述べた同位体の関係。飛翔体の画像をSNSに上げた、夜空研究科・カマは鎌田一利、アイコン写真が小さく見切れる。観る前はこの人が地球に落ちて来た男かと思つてゐた津田篤は、河合ミソノのFC会長・中野川テツオ。羽ストールなんて巻いてみせた、コッテコテの毒婦造形を宛がはれるしじみとある意味同様、デュフデュフ笑ふ古典的なオタク造形。ならばなほのこと、ネルシャツ×チノパン×ダンロップまで拘つて欲しかつた。津田篤が、そんな扮装持つてゐるのか否かは知らん。
 関根和美の2003年第四作「馬を愛した牧場娘」(小松公典と共同脚本/主演:秋津薫)以来、驚愕の実に十七年ぶり。新作ピンクに倉本和人(a.k.a.倉本和比人)が電撃復帰―オープンの日差しを推察するに、撮影は2020年夏の模様―を果たした、渡邊元嗣2021年一本きり作。前作の、山崎浩治こちらは三年ぶり復帰作「悩殺業務命令 いやらしシェアハウス」(2019/主演:生田みく)挿んで、再起動した渡邊元嗣と増田貴彦のコンビが五作目。今のところ、封切られたばかりの最新作に於いても依然継続してゐる。
 「銀河の裏筋 性なる侵乳!」、一言で片づけると意味が判らない。オーピーの担当者はキマッてゐたのかとでもしか思へない、闇雲な公開題は兎も角。「星の王子 ニューヨークへ行く」翻案、が大蔵から頂戴した御題であるといふと、首を傾げるほかない「いやらしシェアハウス」の挽回を図つたのか、今回は明確に火星の国王が東京に来る、横浜かも。自らの進むべき道に迷ひがちのヒロインが、適当に味つけされた“秘宝”を巡る騒動に巻き込まれる。ありがちなSFロマンが、身の丈を弁へぬ切通理作の脚本で支離滅裂の木端微塵に爆砕してばかりの、過去最悪の様相を呈する国沢実の近作ファンタ路線と比べると余程、あるいは最低限体を成す、比較の対象がクソすぎる。河合ミソノが持ち歌も披露する割にトラック絡みのクレジットは一切見当たらない、言葉を選ぶと牧歌的なアイドル映画は、良くも悪くも渡邊元嗣が渡邊元嗣たる所以の、いはば業。に、せよ。壮絶にもほどがある疑問手通り越した悪手、の範疇にも納まりきらない即死級の致命傷が、マジマーズ国が歌と踊り―とあと花―に満ちた国とやらで、藪から棒か素頓狂にサオロングことケイチャンが超絶の低クオリティで歌ひ踊る、頓珍漢なミュージカル風味。観る者を鼻白ませる以外に、渡邊元嗣は全体何がしたいんだ?挙句荒木太郎に劣るとも勝らないレベルの悪ふざけで尺を空費した結果、二番手であるにも関らず、生田みくの絡みが一回きり、女の裸が割を食ふに至つては言語道断。まだしも女優部が乳尻を振り乱す分には、藪の蛇を突かうと木に竹を接がうと、立派な眼福として成立し得たものを。肌もあらはなオッサンの下手糞な歌や踊りに、如何程の値打ちがあるといふのか、百兆歩譲つて薔薇族でどうぞ。耄碌したのか、渡邊元嗣。ナベが悪い意味でヤベえ、混迷を極める演出部に俳優部は与へられた役を案外精一杯健闘する一方、撮影部が何故か同調。倉本和人の大帰還に加へ、何処まで遡るのか軽く途方に暮れてゐたら、案外近場に松岡邦彦の「憂なき男たちよ 快楽に浸かるがいい。」(2019/脚本:金田敬/撮影:村石直人)―更にその前となると坂本礼の「や・り・ま・ん」(2008/脚本:中野太/撮影:中尾正人)―があつた、セカンドに佐久間栄一が入る何気に凄い布陣、にしては。しじみの一回戦、二人を画面向かつて左側から撮るカメラと、マホリが中野川の口を割る背面座位。別に企図された風にも映らない、画が無駄に微動してゐるのはどうしたものか。野外も野外で、明らか乃至下手に強い太陽光を、コントロールしようとする気配も特に窺へず。城定秀夫を迎へ撃つはおろか、渡邊元嗣が力なく墜落する無様な姿を見せつけられようとは。とこ、ろが。投げかけたタオルもしくは匙が、止まるのね、これが。止まるのが、ナベシネマ。ミソノの自分再発見的なクライマックスは、堂々とした締めの濡れ場を除けば陳腐なテーマながら、その一歩前段。そもそも、火星の国王が東京に来た目的とは何か。猫耳ミネコの鎮魂と昇天、プリミティブなエモーションをダサさもベタさもショボさすら厭はず、全力で撃ち抜いて来る一撃必殺こそ我等が渡邊元嗣。ギッリギリのギリッギリ、紙一重で首の薄皮一枚繋がつてさへゐれば、ションベン臭い小屋に集ふ、薄くでなく汚れた観客の心を洗つてのけるのがナベシネマ。出来不出来でいふと世辞にも褒めらた代物ではないものの、好きか嫌ひかとなるとそれでも断然好きな一作。邪推するに大蔵の振つて来る奇天烈な意匠に引き摺られず心乱さず、渡邊元嗣には腰を据ゑ自身が信じた映画を撮つて欲しい。それが即ち、今作に於けるミソノの姿とも重なるのではなからうか。
 といふか要はこのお話、サオロング視点では星をも渡つた王様が側室と火遊びして国に帰る、豪快か痛快なスペオペ漫遊記だ。

 山井と袂を分つたミソノが、中野川の協力を得て改めてアイドル動画に徹し、見事再起を果たすラスト。開運的にバズッた動画に流れる、宝くじが当たつただの“監督に脚本をホメられた!”だの、総じて他愛ないコメントの中。望む当サイトが端からどうかしてゐるだけなのだが、“遂に「ハレ君」が公開された!”なり、“お帰りなさい荒木太郎”といつたアクチュアルにキナ臭いネタを、ナベが紛れ込ませて来る訳が無論なく。土台、如何にして初号を突破するつもりか。
 備忘録< サオロング降臨の目的は、フェラーラの従者がぞんざいに処分した、猫耳ダッチワイフ・ミネコの供養と呪ひ解除


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )