▼ユニクロ気分

 

 男より女の方が総じて買い物に要する時間が長いんじゃないかと思う。
 年老いた両親の介護をしている家人は、午前9時半に父親をデイ・サービスに送り出し、12時から食の弾まない母親を励ますように昼食をとり、午後3時半か4時半には父親のお迎えに行き、その合間に両親の病院行きにも付き添い、午後6時から家族全員の食事の支度という慌ただしい時間割で毎日過ごしているので、落ち着いて買い物に行くまとまった時間がとりにくいし、その買い物自体が家族全員分だったりする。買い物に要する時間が長い女にとっては酷な暮らしだと思う。



アキバ・トリム前にて。



 東京都千代田区神田佐久間町。首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス秋葉原駅の駅ビルであるアキバ・トリムの3階に無印良品アキバ・トリム店があり、その上の4階にユニクロアキバトリム店が入ったので、山手線で秋葉原に出ると無印良品・ユニクロふたつの買い物が一度に済むので家人は大喜びしている。



アキバ・トリム前にて。



 どの程度の面積を持つ店舗なのか下見に行ったら、無印良品は広く感じるのに同じ面積のユニクロは狭く感じ、どうしてだろうと思うにユニクロの天井の高さが低い。帰宅して
「ユニクロの天井が低いので店舗面積は広いのに狭く感じちゃう」
と言ったら
「そりゃあ清水・静岡の贅沢な造りのユニクロを見慣れてるからで、東京のユニクロなんてみんなそんなものよ」
と笑う。そう言われてみれば確かにそうだけれど、清水・静岡のユニクロしか知らないのでやはりどうしてもユニクロ気分になれず、天井も商品の一部だったように思えてならない。

コメント ( 2 ) | Trackback ( )
« 【蝉便り】 【ジブン対自分】 »
 
コメント
 
 
 
天井と階段 (薬局の末息子)
2009-06-26 10:04:41
 三信ビルにせよ東京中央郵便局にせよ、最近こわされた名建築の名建築たるところは、(細部の装飾もさることながら)天井の高さと堂々たる階段ですね。
 そういうのが貨幣原理主義者には「無駄」に思われる。

 上野松坂屋みたいなしょぼい建物でも、階段は堂々たるものです。

・・・わ、「スパムよけ文字列」が、7777だ
 
 
 
空間の価値 ()
2009-06-26 14:37:04
清水大内にあった祖父母の住まいは居間の上に天井がなくて吹き抜けのようになっていました。勾配天井っていうのかな、食卓の上にある電灯傘の上には大きな闇の空間があって、布被覆の配線コードや白い碍子が見えていました。上を見上げると怖いので見ないようにして食卓に集うと、家族の連帯感が強まるようで不思議な空間でした。天井の余裕ってとても価値のあるものだと思いますが、確かに貨幣の尺度では計量不可能ですね。
 
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。