【ああでもないこうでもないとそうでもない】

【ああでもないこうでもないとそうでもない】

なんどもなんども同じことを日記に書いている自分がいる。

子どもの頃、水雷艦長(すいらいかんちょう)という遊びが大好きだった。ウィキペディアに要領よくルールがまとめられている。

「二組に分かれ、それぞれの組で(a)戦艦1名、(b)駆逐艦・(c)水雷艇各若干名の3種類の役を割り振り、戦艦は敵の駆逐艦を、駆逐艦は敵の水雷艇を、水雷艇は敵の戦艦を撃沈することができ、戦艦が撃沈された(戦艦役が捕らえられた)組が負けとなる。追いかけて触れば撃沈=沈没で捕えたことになる。「沈没」ではその場にしゃがみこみ、「基地」(陣地)を設けた場合には沈没ではなく抑留となり、戦艦が他の艦艇を救出できる。」(Wikipedia・2023/08/29)

いわゆる「三すくみじゃん拳遊び」の発展型であり、三つの矢印が勝負のつかない巴戦的循環型三角形を成すリサイクルマークのようになっている。この遊びを教えられたとき、ひどく感心し、そして今に至る。

2023/08/28 本駒込5丁目

どうしてかというと、物心ついたときからわが家では両親が「ああでもない」「こうでもない」とぶつかって喧嘩ばかりしていたからだ。泣いている子どもの脇で続く派手な喧嘩を見かねた近所の人が仲裁に入ると、「ああでもない」「こうでもない」に「そうでもない」という第三極ができ、やがて果てしない喧嘩に疲れると、ガスが抜け、怒りが薄まり、とりあえず破局を回避していったん終息に向かうのである。それの繰り返しで、わが家は戦場だった。

自分と他者のあいだにモヤモヤを感じたときは、自分と他者に別の視点から関わるもうひとりの自分がいるといい。自分と相手ともうひとりの他者という三すくみを自分の中につくるのが、子どもが遊びの中から見つけた生きるための知恵だったのである。


NEW
20 音オルガニートで

『椰子の実 Yashi no Mi 』

『砂に消えた涙 Un buco nella sabbia 』

『花のささやき In un Fiore 』

を公開。

***

一般閲覧可能

 

コメント ( 0 ) | Trackback ( )
« 【意味はどこ... 【さよなら夏... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。