【自分と】

 【自分と】

漱石の足元でじゃれついて遊ぶ。

「穏かな空が自分と薄くなって行く所であった」(『門』)の「自分と」は「ひとりでに」という意味なのだけれど、わざわざ括弧付きの己れがそこに挿入してあるところに味わいがある。
「穏かな空が薄くなって行く所であった」で充分なのだけれど、それだと必要ななにかが抜けている。

そもそも「自分と」に限らず「自然に」も、「ひとりでに」も、「自ずと」も、それがないとなにかが抜けていると人が感じてしまうあることについて言っている。

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