効果


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朝から何となく頭痛がしていた。
喉がいがらっぽく咳きも出る。
風邪をひいたような感じだ。

風邪薬を飲もうとしたが、ふとあの「モグラ」を思い出した。
ネズミ疑惑もあったが、そんなこと言っていられない。
カプセルに入った黒い粉を一気に飲み込んだ。

少し経ってほぼ症状が治まってしまった。
頭痛が消え咳も出なくなり、かなり元気を取り戻した。
熱にだけ効くかと思ったが、万能薬だろうか?
そのまま仕事をこなし、来客とも打ち合わせをした。

午後になり、また頭痛と咳が出始めた。
数時間で効果が切れるようだ。
またカプセルを飲んだ。

また症状が治まった。
午後は来客が相次ぎ、かなりのハードワークになった。
しかしモグラのお陰で元気が復活し、難なくこなしてしまった。

帰宅して食事を食べた後、また少々体調が悪くなってきた。
当然もうひとつカプセルを飲んだ。
それで元気になって、今パソコンを打っている。
効果の持続する時間が、はっきりと決まっているようだ。



今日の時計ベルト。
カラトラバに松重商店のFC01cをつけた。

見てお分かりのように、カン幅17mmのところに、18mmのベルトを無理矢理つけている。
なぜそうまでして、恐れ多くもカラトラバにこのベルトをつけたか・・・
実はこの平たい形状と明るい色が、カラトラバにカジュアルな雰囲気を与えてくれるベルトとして、大きな可能性を秘めているように思えるのだ。

もちろんサイズに無理があるのは承知しており、あくまで実験的に装着してみた。
本当はこの作りで17-14のベルトが欲しいのだが、残念ながらそう上手くはいかない。
このベルトは幅18mmしか用意されていなく、それも在庫限りで終了してしまうのだ。
現在何とかこれに似たものが入手できないか検討中である。

松重商店のFC01は、フランスFLEURUS社で製造したシリーズのひとつ。
フラットタイプのデザインと、イエローに近い明るい革の色がとてもいい。
フランス製のヌバック調牛革が使われている。

このヌバック調というのが重要で、現在時計ベルトでヌバックを使ったものはほとんど見当たらない。
ノモスやハミルトンの時計で一部見られるくらいだ。
かつてはけっこうヌバックのベルトがあったというから、流行の問題もあるのだろう。

素材自体に欠点がないわけではない。
特に明るい色のヌバックの場合、汚れがかなり目立つのだ。
それも使い込むと、薄汚く見えるタイプの汚れ方だ。
恐らくベルトとしての寿命は、長いものではないのだろう。
水分で色落ちするという話も聞く。

しかし起毛系の革には独特のよさがある。
特にこれからの季節には合っているだろう。
個人的はヌバックは大好きな素材で、ある時計ベルト工房の職人さんに見せたところ、やはり欲しがっていた。
案外そういう要求があるのではないだろうか?


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番人


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母親に頼まれて、昔住んでいた家に連れて行った。
誰も住まなくなり数年間放置された、通称「お化け屋敷」だ。
母親がそこに置いてきた服を取りに行きたいというのだ。

ほんの数年、無人になっただけで、家というものはどんどん痛んでいく。
ドアの建て付けが悪くなり、床もギシギシいって何だか危なっかしい。
すべてのものが、うっすらと埃を被っている。

ここで何年も暮らしたにもかかわらず、懐かしさはほとんど消えてしまい、自分の家という感じがしない。
生き物のいない空間とはこういうものか。

もっともこの家では、数匹のイモリが番をしている。
自宅に持ち込むのは許してもらえないので、プラスチックの水槽に入れて飼っているのだ。
彼らが家を守っていてくれる。
無人の静かな空間で、夜は幽霊と何を話しているのだろう。



今日の時計ベルト。
アクアテラにジャン・ルソーのグレインカーフのグリーンをつけた。

アイビー系ファッションを意識して作ったベルト。
しかし、そもそも僕自身がファッションに疎いため、どういうものがアイビーなのかよくわかっていない。
先日もクラス会で、俺たちの世代はアイビー系が主流だったから・・と誰かが言っていたが、ふーん、そうだったのかと、この歳になって知ったくらいだ(笑)
その当時から、ひとり別の世界で生きていたのがばれてしまう。

アイビーとかトラッドとか当時はよく聞かされたが、グリーンやブラウンの落ち着いた色を随所に使った、きちんとした服装が頭に浮かぶ。
中学生の時に渋谷の西武でバーゲンで買ったVANのコートが、深みのある濃いグリーンだったので、アイビー系というとグリーンのイメージを勝手に持っている。
アイビーというのは、もともと校舎に絡まるツタのことだというので、まんざら間違ってはいないかもしれない。

それはさておき、ジャン・ルソーのカーフには、表面の滑らかなスムースカーフと、縦横のラインで細かく型押しされたグレインカーフがある。
グレインカーフのグリーンは、実はサイト上のカタログには載っていないのだが、店頭のサンプルでみつけた。
本当は普通にシボの入った革の方が好きなのだが、カーフのグリーンはこれしか種類がないので仕方がない。
グリーンの革は全般に少なめなので、今の流行から外れているのかもしれない。

アクアテラのカン幅20mmに合わせ、いつも通りの仕様を指定した。
昨日も書いたが、オーダーメイドの服のようなもので、自分に合わせた型が出来上がっているのだ。
使用実績もあるので、一番無難で安心できる。

左右のベルトの長さは、バンビの三つ折プッシュバックル専用のバランスを選び、定革2個の固定式にする。
厚みは5mmとし、バックル穴は無難に6個にした。
裏材はちょっと遊びを入れて、ラバーの赤にしてみた。
ジャン・ルソーのラバーは数種類の色から選べるのだが、店頭でサンプルを見ているうちに突然閃いたのだ。

今日はグリーン系のシャツを着ていたので、このベルトをして出勤してみた。
生成系ホワイトの手縫いステッチが予想外に効いて、カジュアルな雰囲気を強めながら、全体を引き締める効果が出ている。
型押しのグリーンの品がよく、時折ちらりと見える赤い裏材から、どこにでもある市販のベルトではないことがうかがえる。
けっこう成功した例かもしれない。

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黒い粉


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田舎で久しぶりにモグラが捕れたからと、蒸し焼きにして作った黒い粉が送られてきた。
劇的と言っていいほどよく効く解熱剤で、熱っぽい時に飲むと体がすっと楽になる。
モグラ捕り名人のおじさんが亡くなって、しばらく入手できない貴重なものであった。
この度、器用な義父が捕獲に成功し、おじさんの作り方を思い出しながら製造したという。

こんなに大きかったそうよ・・と両手を広げるMrs.COLKIDを見て、ふと疑念が湧いた。
本当にモグラだろうか・・・まさか大きなネズミの間違いということはあるまいな。
でもそんなこと聞くわけにもいかない。
粉をカプセルに詰めているMrs.COLKIDの横で、試すのはもう少し様子を見てからにしようと思った。



今日の時計ベルト。
アクアテラにジャン・ルソーのルイジアナ・アリゲータ・ブリアントのダークブルーをつけた。

フランス本国で製作したという同社のサイトでは、「電気青」という変な日本語に訳されている色だ(エレクトリック・ブルーのこと?)
それではあんまりなので(笑)、とりあえずダークブルーとしておいた。
何とかしろといっても、フランス人のことだから、なかなか聞いてくれないのだろう(笑)
もっともこれは一般向けに判り易くつけられた呼び名で、製造の現場では単純に色番号で管理されているはずだ。

この光沢のある鮮やかな青は、ジャン・ルソーのイメージカラーだそうで、同社のロゴなどあちこちで使われている。
アトリエに行くと、財布や名刺入れなど、ベルト以外にもこの色で作られた製品が飾られている。
ジャン・ルソーでベルトを作るなら、まずひとつは持っていなければならない色といえるだろう。
実際、もっとも人気のある色のひとつだという。



仕様は最近お気に入りのアクアテラ向けのパターンを踏襲した。
僕専用に作られた型で、実際に使用して、非常に使いやすいことを確認済みであるからだ。

遊革を廃して、定革2個固定式にした。
縁部分は、へり返し仕上げにはせず、御三家がどこも薦めているこて仕上げを選んだ。
厚みは5mmとほどほどに抑え、アクアテラ用としてバランスのいい外観にする。
剣先は好みに合わせて、標準より尖らせてもらった。
バンビの三つ折プッシュバックル使用を前提に、ベルトの長短は実証済みのバランスを選び、バックル穴も最小限の3つとした。

今回実験的に特殊仕様にしてみたのは、裏材の耐汗材の取り付け部分である。
いつもの通りアンチスエットレザーのブラックを選んだが、糸を使った縫い込みはせず、上からの貼り合わせにしてもらった。
まだ実験段階だそうだが、カミーユ・フォルネのカウチュの裏材のように、汗の染み出しの原因となるステッチを表面に出さない構造である。
感触はラバーよりアンチスエットレザーの方がいいので、強度的に問題がなければ、現在最良の耐汗仕様となるはずだ。

ちなみにステッチの穴を通して表面に汗が染み出る現象は、光沢仕上げのワニ系の革で発生することが多いという。
革の表面が仕上げ剤でコーティングされているので、本来蒸発するはずの汗がそこでストップしてしまい、表層の下に滞留して染みになるのではないかという。
まだ不確かな説ではあるが、今夏数件発生した事例はすべて光沢アリゲータだったそうで、そういえば僕のベルトでも主にペランの光沢で出ている。
(ただし普通のカーフでも出たことはある)

アクアテラとの相性は、ご覧の通りなかなかのものだ。
見事なほど鮮やかで、気恥ずかしいほど派手な組み合わせである。
白い文字盤がクールに引き立つ。
これは夏向けの最高のベルトであろう。

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雨脚


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今日はお休み。
朝から街に出たが、残念ながら天気に恵まれなかった。
午後から雨になり、夕刻には雨脚が強まった。
昨日の土曜日は、あんなに晴れていたのに・・・

渋谷の東急ハンズで部材を買い、銀座のベルト店で話をした。
いつもの休日の行動パターンだ(笑)
お店の方がパテックの専門家で、いろいろ教えてもらった。
さらには歴史好きとわかり、話が弾んで楽しかった。



今日の時計ベルト。
カラトラバにJ.C.ペランのテジューのブラウンをつけた。

お店に置いてあった既製品だが、ペランのカタログを見るとテジューは出ていない。
(したがって上記の名称は正式名ではない)
お店にはけっこうテジューの在庫があった。
通常ラインとは別に製作したのか、あるいは旧製品なのか・・・
テジューは輸入が難しくなるような話も聞いたので、カタログに出ていないのはその関係もあるかもしれない。

あまりにカラトラバとのマッチングがよかったので、思わず購入してしまった。
見ているだけで満足するほどよく合っている。
一種の芸術品にも思えてくる。

カラトラバの場合、ダークブラウンのベルトを選べば、まず無難にマッチする。
しかし彩度の高い明るいブラウンで、これだけしっくりくるのは、おそらくベルト全面が模様に覆われており、密度感が途切れないからだろう。
さらにペランならではのシャープな形状が、そこに引き締まった印象を付加してくれる。

トカゲ系のベルトを腕につけるのは、実際にはワニ系よりずっと難しい。
オーナーにそれなりの年齢と貫禄が要求される。
僕ではちょっと厳しい。
しかしこのベルトの場合、無理に身につけなくても、見ているだけで楽しい(笑)

こんなにベルトを買ってどうするのかとよく言われるが、そもそも実用品と考えるからいけないのだ・・ということに気付いた。
作品を集めていると思えばいい。
時計と組み合わせることで、芸術として完成されるのだ。
いくつものバリエーションを自分で作ることの出来る、創造性のある新しいアートと言えるのではないだろうか?

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点灯式


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銀座のアトリエ・ジャン・ルソーに行ったら、本国から社長ご夫妻が来ていた。
拡声器から大きな音を立てながら、表の並木通りを駐車違反取締りのパトカーが通る。
それを夫人が不思議そうに眺めていた。
なぜネット販売分だけ値上げという、大胆な方策をとったのか、社長にお聞きしたかったがやめた(笑)

お店から出るとMrs.COLKIDから電話が入った。
今銀座にいると答えると、そんな気がしたという返事・・・
あちらも銀座にいるので、落ち合ってお茶をしようということになった。
三越に穴場といえるカフェがあるという。
銀座はミキモトのツリーの点灯式で、大変な賑わいであった。



今日の時計ベルト。
カラトラバにカミーユ・フォルネのコードバンのダークブラウンマットをつけた。

カミーユ・フォルネの既製品のベルトである。
同じカン幅17mmのジラール・ペルゴのアンティーク用に使っているものを外してきた。

コードバンは、いわずと知れた馬の臀部から取れる革で、靴や財布などによく使われているが、稀少性の高い高級な皮革とされている。
カミーユ・フォルネのコードバンは、シェルと呼ばれる北フランス産の良質な革が使用されている。
世界的に入手が難しくなっているそうで、最近は日本製のコードバンも注目を浴びていると聞く。

密度が高くきめの細かい表皮を持つ革で、丈夫なことが特徴であるという。
実際僕もコードバンの財布を愛用しているが、長年の使用にもかかわらず、形が崩れず大きな傷もついていない。
素材が丈夫なのは確かなようだ。
ちょっと表面が単調でのっぺりとしており、その点は好みの分かれるところかもしれない。

このカミーユ・フォルネのベルトは、17-16と寸胴に近い形状で、そののっぺり感が強調されている。
特に写真では妙に幅広で、まるで肩肘を張って威張ったように写っているが、実際に腕に巻くと悪くない。
むしろコードバン特有のしっとりとした品質感が心地よく、革の良さを楽しむために、意図的に面積を大きく取っていることに気付く。
丈夫で硬い材質であることが原因で、直角に裁断されたベルトの角の部分が擦れて色が落ちる傾向があるが、ヘリ返し仕上げではないので修理がきく。

これはダークブラウンマットという色。
この色以外にもブラックやブラウン系など数種類が用意されているが、マットと名がつくのはこの色のみで、あとの色はコードバン特有の鈍い光沢を持つ。

カラトラバとの相性はなかなか良く、カジュアルな組み合わせとして悪くない。
普通の牛革でこれだけ淡白なデザインだと、時計に負けてしまう可能性が高いが、このベルトの場合そんなことはほとんど感じさせない。
やはり高品質な素材ならではのパワーがあるのだろう。

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テレビで・・・


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ヱヴァンゲリヲン見てた。
初めて見た(笑)
よく出来てるねぇ。



今日の時計ベルト。
カラトラバにカミーユ・フォルネのテジューのブラックをつけた。

既製品として売られているベルト。
当然ではあるが、17mm幅は種類が少ない。
アンチスエットタイプでは、このテジュー以外にリザードとコードバンくらいしかない。
だからといってオーダーすれば、確実に数ヶ月かかる。
カミーユ・フォルネは既製品が比較的充実しているので、時間を要するオーダー品にはなかなか踏み切れない。

テジューのベルト形状は17-16で、アンティーク用としてはイマイチ格好がよくない。
よりスマートな17-14はリザードしかないのだが、そちらはブラックがたまたま在庫切れ。
仕方なく今回は同じトカゲ系のテジューにした。
以前にも書いたが、ウロコのきれいに揃ったリザードはかえって気味が悪く、個人的には模様に変化のあるテジューの方が好きだ。

いずれにしても、この手のベルトは好き嫌いの分かれるところだろう。
爬虫類系のウロコが全面を覆い、少なからずグロテスクである。
しかも強い光沢を放っており、そのグロテスクさが強調されている。

これを美しいと感じるか、或いはゾッとするかはその人の感性次第・・・
自分の腕に巻きつけるわけだから、好きな人でないと厳しいかもしれない。
ただし発色が良く鮮やかなトカゲの革が、かつてカミーユ・フォルネの名を一躍有名にしたのも事実。
僕個人は爬虫類系は平気な方なのだが、家族がこのウロコを見ると卒倒するので、そっちの方が怖い(笑)

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未知の要因


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最終便で帰宅した。
移動距離があるので、けっこう疲れる。
以前から不思議に思っていたが、飛行機の中でぐっすり寝て、けっこう休んでいるにもかかわらず、遠くから帰ると疲れている。
肉体を使うことによる疲労とは、別の理由があるのではなかろうか?
高速で移動する時の地磁気の変化とか、体が影響を受ける未知の要因があるのかもしれない。



今日の時計ベルト。
カラトラバにバンビのグレーシャス・クロコダイルのチョコをつけた。

何だかカラトラバに申し訳ないと思って避けていた組み合わせなのだが・・・
悔しいが、よくマッチしている。
ベルトがやけにいいものに見える。(御徒町で4掛けで買ったのだが・・・)
この時計には、周りの物の質を変えてしまう効力もあるようだ。

もともとカラトラバの純正ベルトも、これに似た「艶ありステッチなし」のクロコダイルが付いていた。
ドレスウォッチの方程式に基づいているのだろう。
だからマッチするのは当然かもしれない。

しかしこのベルトの場合、価格を考えると、この手の時計の「コピー時計」を対象として作られたのではないかと思われる。
だって交換するにしても、このクラスなら普通オリジナルを買うでしょう?(笑)

いずれにしてもカラトラバには、ダークブラウン系のベルトが合うようだ。
艶ありも艶消しもマッチする場合が多い。
ただし艶ありのベルトは、着ける人を選ぶ。
オーナーには、それなりの年齢と貫禄が要求される。

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見回すと・・・


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ソニーのVAIOを出張先で使っているが、最近はパソコンを持ってくる人をあまり見なくなった。
みなスマートフォンになってしまったのだ。
周りを見回すと、ノートを開いているのは、ワンテンポ遅れて覚えた年寄りが多い。
画像処理が出来るようにと、高額なノートを購入したが、少し恥ずかしくなってきた。



今日の時計ベルト。
カラトラバにジャン・ルソーのアリゲータつや消しをつけた。

本来はバセロン用の決定版を目指して、ジャン・ルソーにオーダーしたベルトだ。
同じカン幅17mmのカラトラバにも、当然そのまま付けることが出来る。

超薄型のバセロンに合わせて、ベルトの厚みを抑えてもらった。
特に時計のラグ部分のカーブと、ベルトのラインが滑らかにつながることを意識した。
竹斑の模様も、原皮のどの部分から取るかまで指定した。

かなり考えた上でオーダーしたベルトだが、最初に出来上がりを見た時は、正直なところピンとこなかった。
はて、こんなものだろうかという感じ・・・

しかしそう思ったのは最初だけで、このところ毎日腕に着けているが、じわじわと良さが伝わってくる。
品質の高さが滲み出てくるのだ。
いいベルトである。

同時にこのベルトのお陰で、時計ベルトに対しての知識も深まった。
アリゲータの竹斑は、胴体部分と尾の部分の下側(地面側)から取れるが、特に胴体部分の価値が高い。
ワニ革の価値の8割を、その部分が占めるとも言われているそうだ。

僕は模様がベルトに対し水平になっていないと我慢出来ない性質で、部位を選ぶ際にそのことに固執した。
ところが基本的に真っ直ぐなのは尾の部分で、胴体下面の腹の部分は、どこをとっても斜めになってしまう。
節のブロックも、尾の部分は大きくて揃っているのに対し、腹の部分は不揃いでだんだんと小さくなっていく。

そのためこのベルトの竹斑は、尾の部分から取ったのだが、その時点で一番価値のある部分を選ばなかったという失敗を犯した。
知識に欠けていたからだが、模様が斜めになるのを我慢してでも、腹から取るべきであった。

時計ベルトのヘリ部分の処理に、ヘリ返しという仕上げ方法がある。
このベルトの仕上げがそれで、表面の革をサイドまで回り込ませてある。
一般に手の込んだ加工方法として、高度な仕上げ方とされている。

ところが複数の会社のベルト職人の方から、断ち切りのほうが好きだ、という意見を聞いた。
ヘリ返しの大きな問題点として、ベルトのこばが痛んだり破損したりした時に、修理するのが難しいことがあげられる。
こばを塗った仕上げなら、再仕上で何とかごませるが、ヘリ返しは事実上修理不可能である。

また製造時に、折り曲げ部分の内側をすいて非常に薄くするので、強度面でも不利であると指摘する人もいた。
さらに折り返しの革の厚みの分、ステッチがどうしてもベルトの内側に寄ってしまう。
その結果、特に細めのベルトでは、見た目が少々野暮臭くなる。

そういういくつかの教訓を与えてくれたベルトではある。
しかし実際に使ってみると、前述のように良さがだんだんとわかってくる。
地味でありながらしっとりとしていて、時計や服の品質に負けない。
本物の証だろう。
カラトラバにもよく合っているが、これはやはりバセロン用としたい。

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九州にて


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午前中は設営、午後は近所の倉庫の視察など、いろいろ忙しい一日であった。
その間も会社や仕入れ元、得意先などと携帯電話で話した。
便利というか、忙しい時代である。

こちらはほどほどに晴れた一日であった。
しかし東京は雨で底冷えがしているという便りが届いた。
昨日飛行機の中で寝ているうちに、雨を飛び越してしまったのだろうか?



今日の時計ベルト。
フレデリック・コンスタントのインデックス・スリムライン・デイトFC-220NG4S6に、モレラートのティポ・エルメスのオレンジをつけた。

ちょっと強引な組み合わせではある。
しかし悪くはない。
オレンジのベルトというのは、すっ飛んだ色ではあるが、意外に黒い文字盤に合うのだ。
彩度の高さが、むしろ効果的に働いている。
ぎりぎりの選択が、この時計のカジュアルな面を上手く引き出してくれた。

ティポ・エルメスはトスカーナ地方の良質なカーフを使ったベルト。
tipoは英語のtypeにあたるそうで、エルメスなどのブランド時計との組み合わせを意識した製品だろう。
厚さは2mmと薄く、非常にしなやかである。
細部の作りが丁寧なため、厚みはなくても製品の品質の高さが伝わってくる。
同社にはティポ・ブライトリングやティポ・ロレックスオイスター、ティポ・ロンジン、ティポ・パテックなど、他にもいくつかティポシリーズがある。

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慣例


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出張に来ている。
いつもの通り、午前中は会社に出て、午後は羽田から九州に向かった。
もう慣れたパターンなので、あまり新鮮味はない。
飛行機の中でも、離陸と同時に眠りにつき、着陸の衝撃で目が覚めた(笑)



今日の時計ベルト。
カラトラバにジャン・クロード・ペランのサイドクロコダイルのエメラルドをつけた。

光沢のある極めて鮮やかなグリーンのベルト。
上に書いたベルトの名称や色は、もしかすると正しくないかもしれない。
既製品として店頭にあったものなので、正式な名称がわからないのだ。
丸斑のため、竹斑より安く売られていた。

ネット上にある同社のカタログでは、実はサイドクロコダイル(カイマン)の選択肢にこの色はなく、竹斑の方にだけ用意されている。
しかし考えてみれば、腹もわき腹も背中も、どのワニにもあるわけで(笑)、腹(竹斑部分)だけ使って残りを捨てているはずはない。
竹斑と同じ色で、サイド(丸斑部分)を使った製品がないのはおかしい。
もしかしたら価値の落ちるサイド部分は既製品用に回し、安く卸しているのかも・・なんて想像もしたが、詳しくはわからない。

革は個体差があり品質が安定しないので、その時によってメーカーが保有しているものに差があり、お店にある見本と比べて印象が異なることも少なくない。
在庫が切れていることもよくある。
何しろ在庫といっても、フランスのどこかにある工房での話なのだ。
リアルタイムでの管理は不可能といっていい。
オーダー後に在庫切れがわかりキャンセルされたり、仕上がりが予定と違ったりすることもあるので、その点は覚悟しておく必要がある。

恐れを知らぬというか、伝統無視というか、このくらい「はじけた」カラトラバというのも珍しいだろう(笑)
このコーナーならではだろうか?
時計業界のことを何も知らない運営者だから出来ることだ(笑)

しかし実のところ計算通りで、なかなか素晴らしいマッチングである。
はじけているなりに、絶妙に合っていると言える。
カジュアルなカラトラバというのも面白い。
やはりゴールドにはグリーンが相性がいいのだ。

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連休


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久しぶりの連休。
週明けからの出張に備え、軽く都内を散歩するにとどめた。

気持ちよく晴れた一日であった。
気候も涼しく、歩いていて気持ちがよかった。
震災やその後の事故など、日本は多くの災害に見舞われているが、それでも季節は巡るのだと、実感できる休日であった。



今日の時計ベルト。
カラトラバにジャン・クロード・ペランのクロコダイル・マットのブラックをつけた。

大きさの割りにずっしりと重いカラトラバ。
まずは正式なドレスウォッチとしての装いを目指す。
正統といえば、これほどの正統は他にあるまい。
オリジナルのベルトもワニ系ブラックであり、最初からそれを意識したモデルであるはずだ。

ペランのクロコダイルは、既製品として店頭に在庫していた竹斑。
17mmは尾錠側14mmになるが、同じ17-14でもペランの作る形はさすがにエレガントだ。
他社にもこういうスマートなセンスを望みたいが、まさかコピーするわけにもいかないので、なかなか難しいのだろう。

J.C.ペランにしてもカミーユ・フォルネにしても、基本はベルトを膨らませた形状ではなく、フラットタイプだという。
しかしワニ系の場合、多少膨らませて表面に立体感を与えないと、せっかくの革の質感が生かせない傾向がある。
このペランの既製品のクロコダイルも、その辺は心得ているのか、厚みは実測3mm程度であるが、薄く中材が使われているように見える。

相性は当然悪くないが、正統派すぎて面白みも少ない。
しかしこれは、崩すことの許されない場での、正式な組み合わせでもある。
これ以外にはありえないのである。

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休日ということでのんびり過ごした。
Mrs.COLKIDは佐野のアウトレットに買い物に出かけた。
どこかからツアーバスが出ているらしい。

僕は午後になって、いつもの銀座の床屋に行った。
店長さんから、今日か明日あたり、来ると思っていましたよ・・と言われた(笑)
疲れていたためか、グーグーと寝てしまった。

それからお茶でも飲もうかと、銀座の喫茶店に入った。
すると店員の若い女の子が、なぜか僕のことを覚えていて、禁煙席に案内してくれた。
いつもありがとうございます、と言われた。
いつの間にか銀座で顔になっている??(笑)



今日の時計ベルト。
フレデリック・コンスタントのインデックス・スリムライン・デイトFC-220NG4S6に、モレラートのドナテロのブラックをつけた。

意外に組み合わせの難しい時計で、このコーナーへの登場回数も少ない。
組み合わせるベルトは、とりあえず順当に黒を選ぶのが無難であるが、文字盤が少しくすんだ特殊なブラックなので、黒なら何でもいいわけでもない。
しかし上手くはまると、かなりカッコいい時計である。

硬質感のあるサドルレザーのドナテロは、表面に張りがあり凛としており、特有の渋い艶をもつ。
FC-220NG4S6のブラックと、色合いが完全に一致しているわけではないが、組み合わせとしては違和感はなく、まあまあの相性だと思う。

ただドレスウォッチの部類に属する時計なので、本来はワニ系の黒がしっくりくる。
価格的なバランスを考えると、オリジナルで付いている型押しカーフがベストかもしれない。
本物のワニ革をつけると、時計本体よりベルトの方が高くなってしまう(笑)



フレデリック・コンスタント社のスリムラインのシリーズは、何機種か用意されているのだが、通好みのちょっと面白い時計だと思う。
雲上ブランドの時計をモチーフとした、一種のパロディ時計と言えるのだろうが、細かいところにまで手が込んでいる。

価格を抑えていながら、針や文字盤の質感には手を抜いておらず、一見かなりいい時計に見える。
秒針を省くことで厚みを抑えているのだろうが(実測5mm程度)、クオーツに秒針をつけないというのは、それとばれないためではないかと疑いたくなる(笑)
文字盤上に書かれたメーカー名も、ジュネーブの文字の上に横長に小さく入っており、一瞬雲上ブランドと間違えてはっとなる。
あまり市場に出回っていないのも、効果的と言えるだろう(笑)

ところで来週は出張であるが、しばらく新参のカラトラバをベースにした組み合わせを載せていく予定。
バセロンと同じカン幅17mmで、手持ちのベルトが生きる。
予告として、オリジナルのステッチのない艶ありワニのベルトをつけた状態の写真を載せておく。

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避難前


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忙しかったが、昨日荷物を出荷してしまい、今日は少しだけゆっくりできた。
疲れが溜まっていて眠い。
ベッドにちょっと横になったら、すぐに眠りに引き込まれて、短時間であったが夢を見た。

どこか眺めのいい渓谷の、丘の上の山小屋のような建物に住んでいた。
不気味な音とともに、真っ黒な雲が近付いてくるのが見えた。
みなが心配して見つめている。

辺りが急激に暗くなり、強風が吹き始めた。
尋常な天気ではなく、家が破壊されるような強烈な雨が吹き付ける。
慌てて窓を閉めたが、家がきしむ音が聞こえ、長くはもたないのが伝わってくる。

向かい側の山が轟音とともに崩れた。
岩が谷底に崩れ落ち、山頂の形が変わったのがわかった。
天変地異が始まったのだ。
あちこちで崩落が始まり、大地が破壊されていく。
このままここにいては危険であると父親が話している。

避難することになり、天気が一時的に回復したところで、ヘリが飛んできた。
荷物をまとめたが、犬は連れて行けないという。
可愛がっていたチビのクサリを外して、自由にしてやろうと思った。

チビを連れて風呂場に行った。
風呂桶に水を張ってやり、これを飲めるからなと教えた。
それから僕が使っていた革のかばんをチビにあげた。
僕のにおいが付いているのか、チビが喜んでそれをくわえた。

さあ、自由にしていいぞと、チビを解き放した。
そこで目が覚めた。

短い時間なのに、夢の内容が濃かったためか、目が覚めても、しばらくどこにいるのか判らなかった。
一段落着いたはずが、何だかずいぶんと忙しい夢であった。
明日は久々の休日であるが、どうして過ごそうか・・・
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月初


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来週が出張なので、それに関係した荷物の出荷で、今日は一日追われた。
しかも来客に次ぐ来客・・・
月末月初だから仕方ないか。

先月は非常に忙しかったが、人の話を聞くと、過去に例を見ないほどものが売れないという話が多い。
今日来た資材メーカーの人の話では、売上げがゼロだったという業者まで出ているという。
ウチだけ忙しい理由がないので、これも一時的なことかと恐れている。
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通知


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あるベルトメーカーの製品が、今月から急に2割値上げになるという通知が、ネット通販のお店のメールマガジンで送られてきた。
ほんの数日前の話だ。
最近そのメーカーで購入することが多かったので、驚いて直接電話して聞いてみたが、すべての販売ルートで値上げになるわけではないようだ。
個人的には影響は受けないで済むことがわかった。

ちょっと大胆な価格改定の方法である。
代理店を通した販売では、価格的に合わないということだろうか?
何でもかんでもネット通販で便利に購入できる時代と思い込んでいたが、高級品にはそういうやり方は合わないのかもしれない。
京都まで実際に行かないと手に入らない鞄もある。
簡単には手に入りませんよという売り方は、案外新しい潮流かもしれない(笑)



今日の時計ベルト。
バセロン・コンスタンチンのアンティークに、ディ-モデルの「スポーツ・ウォータープルーフ」のブラックをつけた。

耐水性を持つシボのある黒い革が使われている。
ベルトに付属しているオリジナルのバックルも真っ黒で、徹底してブラックでまとめられたモダンなデザイン。
外観はブラック一色だが、普段見えない裏面には、遊革を留める赤いリボンとブルーメタリックの刻印という、鮮やかな色が使われている。
非常にセンスのいいお洒落なベルトである。
腕に巻いてみると、吸い込まれるような艶消しの黒が、一見無機質でありながら意外に主張する。

同社独自のエアロ-ライニング機構を採用し、裏側に換気用の穴が多く開けられており、夏の蒸れを軽減する構造。
100m防水を謳うウォータープルーフのシリーズで、強い耐水性を持つ。
革自体の耐水性ばかりではなく、濡れた後に硬くなりにくい素材を使用しているという。

以前18mm幅のものをグランド・セイコーと組み合わせて載せたことがあった。
多くのサイズが用意されており、奇数の17mm幅もあるため、今回はバセロン用に取り寄せてみた。
実用性といいデザインといい価格といい、スペックは完璧なベルトであるが、残念なことに17-16とほぼ直線に近い形状のため、アンティークとのマッチングがよくない。
バセロン用としては今ひとつだろう。

ところで写真にぼんやりと写っている金色のバックルは、ネット上で安く売っているのを見つけ、興味半分で取り寄せてみたもの。
一見マルタ十字をデザインしたVC社のオリジナルバックルにそっくりだが、指ではじいてみると軽い音がして、プラスチック製かと思うような作り。
出荷元はエジプトであった(笑)

そんなみっともないものをつけないで欲しいと、家族から注意された。
ちなみにこのアンティークのバセロンについていたオリジナルのバックルは、パテックと共通の四角いタイプで、この形状のものではない。
普段はDバックルを使用するため、そちらはちゃんと別の場所に保管してある(笑)

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