鯨と牛


SIGMA DP2

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過激で特殊な集団が、捕鯨調査船に攻撃を仕掛けて話題になっている。
牛を平気で食べる人たちが、なぜ鯨を食べると大騒ぎして、人間に危害まで加えるのかと、日本人には理解しがたいだろう。

学生時代に、ご自身がキリスト教徒である教授から習ったことがある。
西欧の考え方では、神が頂点にあり、その下に人間、動物・・という具合に生き物にランク付けが行われる。
そのため知能の高い動物は、より上位にランク付けされる。
つまり牛より鯨の方が偉いのである。

牛はバカだから食べてもかまわない?・・・生き物はすべて平等であると考える日本人には、分かり難い考え方だ。
当時から捕鯨に対する批判は多く聞かれたが、この考え方が根底にあると教授は言われた。
へえー、そんなものかと感心して聞いたのを覚えている。
何度も書くが、これは自らがキリスト教徒である方からお聞きした話である。

これが真実であるとすれば、その価値観を当然のように他国の人間に押し付けようとする行為は傲慢ではないのか・・・と誰もが考える。
十字軍のやった事と何ら変わらないし、どこかに人種差別のかおりもする。

実際には鯨の肉をそれほど必要としているわけではないのに、その押し付けに反発を感じるがため、反捕鯨を訴える団体に対し反感を抱く日本人も多いという。
そもそも石油が登場するまで、日本近海にまで出向いて鯨を殺しまくっていたのは彼らの方である。
ペリーが来航したのは、捕鯨船団の補給基地が欲しかったからだ。
累積された罪の深さでは彼らには及ばない。

しかしこのような宗教観の違いについて話し出すと、いつまでも決着することの無い議論が続くことになる。
実際、国際捕鯨委員会などの公の場では、動物愛護などの観点から議論されるだけで、宗教的価値観の相違について触れることはないという。
地域ごとに捕獲頭数を管理し、全体として捕獲頭数を大幅に削減する新しい案を提出するというが、そういう妥協案で収まってくれるならその方がいい。

個人的には鯨の肉は好きではないので、積極的に食べることは無い。
最近は牛の肉も、体に良くないという理由でほとんど食べることはなくなった。

ついでに牛肉を食べることも、全面的に禁止してしまってはどうか?
だいいち狂牛病なんていう恐ろしい病気があるのに、未だに平気で牛を食べているなんて、既に頭が病に侵されているのではないか?

明日から一切牛肉を食べてはいけない・・と国際的に決定されれば、仕方が無いから僕はそれに従おうと思う。
だから世界中の皆さんにも、平和のためにぜひ従ってもらいたいと願う次第である。
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