集中


D810 + Carl Zeiss Otus 1.4/55 ZF.2

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得意先のベテランの営業と話した。
その方によると、製品を販売していて、クレームの多い地域が、何故か東京の左隣の県に集中するのだそうだ。
クレームといっても、ダンボールの梱包材が少し汚れていた・・などという、本質とは関係の無い細かい内容なのだという。
かなり明確にその傾向が見られるそうで、その県の担当になるのを皆嫌がっているという。
原因はよくわからないのだが、比較的若くて神経質な世代が、その地域に好んで住んでいるのではないかと言っていた。



ホワイツのセミドレス。
スタイルNo.2332W。
アッパーはブリティッシュ・タン・カウハイド。
ソールはビブラム269。
サイズは7E。

買うか買うまいか、ずっと悩んでいたホワイツのセミドレスのブラウンである。
結局買ってしまった(笑)
実際、買って感じたのは、所有する満足度が非常に高いということ。
どうせ買うなら、中途半端なものを選んでは駄目だと痛感した。

前回購入したのは、ウォーターバッファローの黒だった。
非常に気に入り、どうしてももうひとつ、ブラウンが欲しくなった。
問題はこの靴特有の、土踏まずへの押し上げ感で、それにはいまだに慣れることが出来ない。
この違和感がいつまでたっても解消されないので、もう一足購入することを躊躇していたのだ。

しかし、この靴の革製品としての存在感は相当のもので、他の多くのブーツを圧倒している。
少々大袈裟に書けば、これがあれば他のブーツはいらない。
さすがはキング・オブ・ブーツと言われるだけある。
革製品としてのパワーに魅せられて、履き心地は何とかなるだろうと、とにかく買ってしまう・・そういう靴なのだ(笑)

茶色いセミドレスといえば、通常の牛革のブラウン、クロムエクセル系のブラウン、ウォーターバッファロー系のブラウンなど、数種類が用意されている。
その中でこのブリティッシュ・タンは、地味な存在ながら、何故か一番欲しくなる色であった。
ホーウィン社製の革だというが、同社のクロムエクセルが柔らかく色が濃いのに対し、ブリティッシュ・タンは少し違う傾向の革である。
よりしっかりした感触で、色は明るめのブラウン、「なめし皮」のイメージ通りの茶色といえる。

ネット上にアップされたこの靴の写真を見ると、明るめに見えたり、暗めに見えたり、実際はどういう色なのか判別がつきにくい。
もちろん表示されるモニターやパソコンによっても違うので、仕方の無いことである。
実際の色は、ごく中庸をいくブラウンで、服装を自由に合わせやすい色といえる。(この表現も判りにくいか・笑)
ただし個体差もあるようで、今回お店で何足か見せてもらったが、ロットによってけっこう色に違いがあった。

サイズに関しては、試し履きの結果、前回のウォーターバッファローのセミドレスよりハーフサイズ小さいものを選んだ。
セミドレスという、同じモデルにもかかわらず・・である。

以前購入したウォーターバッファローの7.5は、少し緩めではあるが、実用上は問題の無いフィッティングである。
一方今回のブリティッシュ・タンに関しては、時間をかけて7と7.5を履き比べさせてもらったが、結局ほぼ足の大きさにピッタリの7の方を選んだ。
それでも指先のスペースは十分で、踵が程ほどにホールドされ、当たるところも無い。
適正サイズはこちら、としか言いようが無い。

ブリティッシュ・タンの素材自体は、ウォーターバッファローより厚みがあり硬めの革である。
ところがウォーターバッファローの場合、革が薄い分を補うためにライニングが施されている。
厚みの違いは、そのライニングの分で帳消しになるようだ。

興味深いことに、適正なサイズを選んだことで、下から土踏まずを押し上げてくる箇所も少し移動した。
足の裏のまさに土踏まずの部分が、ダイレクトにギュギュッと刺激される。
押される箇所が、何となくはっきりしなかったウォーターバッファローの7.5とは、履いた感触がかなり違う。

一日履いて歩いたら、早くも腰が痛くなってきた(笑)
先が思いやられるが、今度は押される箇所が適正のようなので、案外慣れる日も来るかもしれない。
そこを乗り越えれば、まさに一生ものとなる靴である。

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