疑問 その1


D810 + AF-S NIKKOR 85mm f/1.4G

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相変わらず街の小売店は駄目だが、ネット通販は伸びている。
販売の主流が本格的にそちらに移行したのだ。
もっとなだらかに移行すると予想していたが、意外にも一気に入れ替わったように感じている。

先日もある中堅のネット通販の会社と、新しく取引が始まった。
郊外にある倉庫に、製品を一車単位で納入する。
トラック一台であるから、それなりの金額である。

そこの社長さんと何度も打ち合わせをして、事務の女性とも会話を交わした。
会社自体は普通のマンションの一室である。
先方の会社の全貌が見えないので、社員が何人いるのか聞いてみた。

「私と事務員とデザイナーの3人です」
3人・・・
これだけの数量の商品を販売して、社員はたった3人・・・

他のネット通販会社を見ても、大体そんな感じである。
商品の扱い量から言って、社員は驚くほど少ない。

街の小売店では、ウチの製品が一日に一個売れれば、まあまあの規模の得意先といえる。
もちろん他にもいろいろな製品を販売しているわけだが、大体そのくらいのペースで売れてくれれば、実店舗を維持しながら、店員数名が食べていける。
ところがネット通販会社では、1日に数個から10数個の商品を販売するにもかかわらず、携わる人員はごく少ない。

問題は、だからといって、大きな利益を上げているわけではないということだ。
社員の給料が特別いいわけでもない。
商品の代金から、楽天などのネット市場に支払う手数料、運送料などを引くと、お店の取り分は非常に少ない。
しかもネットでは高級品はなかなか出ないので、売れ筋は安価な商品に集中し、利益はさらに少なくなる。

逆に言うと、これだけの商品を売りさばいても、3人しか食べていけないということだ。
一体お金はどこに消えてしまうのだろう・・・
こんなに効率の悪いやり方が、本当に正しいと言えるのだろうか?
ネット通販は、かえって経済を悪くしている、ということは無いだろうか。
そんな疑問を感じている。
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