インソール


D810 + AF-S NIKKOR 35mm f/1.4G

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靴に興味を持ち始めた当初は、緩めに履くのが好きであった。
履いた時に、なるべく足にストレスのかからないサイズを選んだ。
しかし、当然のことながら、いろいろ買っていくうちに、靴の正しい履き方・・というのを覚えた。
緩く履くのは不正解で、踵をしっかりホールドして、全体にもキュッと締め付けられるくらいがいいことがわかってきた。

その結果、初めの頃買った靴の多くは、サイズが適正であるとは言えなくなってしまった。
グッドイヤーウエルトの本格的な靴が多くなり、しばらく使うとコルクが沈むのも一因になっている。
紐を締めると、羽根が完全に閉じてしまう靴もある。
今となっては、外観上羽根が閉じてしまうのが許せなくて、そういう靴は履くのが嫌になってしまった。

以前買った靴も何とか履きたいと思い、靴下に厚手のものを使用したり、インソールを入れたりして調整している。
インソールはいろいろな種類が出ているので、靴屋に行くたびに買ってみるが、気に入るものがほとんどない。
実際インソールを入れることで、フィッティングの問題が解決することは滅多にない。
底に一枚入れて厚みを増せば解決という、それほど単純な問題ではないのだろう。

まず問題になるのは、踵の部分である。
ここがに厚みがあって、皿状になった立体的な構造で、踵をしっかりホールドすると謳ったインソールがけっこうある。
しかし、厚みのせいで踵の位置が上がってしまい、本来の靴の設計の位置からずれて、履いた時の感触が大きく変わってしまう。
踵を覆うはずの革の面積が少なくなり、走行が不安定になるのだ。

踵の位置が上がることで、足に前のめりに角度がつくのも、違和感の原因になっているようだ。
重心が高くなり、特にごついアウトソールを付けたブーツの場合など、歩いていて不安さえ感じる。
しばらく我慢して使ってみるが、やはり駄目だと外してしまうことが多い。

インソールの表面の仕上げも、履き心地に影響している。
多くのインソールは通気性のいい特殊な材質を使っているが、これが何とも不快な場合がある。
ザラザラした硬めの感触のものがあり、確かにさらりとはしているが、履いていて気持ちがよくない。

よく売れているという、本皮製のインソールもある。
これはなぜか革の表面が滑り、歩くと足が動いて不安定になる。
靴底と同じ材質にすれば、それでいいのではないかとも思うのだが、そういうものでもないのだろうか。

本来はインソール無しでフィットするのが理想なのだ。
中敷を入れて使うのは、どうしても当初の想定から外れている。
フィッティングはかなりデリケートなものなので、足に合っていない靴は、そう簡単には調整が出来ない。
やはり靴というものは、少々高くてもお店で実際に履いて確かめる必要のあるグッズなのだ。
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