磁力


LEICA X1

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リニア新幹線の話がかなり進んでいるという。
既に品川の地下に、始発駅の用地は確保されたと聞いた。
時速500キロの電車である。
零戦の最高速に近い。
完成はまだ10年以上先であるが、時が過ぎるのは早い。
運行が開始されれば、現在の新幹線など在来線になってしまう。

ところで、単純な疑問なのだが、これだけ強力な磁力に包まれて移動して、何か悪い影響は出ないのだろうか。
人体への影響については、まあいろいろ騒ぐ人はいるだろう。
個人的に気になるのは、腕時計である(笑)
普通の機械式腕時計は、帯磁してしまい、故障する可能性があるのではないか。

それでなくても、電車の中というのは磁力の嵐なのだ。
以前、方位磁石を持ち歩いていた時がある。
大地震が発生し、サバイバル状態に陥った時の用心である。

ところが、電車の中で方位を見ていたら、突然針が180度くるりと回った。
驚いたことに、電車が減速するたびに、針が完全に反転してしまう。
電磁ブレーキをかけると、車内に強い磁力が走るらしい。
そんな中に、我々は普段から体をさらしているのだ。

僕の家など、立地が駅の隣という事もあり、電車が駅に入ってくる度に、室内を磁力線が飛び交う。
それが見えるわけではないのだが、ブラウン管時代のテレビだと、画面の角の方が紫色に変わるので、はっきりとわかった。
最初は原因が不明だったのだが、電車が減速しながら通過するタイミングで、テレビの色が変わることに気付いた。

磁力を防ぐことは、非常に難しい。
一時は映像を趣味としていたので、画面の色が変わる現象にはずいぶん悩まされた。
しかし結局対処のしようがなかった。
液晶テレビの時代になって、その現象がなくなり、というより分らなくなり、心底ほっとした。

線路沿いの家は、恐らく皆似たような環境であろう。
磁力は垂れ流し状態であるが、目に見えないから、誰も気付かない。
今更どうしようもないが、日常的に人体は磁力にさらされている。
まあ、人は常に環境から何らかの影響を受けており、これもそのひとつだということだ。

生身の体への影響は、専門家に任せるとして、気になるのは、最初にも書いた通り腕時計である。
僕はミルガウスやインヂュニアといった磁力に強い腕時計を持っていない。
昨年発売された15,000ガウスに耐えるアクアテラのように、最新の時計はパーツも磁力に強いものに変わりつつある。
リニアモーターカーの出現で、この傾向がさらに進むかもしれない。
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