切り替え


LEICA X1

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1台だけ、会社の僕の机の上に、WindowsXPのパソコンが残っていた。
デルの古いワークステーション・・・長年メールの受送信に使っていた機械だ。
メール関連のデータや、XP上でしか動かないプログラムが入っていて、簡単には切り替えられなかった。
日々仕事に使っているマシンなので、以前のデータは消えてしまったとか、今日は動かないですね・・では済まないのだ。

一応、後継機として、hp社のパソコンを用意してあり、箱から出して別の部屋に置いてあった。
Windows7、Core i7を積んだ、比較的高性能な機種である。
そちらのマシンを1ヶ月ほど並行で動かして、同じメールなど受信させていた。
途中から、メールの送信に関しても、新しいhpの方から送るようにしていた。

1ヶ月並行して動かせば、まあ重要な作業の多くは、一通り新しいパソコン上でも動かしたという実績が出来るだろう。
そろそろ完全に切り替えようと思っていたら、デルのXPのパソコンの動きがおかしくなりはじめた。
エクスプローラーの動作が異様に遅くなり、ついには完全に停止してしまい、電源を切って復帰させるしかない状況に陥る。

やむなくhpのマシンを、急いでデルの隣に移動した。
机上のモニタに2台のパソコンを繋ぎ、切り替えて使えるようにした。
またデルのパソコンは危険と判断し、LANケーブルを外して、ネットワークから分離した。

その時点から、メインはhpのパソコンになり、通常はそちらの電源のみを入れるようになった。
しかし少し使うと、案の定古いXPのパソコンでないと、どうしても解決のつかない業務も出てきた。
数ヶ月前にやり取りしたデータを見る必要も、しばしば発生する。
仕方なくデルの電源を入れて、モニタを切り替えてそちらで作業する。

なかなか新しいパソコンのみで作業完了・・というところまでいかない。
切り替えの作業は、どうしてもだらだらと続いてしまう。
本当なら、以前のメールは全部捨てました・・と言えるくらいのドライさが必要なのだろう。

不思議なことに、パソコンの切り替え作業には、何らかの喪失感が伴う。
まだ当分古いパソコンを隣に置いておかなければならないだろう。
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