輝き


D2X + Ai AF Micro-Nikkor 60mm f/2.8D

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日曜日にパーク・アベニューを持って、都内の靴磨きのお店に行った。
新しい状態のうちに、プロに磨いてもらおうと思ったのだ。
あらかじめ電話で予約を入れて、目の前で磨いてもらった。



アレン・エドモンズの新品は珍しいそうだ。
久しぶりに見たと言うので、現在でも普通に売られている靴であることを告げると、へえと驚いていた。
毎日大量に靴に接しているはずの人が知らないのだ。
意外に売れていないのか、あるいはお金をかけてまでこの靴を磨く人が少ないのか・・・(笑)

逆にどのような靴が多いのか聞いてみた。
圧倒的に多いのは、オールデンのコードバンだという。
まあ納得・・である。
コードバンの靴は磨きたくなるものなのだ(笑)
(ちなみに次に多いのはクロケット&ジョーンズのスタンダードラインのものだそうだ)

アレン・エドモンズと同じアメリカ靴であるが、オールデンは上手い具合にブランド力を上げることに成功している。
国内では慢性的にタマ不足で、中古品でさえ高価に取り引きされているという。
コードバンの製造元が少ないのは、技術的に難しいとかいう問題ではなく、そもそも需要が無くて売れなかったのが原因だと聞くが・・・
品質面では、アレン・エドモンズと同様に、オールデンにもアメリカ製の靴に特有の荒っぽさがある。

まあ、そこが魅力なのではあるが、日本でソール交換したら、オリジナルより縫い目がきれいになって戻ってきたという笑えない話もある。
また、来日したヨーロッパの靴メーカーの人を、オールデンの置いてある店には視察に連れて行かないという話も聞いた。
理由は、日本の市場ではあの程度のクオリティで通用するのか・・と思われてしまうと困るからだそうだ(笑)

もちろんそんな僕も、普段オールデンを愛用しているし、決して否定しているわけではない。
あの雰囲気は、他の国の製品ではなかなか出せない。
細部の品質云々よりも、靴の持つ佇まいを重視するほど、日本のユーザーが成熟しているということだろう(笑)

ところでアレン・エドモンズのパーク・アベニューであるが、目の前で磨いてもらっているうちに、だんだんと存在感が増してきた。
クリームで全体に栄養を与え、ワックスで先端部とヒール周りに光沢を与える。
それにつれて、靴が何かオーラのようなものを放ち始めたのだ。
最初は少々木目が粗く見えた甲革だが、キャップ部分は実にきれいに輝き、それ以外の部分もいい感じに変化してきた。
お店の人も、磨きながら、時折感心して見ている。

他の靴とは一味違う、この靴ならではのクラシカルな雰囲気が漂う。
それがなかなか魅力的である。
これは安い買い物だったかもしれない。
だんだんと同社の製品のファンになってきた(笑)
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