酔生夢死浪人日記

 日々、思いついたさまざまなことを気ままに綴っていく

野球が流行る土壌とは~シーズン到来に寄せて

2005-04-02 04:05:42 | スポーツ

 サッカーW杯予選が一段落したと思ったら、昨日(1日)セ・リーグが開幕した。MLBも3日にプレーボールである。

 日本での最近のサッカー人気は、ナショナリズムの要素が大きいと思う。野球のW杯が開催され、アメリカ大陸の強豪諸国と争うことになれば、国中が大騒ぎになるはずだ。

 ずっと考えてきたが、答えを出せないテーマがある。即ち、日本じゃどうして野球が浸透したのだろう……。明治維新後、日本の目は欧州列強に向いていた。英仏はもちろん、お手本にしたドイツでは、階層を問わずサッカーが愛されていた。ところが、サッカーは流行らず、いつの間にか野球一色に染まってしまう。1930年代、国内の人気スポーツは、野球、ラグビー、ボクシング、大相撲で、サッカーは明らかにマイナーだった。

 拙い仮説を立ててみた。「プログラムピクチャー」的に建設された国には野球が合う……。アメリカは典型だが、日本も維新以後、官主導で計算ずくに成長していった。日米のように、上部構造が下部構造を規定し、マルクス理論のアンチテーゼとして成り立つ国には、野球の方が適しているようだ。

 サッカーと野球の地球規模での棲み分けを分析しているうち、ある事実に行き当たった。イギリスはサッカーの母国を自任する割に、普及には消極的だった。英連邦でサッカーが盛んな国は皆無といえる。サッカーの持つ戦闘性が反抗精神を醸成し、植民地支配を危うくするのを恐れていたのかもしれない。

 世界のスポーツニュースを見て驚くのは、英連邦におけるクリケット人気だ。オセアニア諸国、インドやパキスタンなど南アジア諸国、アフリカの一部では明らかにNO・1スポーツである。クリケットから派生したのが野球ゆえ、上記の地域を「野球圏」に加えたら、人口の上で「サッカー圏」にさほど劣らないのではなかろうか。

 とまあ、あれこれ考えても堂々巡りになりそうなので、個人的な話に。

 1988年10月19日を境に、プロ野球への熱は冷めてしまった。川崎球場でロッテ―近鉄のダブルヘッダーが行われた「プロ野球の一番長い日」である。昨年など、MLBを見た時間の方が遥かに長かった。

 せっかく無職なのだから、応援するチームを作ってテレビ観戦を楽しむのも一興だ。パは文句なしにオリックスである。近鉄ファンの時期もあったし、何より仰木監督を支持しているからだ。セは横浜だ。仰木氏同様、監督としてのスタンスに好印象を抱いていた権藤氏が、「あいつはただ者ではない」と牛島新監督に一目置いているのも心強い。

 MLBはイチロー率いるマリナーズだ。ネット上で情報を収集してみたが、投手陣に大きな不安があり、せいぜい5割という予想である。打線の強化は目覚ましく、打ち合いになれば負けないチームらしい。プレーオフなら可能性もあるのではないか。
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