昨日、パソコンの死が宣告された。「どうしてハードディスクが、ここまで壊れてしまったんでしょう」とパソコン110番の青年も訝しげに話していた。起動しなくなったのは東北旅行に向かった朝で、前夜まで動いていたから突然死の類である。焦ってあれこれ触らずプロに頼んでいれば、データは吸い出せたはずで、自業自得といえなくもない。ノートパソコンが届くまで10日以上あるから、当分はネットカフェでブログを更新することになる。
この間、参院選に向けた会議や集会が相次いだ。俺はへそ曲がりゆえ、いわゆる〝正論〟に乗れない。感情ではなく論理で違和感の理由を語れば、以下の3点になる。第一は、安倍政権の右傾化ばかり強調され、国の仕組みのアメリカ化、集団に埋没しがちな日本人のメンタリティーがあまり語られていないこと。第二に、<安倍政権=極悪>が前提になっているが、辺見庸、星野智幸、是枝裕和、森達也らが言及してきたように、十数年の流れの中で現状を位置付けるという視点に欠けていること。
第三に、平和憲法下でも、日本は従犯としてアメリカの戦争に加担してきたという事実が見落とされている点だ。ファルージャ空爆時に用いられた劣化ウラン弾は街と人を破壊した。唯一の被爆国である日本は、被爆と被曝に責任があるという罪の意識が遡上に載せられることはない。だから俺は、「戦争をやめよう」というシュプレヒコールを唱和できない。俺の手は既に、血で濡れているからだ。
気になるのは、文化的な背景が見えてこないこと。60年安保、70年安保と比べ、2015年安保には組織されていない人たちが自然に集まったと主張する識者もいる。確かに、そうかもしれない。それでも、当時は空気を醸す文化があり、反抗を下支えしていた。反原発映画の傑作「あいときぼうのまち」を周りで見た人は皆無だった。俺が日本の反体制運動の黄金期と位置付けている1930年前後も、個々の表現が運動を支えていた。その点で、「個々が起点になるべき」と語る奥田愛基(シールズ)は慧眼の持ち主だと思う。
へそ曲がりの繰言はここらでやめよう。というのも、今の空気は<小異を捨てる>で、同じ未来を見据える者は、手を携えて安倍政権の暴走にストップを掛けることが肝心だ。とはいえ、野党が結集出来る旗印は<立憲主義の尊重>ぐらいしかない。反TPP、辺野古移設反対、護憲、原発再稼動反対にまで合意を広げるのは不可能で、<祭りのあとの内ゲバ>を招くきっかけになりかねない。参院選では1人区を中心に反自公(+橋下新党?)で結集するべきだ。その辺り自民党もしたたかで、衆参同日選を画策している。政権選択選挙になれば、野党の連合など不可能になるからである。
会議では<一点突破、前面展開>風の発想に縛られている人は皆無だった。地道に市民運動に取り組んできた人たちは、敵の強固な壁を身に染みて知っている。参院選は一里塚で、立憲主義を政治に取り戻すという目標で一致している。そこから先に見ている夢は異なるはずだが、何かを成し遂げられたら、その時に考えればいい。
俺流のスローガンは<政治を獣から人間に取り戻そう>となる。沖縄で起きた様々な出来事、原発再稼働、被災地を見捨てた東京五輪開催、TPPの先にある日本の伝統や自然の破壊、そして国会運営……。自堕落で煩悩の塊である俺が偉そうに言う資格がないことは承知の上だが、それでも安倍政権には目を覆いたくなる。良心、倫理、プライドの欠片も感じない政権は、拝金主義に支配された国民を写す鏡なのか。
だが、オプティミストの俺は希望を失ってはいない。高坂勝氏(緑の党前共同代表)は著書で「まず5%の人たちの意識を変えよう」と綴っていた。三宅洋平氏も「数年後の地殻変動に向け準備しよう」と常々主張している。永田町の地図を塗り替えるような気配を感じている。未来に向け、何かが少しずつ動いているのだ。俺もまた、壁に石を投げるひとりでありたい。
と、真面目に書いて、枠順が発表された天皇賞の予想を……。「いい加減なやつ」と思われても仕方がない。だが、俺の持論は<人生はギャンブル>で、恋愛も政治も賭け上手が勝者になる。かつてのPOG指名馬の①ディサイファと⑭ステファノスを軸に馬券を買う。予想というより心情だから、少額投資で楽しみたい。
次稿は、日本を最も深く洞察していると推奨してきた星野智幸の新作「呪文」について記したい。期待に違わぬ傑作だった。
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この間、参院選に向けた会議や集会が相次いだ。俺はへそ曲がりゆえ、いわゆる〝正論〟に乗れない。感情ではなく論理で違和感の理由を語れば、以下の3点になる。第一は、安倍政権の右傾化ばかり強調され、国の仕組みのアメリカ化、集団に埋没しがちな日本人のメンタリティーがあまり語られていないこと。第二に、<安倍政権=極悪>が前提になっているが、辺見庸、星野智幸、是枝裕和、森達也らが言及してきたように、十数年の流れの中で現状を位置付けるという視点に欠けていること。
第三に、平和憲法下でも、日本は従犯としてアメリカの戦争に加担してきたという事実が見落とされている点だ。ファルージャ空爆時に用いられた劣化ウラン弾は街と人を破壊した。唯一の被爆国である日本は、被爆と被曝に責任があるという罪の意識が遡上に載せられることはない。だから俺は、「戦争をやめよう」というシュプレヒコールを唱和できない。俺の手は既に、血で濡れているからだ。
気になるのは、文化的な背景が見えてこないこと。60年安保、70年安保と比べ、2015年安保には組織されていない人たちが自然に集まったと主張する識者もいる。確かに、そうかもしれない。それでも、当時は空気を醸す文化があり、反抗を下支えしていた。反原発映画の傑作「あいときぼうのまち」を周りで見た人は皆無だった。俺が日本の反体制運動の黄金期と位置付けている1930年前後も、個々の表現が運動を支えていた。その点で、「個々が起点になるべき」と語る奥田愛基(シールズ)は慧眼の持ち主だと思う。
へそ曲がりの繰言はここらでやめよう。というのも、今の空気は<小異を捨てる>で、同じ未来を見据える者は、手を携えて安倍政権の暴走にストップを掛けることが肝心だ。とはいえ、野党が結集出来る旗印は<立憲主義の尊重>ぐらいしかない。反TPP、辺野古移設反対、護憲、原発再稼動反対にまで合意を広げるのは不可能で、<祭りのあとの内ゲバ>を招くきっかけになりかねない。参院選では1人区を中心に反自公(+橋下新党?)で結集するべきだ。その辺り自民党もしたたかで、衆参同日選を画策している。政権選択選挙になれば、野党の連合など不可能になるからである。
会議では<一点突破、前面展開>風の発想に縛られている人は皆無だった。地道に市民運動に取り組んできた人たちは、敵の強固な壁を身に染みて知っている。参院選は一里塚で、立憲主義を政治に取り戻すという目標で一致している。そこから先に見ている夢は異なるはずだが、何かを成し遂げられたら、その時に考えればいい。
俺流のスローガンは<政治を獣から人間に取り戻そう>となる。沖縄で起きた様々な出来事、原発再稼働、被災地を見捨てた東京五輪開催、TPPの先にある日本の伝統や自然の破壊、そして国会運営……。自堕落で煩悩の塊である俺が偉そうに言う資格がないことは承知の上だが、それでも安倍政権には目を覆いたくなる。良心、倫理、プライドの欠片も感じない政権は、拝金主義に支配された国民を写す鏡なのか。
だが、オプティミストの俺は希望を失ってはいない。高坂勝氏(緑の党前共同代表)は著書で「まず5%の人たちの意識を変えよう」と綴っていた。三宅洋平氏も「数年後の地殻変動に向け準備しよう」と常々主張している。永田町の地図を塗り替えるような気配を感じている。未来に向け、何かが少しずつ動いているのだ。俺もまた、壁に石を投げるひとりでありたい。
と、真面目に書いて、枠順が発表された天皇賞の予想を……。「いい加減なやつ」と思われても仕方がない。だが、俺の持論は<人生はギャンブル>で、恋愛も政治も賭け上手が勝者になる。かつてのPOG指名馬の①ディサイファと⑭ステファノスを軸に馬券を買う。予想というより心情だから、少額投資で楽しみたい。
次稿は、日本を最も深く洞察していると推奨してきた星野智幸の新作「呪文」について記したい。期待に違わぬ傑作だった。
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