相変わらず暑いが、朝夕は涼しく感じるようになった。秋の気配が忍び寄っている。今回は雑感をあれこれ記したい。
パソコンでインターネットを閲覧している際、<「トロイの木馬」に感染している>との警告画面が張りついた。表示された番号に電話すると、マイクロソフト社員を名乗る男に繋がり、危機感を煽られる。詐欺かもしれない……、そんな疑念がもたげてきたのはアップルiTunesカードによる支払いを持ち掛けてきた時だ。
セブンイレブンで顔見知りの店員に経緯を話すと、「詐欺です。うちの店でカードを買った人が話してました」と言う。早速110番し、警官に説明した。帰宅して警察に連絡したことを告げ、電話を切った。ただし、それで終わらない。パソコン修理業者に中身を点検してもらうと、幾つものウイルスに感染していた。「相棒」の青木のような友達がいれば助かるのだが……。
前稿で<関東大震災直後、「朝鮮人が井戸に毒をまいている」「社会主義者が暴動を起こしている」といったフェイクニュースを流したのは警察だった>(要旨)と記した。SNS社会の現在、潤沢な資金を持つ組織(時に権力)がまき散らす情報の海で、俺はアップアップで抜き手を切っている。フェイクニュースの使い手といえばトランプだ。
トランプ支持率が上昇している。連邦議会襲撃など4つの案件で起訴されているが、共和党支持者の60%弱が大統領選の最有力候補に挙げている。民主党政権の妨害というのが第一の理由らしいが、民主主義の破壊者が大統領候補なんて異常としか思えない。これがアメリカという国の現実だが、共和党支持者の多くはアメフトシーズン到来を喜んでいるはずだ。
WOWOWがリーガエスパニョーラの放映権を失ったので、スポーツ観戦の比重はNFLに傾いている。驚かされるのがカレッジの規模の大きさと人気だ。10万人以上を収容するカレッジのスタジアムは全米で10以上あり、そのうちのひとつはブライアント=デニー・スタジアム(アラバマ大のホーム)だ。この春、キャンプを締めくくる紅白戦が行われ、10㌦払った10万人が詰め掛けたという。
カレッジの試合で頻繁に出てくるのは「トランスファー」だ。選手が活躍の場を求めてチームを移る、即ち転校することを指していて、既に常態化している。選手たちはNFLを目指して出場機会を求めていることの証左で、愛校心とは無縁の世界だ。歪みを感じてしまうが、アメリカでは受け入れられている。
王座戦第2局は後手の藤井聡太七冠が永瀬拓矢王座を下し、1勝1敗のタイになった。214手の大熱戦だったが、永瀬の粘りが度を越しているように感じたのは、俺の棋力ゆえである。本局は角換わり戦だが、「将棋フォーカス」(NHK・Eテレ)の特集で水匠(最強AI)開発者が<角換わりは先手有利で、後手が勝つのは難しい>と語っていた。〝後手にもチャンスあり〟派にカテゴライズされていた藤井は、後手の本局で角換わりを選び、右玉を採用する。
秒読みの中、一進一退で進行した。ともにミスで評価値を下げたのは〝人間の証明〟というべきか。藤井の玉が入玉し、永瀬の玉も相手陣に接近する。持将棋になれば駒の点数で藤井の勝ちだが、そこに落とし穴があった。仮に藤井が<入玉宣言法>を選んでいたら、引き分け、負けのケースもあったという。藤井は最終盤で永瀬の玉を鮮やかに詰め切った。
永瀬の言動から窺えるのは〝絶対的ベビーフェース〟の藤井に対し、意識的に〝ヒール〟を演じていることだ。王座戦開幕前に(藤井に勝つためには)「人間をやめなくては」と発言したのもその一例だ。研究会に誘ったのも永瀬で、藤井少年が名古屋に変える際、弁当を持たせたというエピソードもある。互いへの敬意に支えられた両者は、タイトル戦が終われば盤を挟んで真理を追究するに違いない。
パソコンでインターネットを閲覧している際、<「トロイの木馬」に感染している>との警告画面が張りついた。表示された番号に電話すると、マイクロソフト社員を名乗る男に繋がり、危機感を煽られる。詐欺かもしれない……、そんな疑念がもたげてきたのはアップルiTunesカードによる支払いを持ち掛けてきた時だ。
セブンイレブンで顔見知りの店員に経緯を話すと、「詐欺です。うちの店でカードを買った人が話してました」と言う。早速110番し、警官に説明した。帰宅して警察に連絡したことを告げ、電話を切った。ただし、それで終わらない。パソコン修理業者に中身を点検してもらうと、幾つものウイルスに感染していた。「相棒」の青木のような友達がいれば助かるのだが……。
前稿で<関東大震災直後、「朝鮮人が井戸に毒をまいている」「社会主義者が暴動を起こしている」といったフェイクニュースを流したのは警察だった>(要旨)と記した。SNS社会の現在、潤沢な資金を持つ組織(時に権力)がまき散らす情報の海で、俺はアップアップで抜き手を切っている。フェイクニュースの使い手といえばトランプだ。
トランプ支持率が上昇している。連邦議会襲撃など4つの案件で起訴されているが、共和党支持者の60%弱が大統領選の最有力候補に挙げている。民主党政権の妨害というのが第一の理由らしいが、民主主義の破壊者が大統領候補なんて異常としか思えない。これがアメリカという国の現実だが、共和党支持者の多くはアメフトシーズン到来を喜んでいるはずだ。
WOWOWがリーガエスパニョーラの放映権を失ったので、スポーツ観戦の比重はNFLに傾いている。驚かされるのがカレッジの規模の大きさと人気だ。10万人以上を収容するカレッジのスタジアムは全米で10以上あり、そのうちのひとつはブライアント=デニー・スタジアム(アラバマ大のホーム)だ。この春、キャンプを締めくくる紅白戦が行われ、10㌦払った10万人が詰め掛けたという。
カレッジの試合で頻繁に出てくるのは「トランスファー」だ。選手が活躍の場を求めてチームを移る、即ち転校することを指していて、既に常態化している。選手たちはNFLを目指して出場機会を求めていることの証左で、愛校心とは無縁の世界だ。歪みを感じてしまうが、アメリカでは受け入れられている。
王座戦第2局は後手の藤井聡太七冠が永瀬拓矢王座を下し、1勝1敗のタイになった。214手の大熱戦だったが、永瀬の粘りが度を越しているように感じたのは、俺の棋力ゆえである。本局は角換わり戦だが、「将棋フォーカス」(NHK・Eテレ)の特集で水匠(最強AI)開発者が<角換わりは先手有利で、後手が勝つのは難しい>と語っていた。〝後手にもチャンスあり〟派にカテゴライズされていた藤井は、後手の本局で角換わりを選び、右玉を採用する。
秒読みの中、一進一退で進行した。ともにミスで評価値を下げたのは〝人間の証明〟というべきか。藤井の玉が入玉し、永瀬の玉も相手陣に接近する。持将棋になれば駒の点数で藤井の勝ちだが、そこに落とし穴があった。仮に藤井が<入玉宣言法>を選んでいたら、引き分け、負けのケースもあったという。藤井は最終盤で永瀬の玉を鮮やかに詰め切った。
永瀬の言動から窺えるのは〝絶対的ベビーフェース〟の藤井に対し、意識的に〝ヒール〟を演じていることだ。王座戦開幕前に(藤井に勝つためには)「人間をやめなくては」と発言したのもその一例だ。研究会に誘ったのも永瀬で、藤井少年が名古屋に変える際、弁当を持たせたというエピソードもある。互いへの敬意に支えられた両者は、タイトル戦が終われば盤を挟んで真理を追究するに違いない。