女「ミューズで明けてマニックスで締めくくるなんて、最高の一年だったね」
男「フジにも行ったし。来年もいろいろ見よう」
スタジオ・コーストで26日、マニック・ストリート・プリーチャーズを見た。余韻に浸りつつ新木場駅へ向かう道すがら、カタルシスに濡れたオヤジが真後ろで頷いていたなんて、若いカップルが知る由もない。
オープニングアクトはレディング'10で再結成したリバティーンズのカール・バラーだ。仲直りした相棒ビート・ドハーティは素行不良(薬物など)だから、バンドとしての来日公演は難しいはず。バラーは25分ほどで引き揚げ、20分弱の短いセッティングを経てマニックスが登場する。
失踪したリッチー(法律上は死亡確定)のために空けていたスペース(ステージに向かって左)を占めたサポートメンバー(ギター、キーホート)が、不惑を越えたバンドに相応しい厚みと柔らかみを添えていた。
1曲目の“You Love Us”から涙腺が緩んでくる。帰宅してネットをチェックし、マニックスで潤むのは俺だけではないことを知った。<3曲目の“Motorcycle Emptiness”から涙で視界が霞んでいた>、<終わった後、友人の顔を見たら、頬が濡れていた>……。こんな書き込みで溢れている。
ジェームズの豊かな高音、親しみやすいメロディーラインだけでなく、悲劇を乗り越えたマニックスの絆が聴く者の情感を揺さぶるのだろう。日本で初めて演奏するという“This Is Yesterday”はリッチーに捧げた曲のひとつだ。リッチーの攻撃性とナイーブさは現在もバンドに受け継がれている。
新作「ポストカーズ・フロム・ア・ヤングマン」からの曲も反応が良く、イアン・マカロックが(エコー&ザ・バニーメン)がレコーディングに参加した“Some Kind of Nothingness”もセットリストに入っていた。メンバーが去って照明が灯った時、場内に流れていたのは、エコバニの不朽の名曲「キリング・ムーン」である。
出だしは不調だったジェームズの声も次第に張りを増し、名曲のオンパレードになる。 “Roses In The Hospital”、“Everything Must Go”、“La Tristesse Durera”、“Faster”、“Motown Junk”、“If You Tolerate This Your Children Will Be Next”、“Tsunami”ときて、“A Design For Life”で締めくくった。
ニッキーは普通のいでたちだったが、ステージにひとり残ったジェームズがアコギで“Stay Beautiful”を演奏した後、お色直しして再登場する。中国か北朝鮮の軍服?の下はスカートで、ジャンプしながら〝世界で一番美しい男のふくらはぎ〟を披露していた。
知的、ラディカル、反骨精神、誠実が現在のマニックスを表現する形容詞だが、デビュー時から数年は風紀紊乱、アナーキー、頽廃的、暴力的、性的倒錯といったイメージを纏っていた。〝UK国宝バンド〟の称号を得た90年代後半以降も姿勢は変わらない、数万人を集め全欧に中継されたミレニアムギグで新左翼政党のメッセージを流したり、キューバで演奏したりと、信条を曲げることはなかった。
<レコード会社=プロモーター=広告代理店=メディア>の連携によって成立する音楽産業で、多くのビッグネームは権力者の掌で踊り、若者の反逆を食い止める役割を担っている。だが、マニックスは不毛なシステムを拒絶し、〝等身大のアニキ〟としてステージに立つことを選んだ。俺もまた、彼らの潔さと気概に感銘を受けるひとりだ。
動員力は前回(05年)より上がっている気もする。単独公演であれフェスであれ、マニックスが来日する機会があれば、最年長ファンとして足を運びたい。
最後に競馬について。前稿に記したPOG指名馬7頭中、勝ったのはガムランのみで2着、3着が2頭ずつだった。欲を言えばきりがなく、結果には納得している。
JCのブエナビスタ降着について、当事者ではないムーアが異議を唱えている。パトロールフィルムを見る限り、ブエナは確かに内に切り込んでいるが、ヴィクトワールピサも外によれている。国際化を目指すJRAは、アウトとセーフの基準を明確にする必要があると思う。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_please.gif)
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hawaii_rainbow.gif)
男「フジにも行ったし。来年もいろいろ見よう」
スタジオ・コーストで26日、マニック・ストリート・プリーチャーズを見た。余韻に浸りつつ新木場駅へ向かう道すがら、カタルシスに濡れたオヤジが真後ろで頷いていたなんて、若いカップルが知る由もない。
オープニングアクトはレディング'10で再結成したリバティーンズのカール・バラーだ。仲直りした相棒ビート・ドハーティは素行不良(薬物など)だから、バンドとしての来日公演は難しいはず。バラーは25分ほどで引き揚げ、20分弱の短いセッティングを経てマニックスが登場する。
失踪したリッチー(法律上は死亡確定)のために空けていたスペース(ステージに向かって左)を占めたサポートメンバー(ギター、キーホート)が、不惑を越えたバンドに相応しい厚みと柔らかみを添えていた。
1曲目の“You Love Us”から涙腺が緩んでくる。帰宅してネットをチェックし、マニックスで潤むのは俺だけではないことを知った。<3曲目の“Motorcycle Emptiness”から涙で視界が霞んでいた>、<終わった後、友人の顔を見たら、頬が濡れていた>……。こんな書き込みで溢れている。
ジェームズの豊かな高音、親しみやすいメロディーラインだけでなく、悲劇を乗り越えたマニックスの絆が聴く者の情感を揺さぶるのだろう。日本で初めて演奏するという“This Is Yesterday”はリッチーに捧げた曲のひとつだ。リッチーの攻撃性とナイーブさは現在もバンドに受け継がれている。
新作「ポストカーズ・フロム・ア・ヤングマン」からの曲も反応が良く、イアン・マカロックが(エコー&ザ・バニーメン)がレコーディングに参加した“Some Kind of Nothingness”もセットリストに入っていた。メンバーが去って照明が灯った時、場内に流れていたのは、エコバニの不朽の名曲「キリング・ムーン」である。
出だしは不調だったジェームズの声も次第に張りを増し、名曲のオンパレードになる。 “Roses In The Hospital”、“Everything Must Go”、“La Tristesse Durera”、“Faster”、“Motown Junk”、“If You Tolerate This Your Children Will Be Next”、“Tsunami”ときて、“A Design For Life”で締めくくった。
ニッキーは普通のいでたちだったが、ステージにひとり残ったジェームズがアコギで“Stay Beautiful”を演奏した後、お色直しして再登場する。中国か北朝鮮の軍服?の下はスカートで、ジャンプしながら〝世界で一番美しい男のふくらはぎ〟を披露していた。
知的、ラディカル、反骨精神、誠実が現在のマニックスを表現する形容詞だが、デビュー時から数年は風紀紊乱、アナーキー、頽廃的、暴力的、性的倒錯といったイメージを纏っていた。〝UK国宝バンド〟の称号を得た90年代後半以降も姿勢は変わらない、数万人を集め全欧に中継されたミレニアムギグで新左翼政党のメッセージを流したり、キューバで演奏したりと、信条を曲げることはなかった。
<レコード会社=プロモーター=広告代理店=メディア>の連携によって成立する音楽産業で、多くのビッグネームは権力者の掌で踊り、若者の反逆を食い止める役割を担っている。だが、マニックスは不毛なシステムを拒絶し、〝等身大のアニキ〟としてステージに立つことを選んだ。俺もまた、彼らの潔さと気概に感銘を受けるひとりだ。
動員力は前回(05年)より上がっている気もする。単独公演であれフェスであれ、マニックスが来日する機会があれば、最年長ファンとして足を運びたい。
最後に競馬について。前稿に記したPOG指名馬7頭中、勝ったのはガムランのみで2着、3着が2頭ずつだった。欲を言えばきりがなく、結果には納得している。
JCのブエナビスタ降着について、当事者ではないムーアが異議を唱えている。パトロールフィルムを見る限り、ブエナは確かに内に切り込んでいるが、ヴィクトワールピサも外によれている。国際化を目指すJRAは、アウトとセーフの基準を明確にする必要があると思う。
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