先週末、広瀬隆氏の講演会に参加した。テーマは「二酸化炭素温暖化説の崩壊」で、同名の新刊(集英社新書)発表を記念したイベントである。
二酸化炭素温暖化説が崩壊? そんなアホな。こう反応された方は広瀬氏の新刊を読み、ニューヨーク・タイムズなど欧米主要メディアのHPにアクセスしてほしい。何より重要なのは、厳然たる資料とデータなのだ。
昨秋、〝クライメートゲート事件〟が発覚した。検索すればYoutubeで事件を伝えるニュース(邦訳付き)もヒットするからご覧になってほしい。二酸化炭素温暖化説を流布した「気象変動に関する政府間パネル(IPCC)」によるデータ捏造が発覚し、世界中のメディアが大きく取り上げた。
IPCCはNASAとも繋がっている〝アメリカの国家機関〟で、パチャウリ議長は排出権取引で莫大な富を手にした原発産業の代理人である。国連にも絶大な影響力を持つIPCCは告発に対し、〝社会主義者や途上国の陰謀〟と逆切れしているが、旗色は悪い。関係者の〝自白〟、各国気象団体によるデータ改竄の具体的指摘、科学者(団体を含め)の著書やリポートは、疑いようのない〝真実〟を指している。
哀れなのがIPCCの操り人形だった〝聖人〟アル・ゴアだ。人格攻撃のみならずセックススキャンダルまで飛び出して〝獣人〟扱いされ、二酸化炭素温暖化説とともに葬られようとしている。
<これって、ホント? 北朝鮮じゃあるまいし、アメリカでの大騒動を日本のメディアが報じないはずはないじゃない>……。こう考えるのも無理はないが、日本ではいまだ報道管制が敷かれている。当講演会にも有形無形の圧力がかかり、広瀬氏は一部環境保護団体からも非難されている。IPCCを信じて低炭素社会実現に取り組んできた活動家たちは、前提が崩れたことを認めたくないのだろう。
IPCCの〝マインドコントロール〟は少しずつ解かれつつある。北海道新聞、東京新聞に続き、これまでIPCC寄りだった朝日新聞が宗旨変えした。講演会翌日の朝刊(25日付)1面で「世界の気象異変」を伝えたが、原因を偏西風の蛇行とし、二酸化炭素については一行も触れていない。
仕事先の夕刊紙に連載中の松尾貴史は、気象問題を扱った稿の最後を「ゴアはマグマ大使に叱ってもらえ」と結んでいた。さすが「朝まで生テレビ!」のパロディー(1人20役以上)で広瀬氏を見事にカリカチュア化した松尾だけのことはある。
広瀬氏は二酸化炭素温暖化説の崩壊を前提に、次世代エネルギーを展望する。広瀬氏は原発がいかに自然を破壊し、地球温暖化に〝貢献〟しているかを示した後、エネルギー効率に関するデータを紹介する。
PEM型家庭用燃料電池(エネファーム、エネルギー効率80%)、天然ガスコンバインドサイクル(同80%)、従来型火力(同45%)、原発(同30%)……。数字を見れば差は一目瞭然だが、日本政府は原発への補助金4500億円に対し、エネファームには81億円しか出していない。〝亡国の予算〟は原発推進を掲げる民主党が政権の座にある限り変わらない。
広瀬氏は聖路加病院を例に取ってコジェネレーションの実用例を示すなど、次世代エネルギーの主力候補を紹介していた。日本近海に大量の天然ガスが分布しているという調査結果には、希望を抱かざるをえない。
かつて〝反権力のアジテーター〟というイメージが強かった広瀬氏だが、今では非原発を目指す〝真実の追究者〟だ。東京ガス、東京電力、パナソニックで次世代エネルギー開発に携わる研究者と頻繁に意見交換もしている。真実を求める続けることで立場を超え、新たな同志を得たようだ。昨年の政権交代時、森永卓郎氏が私案(朝日新聞掲載)として広瀬氏を金融相に推したのもむべなるかなである。
広瀬氏は会場がまばらな頃に入場し、開始時間を待つ。終了後は希望者とともに一席設け、胸襟を開いて歓談する。スクエアな姿勢は、谷川雁的な古き時代の工作者を彷彿とさせる。広瀬氏はアナログとデジタルの最良の部分を併せ持っている。次世代エネルギーについての著書が待ち遠しい。
さあ、フジロック! 5時間後に起きて苗場に向かう。4会場で8バンドを見る予定だが、雨とぬかるんだ足場に気勢を削がれるかもしれない。あしたの今頃は新宿着の夜行バスで余韻に浸っているはずだ。
二酸化炭素温暖化説が崩壊? そんなアホな。こう反応された方は広瀬氏の新刊を読み、ニューヨーク・タイムズなど欧米主要メディアのHPにアクセスしてほしい。何より重要なのは、厳然たる資料とデータなのだ。
昨秋、〝クライメートゲート事件〟が発覚した。検索すればYoutubeで事件を伝えるニュース(邦訳付き)もヒットするからご覧になってほしい。二酸化炭素温暖化説を流布した「気象変動に関する政府間パネル(IPCC)」によるデータ捏造が発覚し、世界中のメディアが大きく取り上げた。
IPCCはNASAとも繋がっている〝アメリカの国家機関〟で、パチャウリ議長は排出権取引で莫大な富を手にした原発産業の代理人である。国連にも絶大な影響力を持つIPCCは告発に対し、〝社会主義者や途上国の陰謀〟と逆切れしているが、旗色は悪い。関係者の〝自白〟、各国気象団体によるデータ改竄の具体的指摘、科学者(団体を含め)の著書やリポートは、疑いようのない〝真実〟を指している。
哀れなのがIPCCの操り人形だった〝聖人〟アル・ゴアだ。人格攻撃のみならずセックススキャンダルまで飛び出して〝獣人〟扱いされ、二酸化炭素温暖化説とともに葬られようとしている。
<これって、ホント? 北朝鮮じゃあるまいし、アメリカでの大騒動を日本のメディアが報じないはずはないじゃない>……。こう考えるのも無理はないが、日本ではいまだ報道管制が敷かれている。当講演会にも有形無形の圧力がかかり、広瀬氏は一部環境保護団体からも非難されている。IPCCを信じて低炭素社会実現に取り組んできた活動家たちは、前提が崩れたことを認めたくないのだろう。
IPCCの〝マインドコントロール〟は少しずつ解かれつつある。北海道新聞、東京新聞に続き、これまでIPCC寄りだった朝日新聞が宗旨変えした。講演会翌日の朝刊(25日付)1面で「世界の気象異変」を伝えたが、原因を偏西風の蛇行とし、二酸化炭素については一行も触れていない。
仕事先の夕刊紙に連載中の松尾貴史は、気象問題を扱った稿の最後を「ゴアはマグマ大使に叱ってもらえ」と結んでいた。さすが「朝まで生テレビ!」のパロディー(1人20役以上)で広瀬氏を見事にカリカチュア化した松尾だけのことはある。
広瀬氏は二酸化炭素温暖化説の崩壊を前提に、次世代エネルギーを展望する。広瀬氏は原発がいかに自然を破壊し、地球温暖化に〝貢献〟しているかを示した後、エネルギー効率に関するデータを紹介する。
PEM型家庭用燃料電池(エネファーム、エネルギー効率80%)、天然ガスコンバインドサイクル(同80%)、従来型火力(同45%)、原発(同30%)……。数字を見れば差は一目瞭然だが、日本政府は原発への補助金4500億円に対し、エネファームには81億円しか出していない。〝亡国の予算〟は原発推進を掲げる民主党が政権の座にある限り変わらない。
広瀬氏は聖路加病院を例に取ってコジェネレーションの実用例を示すなど、次世代エネルギーの主力候補を紹介していた。日本近海に大量の天然ガスが分布しているという調査結果には、希望を抱かざるをえない。
かつて〝反権力のアジテーター〟というイメージが強かった広瀬氏だが、今では非原発を目指す〝真実の追究者〟だ。東京ガス、東京電力、パナソニックで次世代エネルギー開発に携わる研究者と頻繁に意見交換もしている。真実を求める続けることで立場を超え、新たな同志を得たようだ。昨年の政権交代時、森永卓郎氏が私案(朝日新聞掲載)として広瀬氏を金融相に推したのもむべなるかなである。
広瀬氏は会場がまばらな頃に入場し、開始時間を待つ。終了後は希望者とともに一席設け、胸襟を開いて歓談する。スクエアな姿勢は、谷川雁的な古き時代の工作者を彷彿とさせる。広瀬氏はアナログとデジタルの最良の部分を併せ持っている。次世代エネルギーについての著書が待ち遠しい。
さあ、フジロック! 5時間後に起きて苗場に向かう。4会場で8バンドを見る予定だが、雨とぬかるんだ足場に気勢を削がれるかもしれない。あしたの今頃は新宿着の夜行バスで余韻に浸っているはずだ。