安倍昭恵さんと布袋寅泰との交遊をとやかく言うつもりはない。メディア管理に長けている官邸がなぜ首相夫人の不倫報道をお目こぼししたのか、そっちの方が気になる。武藤貴也議員の性的趣向が明らかになった。彼にはこの際、性的マイノリティーや弱者の側に立つコペルニクス的転回を勧めたい。
無能、怠慢、我がまま……。こんな形容詞を体現する俺が東京砂漠を今も這い回っていられるのは、偏差値50をクリアできる唯一の仕事(新聞の校閲)を30年前、奇跡的に発見したからだ。退社後、商業印刷の校正に従事するや、上記の三つに加え集中力のなさを露呈し、自然淘汰される。校閲と校正とは別物なのである。救いを求めて反貧困ネットワークの会員になった直後、縁あって夕刊紙校閲の仕事を得た。
反貧困ネットワーク主催のシンポジウム(2年前)で、無名の男が隅っこに座っていた。ディスカッションが始まるや、眠そうな男が、「朝生」等に出演する議員たちを自分の側に引き寄せ、丸め込んでいく。その男、高坂勝さん(緑の党前共同代表)に感嘆したことが、緑の党入会のひとつのきっかけになった。
高坂さんは党の活動から退き〝幽霊会員〟になっていたが、先月末の臨時党大会でトークセッションに参加した。その場で軽く挨拶した俺は先日、夕刊紙の若手記者を伴って、高坂さん経営のバー(通称たまTSUKI)に足を運んだ。2度目の訪問である。俺は最近、梨元リポーター並みの突撃スタイルだ。残された時間はきっと短い(58歳)。わかり合えると直感したら、距離を無遠慮に縮めていく。高坂さんは幸いにも寛容な人だった。
俺は生まれて初めて夢らしきものを見つけた。別稿にも記したが<人と人を紡ぎたい>……。糸は文化と意識で、高坂さんからヒントを引き出せるのではと、迷惑かもしれないが思い込んでいる。今回はバーの印象と著書「減速して自由に生きる~ダウンシフターズ」(筑摩文庫)の感想を併せて簡潔に記したい。
実は、俺が語るまでもない。<高坂勝>で検索したら、ブログに加え、多くのインタビュー記事やトーク映像に触れることが出来る。何事においても重要なのは〝一次資料〟で、俺の屁でもない〝二次資料〟はパスしてもらっていい。
バーはまさに〝人間交差点〟で、高坂さんはコンダクターだった。食の問題に取り組む女子大生、ブックレビューを大手新聞に寄稿している研究者、そして同行した記者を、高坂さん自らが紹介し結んでいく。先日講演した日本財団の関係者も来店していた。立ち位置は真逆のはずだが、高坂さんに敵と味方という発想はない。「三宅洋平とチャランケ精神を共有してますね」とぶつけたら、本人も同意していた。
誰もが高坂さんと話すためにやってくるのだから、独占するわけにもいかない。早めに辞したが、3点ほど話を振ってみた。<貧困になりがちな政治の言葉>、<直接民主主義と議会制民主主義を繋ぐ回路>、<社会だけでなく自身の生き方を変える意味>である。普遍かつ不変のテーマで、継続して考えていきたい。俺が最重要課題と考える格差と貧困について、個々の生き方(後輪)から変え、前輪(政治)にパワーを伝えていくべきと、実践を踏まえて語っていた。
話題になるのがシールズだ。シールズと人脈が重なる高坂さん、頻繁に取材している記者……。両者の思いは期せずして一致した。「こいつ、なかなかやるな」と記者のビビッドさに、あらためて感心する。衝撃的なメッセージも、いずれ消費され干からびてしまう。<イマジネーションとリアリティーを加味し、言葉を更新いくべき>……。これが俺を含めた3人の共通認識だ。彼らの突破力と表現力に頼るだけでなく、世代を超えたフォローが必要で、〝それぞれ自分の拠点で闘うこと〟と言い換えることができるだろう。
「どこでディベート術を学んだのですか」と尋ねると、「飲み屋のオヤジとして身につけました」との答えが返ってきた。妙に納得したのだが、高坂さんは経験を基に、借り物ではない論理を蓄積している。だから誰しも説得力を感じ、バーを訪れるのだ。ダウンシフターになったり、会社を辞めて自立したり、農業や居酒屋を始めたりと、高坂さんに触発されて生き方を変えた人は多い。
著書で高坂さんは、20代の懊悩を曝け出している。大手企業を辞めた理由も「現実逃避の意味が大きかった」(論旨)と記されていた。日本と世界を回り、再出発の道を探る。パレスチナを訪れた際の印象も興味深かった。高坂さんの30歳の夢は、くしくもアラカンの俺と同じで、<人と人を紡ぎたい>だった。
意識的に論理と知識を排した著書に、示唆深い言葉がちりばめられている。<5%が意識を変えれば、社会は自ずと変わっていく>(趣旨)もそのひとつで、再訪した時に問うてみたい。アラカンになっても煩悩と物欲まみれの俺だが、〝人間交差点〟に通って刺激を受け、少しでも澱みを濾過できればと考えている。俺が親近感を覚えたのは、高坂さんの著書における自虐的、偽悪的な語り口だった。
明日は国会前の集会に参加する。<10万人が集まれば何かが変わる>と意気込む人も多いが、へそ曲がりの俺は、<20万人以上が集まった反原発集会で何が変わっただろうか>と考えてしまう。高坂さんに問うた、問えなかったテーマを、集会中に反芻するつもりでいる。
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無能、怠慢、我がまま……。こんな形容詞を体現する俺が東京砂漠を今も這い回っていられるのは、偏差値50をクリアできる唯一の仕事(新聞の校閲)を30年前、奇跡的に発見したからだ。退社後、商業印刷の校正に従事するや、上記の三つに加え集中力のなさを露呈し、自然淘汰される。校閲と校正とは別物なのである。救いを求めて反貧困ネットワークの会員になった直後、縁あって夕刊紙校閲の仕事を得た。
反貧困ネットワーク主催のシンポジウム(2年前)で、無名の男が隅っこに座っていた。ディスカッションが始まるや、眠そうな男が、「朝生」等に出演する議員たちを自分の側に引き寄せ、丸め込んでいく。その男、高坂勝さん(緑の党前共同代表)に感嘆したことが、緑の党入会のひとつのきっかけになった。
高坂さんは党の活動から退き〝幽霊会員〟になっていたが、先月末の臨時党大会でトークセッションに参加した。その場で軽く挨拶した俺は先日、夕刊紙の若手記者を伴って、高坂さん経営のバー(通称たまTSUKI)に足を運んだ。2度目の訪問である。俺は最近、梨元リポーター並みの突撃スタイルだ。残された時間はきっと短い(58歳)。わかり合えると直感したら、距離を無遠慮に縮めていく。高坂さんは幸いにも寛容な人だった。
俺は生まれて初めて夢らしきものを見つけた。別稿にも記したが<人と人を紡ぎたい>……。糸は文化と意識で、高坂さんからヒントを引き出せるのではと、迷惑かもしれないが思い込んでいる。今回はバーの印象と著書「減速して自由に生きる~ダウンシフターズ」(筑摩文庫)の感想を併せて簡潔に記したい。
実は、俺が語るまでもない。<高坂勝>で検索したら、ブログに加え、多くのインタビュー記事やトーク映像に触れることが出来る。何事においても重要なのは〝一次資料〟で、俺の屁でもない〝二次資料〟はパスしてもらっていい。
バーはまさに〝人間交差点〟で、高坂さんはコンダクターだった。食の問題に取り組む女子大生、ブックレビューを大手新聞に寄稿している研究者、そして同行した記者を、高坂さん自らが紹介し結んでいく。先日講演した日本財団の関係者も来店していた。立ち位置は真逆のはずだが、高坂さんに敵と味方という発想はない。「三宅洋平とチャランケ精神を共有してますね」とぶつけたら、本人も同意していた。
誰もが高坂さんと話すためにやってくるのだから、独占するわけにもいかない。早めに辞したが、3点ほど話を振ってみた。<貧困になりがちな政治の言葉>、<直接民主主義と議会制民主主義を繋ぐ回路>、<社会だけでなく自身の生き方を変える意味>である。普遍かつ不変のテーマで、継続して考えていきたい。俺が最重要課題と考える格差と貧困について、個々の生き方(後輪)から変え、前輪(政治)にパワーを伝えていくべきと、実践を踏まえて語っていた。
話題になるのがシールズだ。シールズと人脈が重なる高坂さん、頻繁に取材している記者……。両者の思いは期せずして一致した。「こいつ、なかなかやるな」と記者のビビッドさに、あらためて感心する。衝撃的なメッセージも、いずれ消費され干からびてしまう。<イマジネーションとリアリティーを加味し、言葉を更新いくべき>……。これが俺を含めた3人の共通認識だ。彼らの突破力と表現力に頼るだけでなく、世代を超えたフォローが必要で、〝それぞれ自分の拠点で闘うこと〟と言い換えることができるだろう。
「どこでディベート術を学んだのですか」と尋ねると、「飲み屋のオヤジとして身につけました」との答えが返ってきた。妙に納得したのだが、高坂さんは経験を基に、借り物ではない論理を蓄積している。だから誰しも説得力を感じ、バーを訪れるのだ。ダウンシフターになったり、会社を辞めて自立したり、農業や居酒屋を始めたりと、高坂さんに触発されて生き方を変えた人は多い。
著書で高坂さんは、20代の懊悩を曝け出している。大手企業を辞めた理由も「現実逃避の意味が大きかった」(論旨)と記されていた。日本と世界を回り、再出発の道を探る。パレスチナを訪れた際の印象も興味深かった。高坂さんの30歳の夢は、くしくもアラカンの俺と同じで、<人と人を紡ぎたい>だった。
意識的に論理と知識を排した著書に、示唆深い言葉がちりばめられている。<5%が意識を変えれば、社会は自ずと変わっていく>(趣旨)もそのひとつで、再訪した時に問うてみたい。アラカンになっても煩悩と物欲まみれの俺だが、〝人間交差点〟に通って刺激を受け、少しでも澱みを濾過できればと考えている。俺が親近感を覚えたのは、高坂さんの著書における自虐的、偽悪的な語り口だった。
明日は国会前の集会に参加する。<10万人が集まれば何かが変わる>と意気込む人も多いが、へそ曲がりの俺は、<20万人以上が集まった反原発集会で何が変わっただろうか>と考えてしまう。高坂さんに問うた、問えなかったテーマを、集会中に反芻するつもりでいる。
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