つきみそう

平成元年に出版した処女歌集の名

ウクライナ問題

2022-02-21 | Weblog

北野幸伯氏のメルマガからです。


世界で現在もっとも注目されているのは、
ウクライナ情勢です。

具体的には、
「ロシアがウクライナに侵攻するかどうか」。

プーチンは昨年の11月、
ウクライナ国境に10万人の兵力を集結させた。

武力を背景に、何を要求したかというと、
「ウクライナをNATOに加盟させないと、
 法的に保証しろ」。
それで、
米ロ、NATOーロシアの交渉が
続けられてきました。

しかし、ブリンケン国務長官は1月26日、
ロシアの要求を正式に拒否したことを
明らかにしました。
共同1月27日
<ブリンケン米国務長官は26日の記者会見で、
緊迫するウクライナ情勢に関する
ロシアの提案に文書で回答し、

ロシアが求める北大西洋条約機構(NATO)
不拡大の確約を正式に拒否したと明らかにした。>

プーチンは、要求を拒否されて、
恥をかかされたことになります。

ここで賢明な指導者であれば、
「ではここでいったん引き下がって、
でなおそう」となるでしょう。

しかし、過去の彼の行動を見ると心配です。
ロシアは08年、ジョージアと戦争。
その後、ジョージアからの独立を求めるアプハジア、
南オセチアを国家承認しました。

ロシアは14年、ウクライナからクリミアを奪った。
さらに、ウクライナからの独立を宣言した
ルガンスク、ドネツクを支援しつづけています。

プーチンは、現代の世界において、
武力行使を「もっとも躊躇しないリーダー」
といえるでしょう。

問題は、彼の「戦術的」行動が、
相手国ばかりでなくロシアにも
不幸を引き起こしていることです。

プーチンは、ほぼ無傷でクリミアを奪いました。
しかし、欧米日の制裁で、
ロシア経済はボロボロになった。

2000~08年まで、年平均7%成長していたロシア。
クリミアを併合した2014年から2020年は、
年平均0.38%の成長にとどまっています。

▼戦術と戦略の違い

ところで、戦術と戦略は、
何が違うのでしょうか?
戦術は、「戦闘に勝つ方法」で、
戦略は「戦争に勝つ方法」です。

たとえば、
「日ロ戦争に勝つ方法」は、戦略です。
日ロ戦争の中の日本海海戦に勝つ方法が、
戦術、あるいは作戦です。

たとえば、小学校でクリスマスパーティーがあり、
ケーキを食べることになったとしましょう。
割り当ては、子供一人に一切れです。

ところが体が大きく力の大きい男の子は、
5切れとりました。
正義感の強い女の子が、
「ダメだよ。一人一個だよ」と注意した。

男の子は、
「うるせえ!俺は食いたいだけ食うんだ。
文句あるなら、ぶん殴るぞ!」と叫びました。
こうして彼は、ケーキを5切れゲット。

「戦術的勝利」をおさめたのです。
ところで彼は、
その後このクラスで幸せに暮らすことが
できるでしょうか?

同級生は、可能な限り彼を避けるし、
無視しようとするでしょう。
彼は、人の5倍のケーキを食べ、
高い代償を払うことになるのです。

同じようにロシアは、
「クリミア」を奪うという
「戦術的勝利」で多くのものを失いました。

経済的繁栄も、国際社会の愛と尊敬も。

今回ウクライナ侵攻が起これば、
ロシアは、ウクライナからドネツク、
ルガンスクを奪うでしょう。

(@ドネツク、ルガンスクを
「国家承認」しつつ、事実上
の属国にするかもしれません。)

ですが、欧米(日)からの制裁で、
ロシア経済はさらにボロボロになります。

プーチンが、過去の過ちから学び、
戦略的撤退することを願います。

 ところで昨日北京五輪は閉会式。全競技が終わり、日本は過去最多のメダル獲得で、金3銀6銅9で、合計18個。金はジャンプの小林選手、スノーボードの平野選手、女子スケート1000mの高木選手でした。テーマ音楽はベートーベンの第九番、歓喜の歌で始まり、進められてゆきました。コロナ禍の中、新疆ウイグル自治区での外交ボイコット問題もあり、ロシアのドーピング問題もありましたが、とにかく終わりました。次の2026年大会は、イタリアのミラノ、コルリィダナンペッツオで開催されます。

 


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