つきみそう

平成元年に出版した処女歌集の名

古い絵葉書の中の万葉集

2020-05-15 | わが家

 庭師さんがもう半月も来ておられて、お茶の接待は2度。毎回違うお菓子を出していますので20種類ほど準備します。庭師さんは一人。昨年秋は事情で来てもらえず茂りすぎていたため、支払もかなり・・・多分今日が最終日になりそうで、お菓子折を準備します。

 蔵の整理は、はかどりません。蔵の中には夫の学術書の他に亡父の残した学術書もかなり残っています。夫とは専門分野は違いますが・・・娘の薬学の学術書もあります。他に色あせた戦前の絵葉書もありました。西本願寺で発行されたもので、万葉集996番歌が記されています。テーマは、「皇土に稔る」。4000首余の歌の中で今の時代にはあまり取り上げられません。この時代は皇室に関する作品がよく読まれていたのでしょう。天皇陛下を賛美しています。調べて見ると、

六年甲戌(きのえいぬ)、海犬養宿禰岡麻呂の詔に(こた)ふる歌一首

御民(みたみ)われ生ける(しるし)あり天地の栄ゆる時に遭へらく思へば(万6-996)

【通釈】天皇の民である私は生きている甲斐があることよ。天地が栄える時に生まれ合わせたと思うので。

【語釈】◇御民 天皇のものである人民。民はすべて天皇に属したので、天皇に対する敬意ゆえに敬語「御」を付けたもの。

【補記】天平六年(734)、聖武天皇の詔(ご命令)に応じて作った歌。聖武朝讃美の歴史歌巻とも言うべき万葉集巻六を代表するような一首である。

【主な派生歌】
み民われ生けるかひありてさすたけの君がみことを今日聞けるかも(賀茂真淵)
御民われ楽しくもあるか天地のたらへる御世にあらくし思へば(長田鶴夫)

 

レモンの花

もう半月も咲いているシンビジウム

コメント (4)
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