最近カミュの「ペスト」がよく読まれていると聞き、電子書籍を取り寄せました。カミュを読んだのは、60年以上前のこと。高校時代、「異邦人」を読んだことを思い出します。何しろ若くまだ生きている作家だからということで・・・44歳の若さでノーベル文学賞を獲得。でも1960年、47歳で交通事故死してしまいした。
電子書籍を注文したのは、初めて。昔からこういうものがあれば、かさばらず、断捨離の必要はありません。でも、分厚い本は適しません。時々出して読む本にも適さないと思います。スマホでは画面が小さすぎ。パソコンに取り込みました。
アフリカのフランス領アルジェリアのオランで実際にペストが蔓延したときのことを小説化。主人公は医師と思って読むと、筆者という言葉が出て来ます。それは別の人物。ペストで閉鎖されていることと、コロナで国中閉塞状態となっていることとはよく似た状況です。皆さんが読まれる気持ちがよく分かります。実存主義という評価もありますが、作者は否定していたそうです。不条理文学とも言われ、カフカの「変身」を思い出しました。
写真はセイヨウトチノキ。つまりマロニエ。夫が先月、通りすがりで苗を買ってきました。52年前、夫がヨーロッパに出張したとき、パリのシャンゼリゼーでマロニエの実を拾い、しばらく飾っていました。今は紛失しています。あれからパリへは二度行きましたが、実のことは忘れていました。当時マロニエの実のことを自慢すると、亡父は、「そんなもの、日本の栃ノ木と同じだよ」と軽くあしらわれてしまいました。マロニエをネットで調べて見ると、
「マロン(クリ)に由来する言葉。
マロニエの果実が、クリに似ている(又は、クリとして用いられていた)ことにより、クリの実から作られることで有名な「マロングラッセ」という菓子も、古くはマロニエの実が使われていたようです。」
あの巨大な実は食べることができたようです。