『どんな場面でもそつなく振る舞える』より 簡単な10ステップでアイコンタクトの達人になる方法
昔から「第一印象がすべて」と言われるが、私はそうは思わない。目を見つめて握手を交わした瞬間、強烈な第二の印象を抱く人もいる。
コネティカット州グリニッジで大成功を収めている企業のCEOを務めたウィル・リプトンは、優秀な二人の幹部候補のどちらを採用するかという難しい選択を迫られたことがあるという。結局、二人のうちで選んだのは、「握手のよかったほうだ」と言う。
握手のときに相手の指が鳴るほど強くつかんだり、手先だけをぽんぽんと合わせたり、指先をつかんだり、勢いよく上下させたり、指輪にキスしろとでもいうように手のひらを下に向けて差し出したりするのはよくない。そのことを承知している人が多いため、ここ数年間、印象に残った握手はなかったのだが、先月久しぶりにそんな握手を経験した。それは、アルトゥーロ・エリアス社長兼マネージングディレクターとの握手だった。
《うわあ、素晴らしい握手ですね、エリアスさん》
力強く親しみがこもった握手で、あんなに親近感を覚えたのは、ガールスカウト時代の仲間だけに分かる秘密の握手以来だった。エリアス氏の握手になぜそんな力があったのか、分からなかった。講演で握手の大切さを強調したばかりだったので、上機嫌で彼の握手をほめた。
エリアス氏は微笑んで片手の手首を見せ、医者が患者の脈を取る血管を指さした。「コツはここですよ。握手をするときはいつも、相手のここに人差し指で軽く触れるんです」。いってみれば相手のハートに触れているようなもの。脈は心臓に直結しているのだから。
私はこの方法を早速実践し、今では握手のたびにずうずうしくも相手の脈の部分に触れている。フリーメイソンの会員から聞いた話では、フリーメイソンには二〇種類の握手があって、第三階級「マスターメイソン(親方)」の会員の「獅子の前足」と呼ばれる握手は相手の脈の部分を押すというのだから、きっと一流のやり方に違いない。このやり方に慣れれば、握手する相手との間に生まれる親近感に敏感になるはずだ。
昔から「第一印象がすべて」と言われるが、私はそうは思わない。目を見つめて握手を交わした瞬間、強烈な第二の印象を抱く人もいる。
コネティカット州グリニッジで大成功を収めている企業のCEOを務めたウィル・リプトンは、優秀な二人の幹部候補のどちらを採用するかという難しい選択を迫られたことがあるという。結局、二人のうちで選んだのは、「握手のよかったほうだ」と言う。
握手のときに相手の指が鳴るほど強くつかんだり、手先だけをぽんぽんと合わせたり、指先をつかんだり、勢いよく上下させたり、指輪にキスしろとでもいうように手のひらを下に向けて差し出したりするのはよくない。そのことを承知している人が多いため、ここ数年間、印象に残った握手はなかったのだが、先月久しぶりにそんな握手を経験した。それは、アルトゥーロ・エリアス社長兼マネージングディレクターとの握手だった。
《うわあ、素晴らしい握手ですね、エリアスさん》
力強く親しみがこもった握手で、あんなに親近感を覚えたのは、ガールスカウト時代の仲間だけに分かる秘密の握手以来だった。エリアス氏の握手になぜそんな力があったのか、分からなかった。講演で握手の大切さを強調したばかりだったので、上機嫌で彼の握手をほめた。
エリアス氏は微笑んで片手の手首を見せ、医者が患者の脈を取る血管を指さした。「コツはここですよ。握手をするときはいつも、相手のここに人差し指で軽く触れるんです」。いってみれば相手のハートに触れているようなもの。脈は心臓に直結しているのだから。
私はこの方法を早速実践し、今では握手のたびにずうずうしくも相手の脈の部分に触れている。フリーメイソンの会員から聞いた話では、フリーメイソンには二〇種類の握手があって、第三階級「マスターメイソン(親方)」の会員の「獅子の前足」と呼ばれる握手は相手の脈の部分を押すというのだから、きっと一流のやり方に違いない。このやり方に慣れれば、握手する相手との間に生まれる親近感に敏感になるはずだ。