15日の朝、6時を回ったころ満月の月がまもなく山の端に入る。台風19号被災地の人々や災害の状況をどんな思いで見ていたのだろう。家族を亡くした人、復旧への思案をする人、生活の立て直しを考える人、避難所生活に難儀する人、助けに駆け付けた人、静かに見守りながら明かりを届けてくれた。
同じ月を載せたブログやフェイスブックを複数拝見した。どれも大荒れした台風が通り過ぎことなど微塵ほども感じさせない満月だった。私の写真はスマホで撮ったもので、山の端近くで白っぽく写っているが、夜半に撮った月は黄金色だ。撮るべくして撮らなければ作品にはならない。そんなことを思いながら我が写真を見て気づいた。
月から遠く離れて頭上にある電線が月の位置で途切れている、そう、月が電線の前に写っている。パソコンで拡大してみたがスマホの液晶と同じで月の前で電線は途切れている。素人なので手振れがと思ったがそれらしき様子はうかがえない。何かの光の影響でこうなったのだろうが、まあ、面白い1枚と眺めた。
観光地で電線が折角の1枚を分断することがある。そうならないように撮ればいいだが、撮った後で気づくのが素人、仕方ないとあきらめたことが何度もある。ただ電線がなければ電気が届かないことは被災地の映像でよく分かっている。では全て地中化にすれば、そうすれば倒木で断線することもないし、写真も分割されない。そんな具にもならないことを思いながら、判じ物の1枚を保存した。
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