坂道を下りるバスの窓から,冬枯れした段々畑の中ほどに無造作に置かれている幾つかの白い塊が見える。あれはなんだろうと思いながらも同僚と話し込んでいた。次のカーブを曲がるときその塊が目に入った。
冬日に映えた数頭の白い羊だった。そこから少し離れた周囲にはロープらしきものが張られている。雑草処理のため放たれているのだろう。昨秋の終わるころ同じ道沿いで雑草の中に2頭の牛が放たれていた。雑草処理のためと地方版で知った。
耕作放置された田畑の雑草や雑木の繁茂が大きな問題にされている。こうした対策の一つとして牛や山羊、豚などがそうした場所へ放ち、雑草を食させることでしのいでいる。
数頭の羊でどれほどの雑草を食べつくすのか分からない。事情があって耕作は出来ないが、その農地への思いは絶たれていない、それを羊に託されたのだろう。そう思いながら振り返ったが次のカーブを曲がったバスから羊は見えなかった。
(写真:冬日を浴びて気持ちよさそうな羊たち)
そこへ白いカタマリ…。羊ですか。
牧歌的でいい景色ではありますが、アゴが干上がりそうですね。
いつのなったら羊の姿がのどかな光景に見えるでしょうか。
食糧自給率なんて机上の計算では解消できないでしょうね。