みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

その兄弟のためにも死んでくださった

2013年09月26日 | コリント人への手紙第一
コリント人への手紙第一 8章


 台風20号の影響で時折雨が強く降る中、水曜日夜の祈祷会がありました。
 きのうは悪天候の中、Hさんが自転車で祈祷会に出席されました。初参加です。数年前から礼拝に出席しておられるのですが、祈祷会にも、おいでになりました。

 いつものように、当たり前のように祈祷会の部屋に来て、椅子に座って会が始まりました。ところが、Hさんは、祈祷会は初めて。どの部屋で行われるのかもお分かりになりません。しばらく玄関の所で立っておられました。そこで、「常連」の一人が迎えに行きました。

 いつものように、司会者が会を進行します。
 毎週のことなので、当たり前のようにソングブックをめくり、聖歌を開きます。けれども、Hさんにとっては何もかもが初めて。いっしょうけんめいページをめくります。

 いつものように、一人一人の「証し」の時間。順番で、近況やみことばから教えられたことを話します。その方にとっては初めての体験。「相談してもいいですか」とおっしゃいます。それはそうでしょう。初めてなのですから!

 「常連」は覚えて祈ってきましたので、その方の名前を知っています。けれども、Hさんは私以外の出席者の名前を知らないと言います。そこで、自己紹介。妻の紹介の後で、その方は「ヘェー、牧師さんの奥さんだったのですか」とびっくりしておられました。数年も礼拝に通っておられ、週報も大切に保存して来られたというのに…。

 「知っている人々」がつまずきの原因を作っているのだと思わされた体験でした。

 正しい知識を持つのがもちろん悪いわけではありません。けれども、それを持たない弱い人々を、知識を持つ者が「いつものこと」「当たり前のこと」だとして顧みないのだとしたら、結局はつまずきを与えることになるのではないか…と。

 Hさん、参加してくださってほんとうにありがとうございました。
 貴重な体験でした。

    


2011-2024 © Hiroshi Yabuki