最近お嬢さんを授かったSさんが来店されて、お子様の誕生記念としてブラックトレドを購入されました。
その子が大きくなったら渡すとかではなく、お子さんがそのペンを見た時に父親をイメージするような、ご自分を象徴する万年筆が欲しいと思われて来店されたのだと思います。
ブラックトレドは1995年頃トレドシルバーという名前でプロパーの商品として短期間のみ作られていましたが、15年くらい作られていませんでした。
金張りのキラキラしたトレドとは違う、シルバーの胴軸のトレドは新しい時には少しシャープな印象で使い込むとシルバーが落ち着いてきて、お子さんがお父様の万年筆だと認識する頃には良い風合いになってくるでしょう。
私も子供が生まれた時に万年筆を知っていればと羨ましく思いました。
息子が生まれたのは25歳の時で、私は本当に若かった。
今でもないけれど、当時わが家には本当にお金がなかったからトレドは絶対に買えなかったけれど、プロフィット21やカスタム742のような長く使うことができる万年筆をお金を貯めて買っていたと思います。
子供が生まれた年号を刻印したりしてもいいかもしれません。
子供が生まれたという自分の人生における大きな出来事を思い出せるモノを形として持っておけるというのも素敵なことだと思いました。