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グイード・リスポーリのグリーティングカード、アウロラの限定品ミネラーレと江田明裕のガラスペン
10年という月日は本当に早いと思っている。ただ何もせずボーッとしていたわけではないけれど、それでも時間の流れはあっと言う間に感じられて、私はまだ同じ所にいる。
10年経っても同じ所にいることは幸せで恵まれたことなのかもしれないけれど、10年経っても何も変わらずにいることは、まるで成長していないようで、自分の能力のなさを物語っているようで少し恥ずかしくもあります。
知人、友人で同じ立場にいる人の中には、次々と自分のステージを変えて、活躍の場を移して人生の目標に近付いている人もいる。
ただ、人と同じようにしようとしたり、世間の風潮に流されて自分の道を見誤ることは、仕事を傾けかねない一番危険なことだということは、この10年で学習できたような気がします。
仕事の方策を立てる時に一番考えないといけないことは、世の中で何が流行しているかではなく、何が自分らしくあって、どうしたいかだということだと、今のところは思っている。そういう考えも、また変わるかもしれないけれど。
当店の仕事と時代について自分なりに分析してみました。
私もその一人ですが、世の中にはもともと書くことが好きな人がいます。書くことが苦でも何でもなく、楽しいことなので、とにかく何か書いていたい。
万年筆を愛用している人、万年筆に惹かれる人というのは、そういう方がほとんどだと思います。当店のお客様方もそのような方が多く、年齢、性別は関係ない。
そういう人はいつの時代にも変わらずにおられて、いなくなることはありません。
書くことが好きな人が存在して、そういう人達が万年筆に惹かれるというのは、時代が流れても変わらない事実で、万年筆が今では使われなくなった忘れ去られそうになっているものという、世間一般のイメージとは異なります。
この書くことが好きだという変わらない人の心のようなものは、私がいつも探していたもののひとつだと思っている。
一方、こういう仕事でも変化していくことがあります。
それは情報発信のやり方です。
テクノロジーは常に移り変わっていて、私たちの生活環境の表面だけはその影響を受けて変化していますので、それに合った方法で情報発信をしないと、トンチンカンな方法にいつまでもこだわっていても成果が上がらないし、方法にこだわるのは本質から外れている。
私が仕事で情報発信をし始めた時、既にインターネットが普及していましたのでホームページやブログがその手段で、今もその方法が中心です。
しかし、一般的にはTwitter、Facebook、インスタグラムなどのSNSが主流になっているので、それらを上手に活用しないといけないのかもしれませんが、何となく気が進まない。もう少し今のやり方を続けたいと思っている。
時代の流れはますます早くなっていて、SNSでさえすぐに飽きられて、廃れてしまうような気がするし、自分に合っていないような気がする。
10年があっという間なのだから、人の人生は本当に短いと思う。30年で、40才の中年が70才になってしまうと思うと、私のようなスピードの遅さでは一生にできることは本当に少ない。
変わらないことを掴んで、いろんなものに惑わされずに、自分はどの方法を選択するかを見極めていかないといけないと思っている。