元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

骨太な生き方

2021-03-14 | 実生活

人の生き方に興味がある。
その人は、どんな仕事をして、どういう性格で、どんな暮らしをしているということよりも、その人がどういう信念を持って、どうありたいと思って生きてきたかという精神的なものに興味があります。

だから司馬遼太郎の小説に今夢中になって、暇さえあれば読んでいるのだろう。
司馬遼太郎は、まさにそれぞれの歴史上の人物が、どんな思想を持ってどんな生き方をしたかを書いた作家だったと思うので、それが私の好みにピタリと合った。

人の生き方に正解はないけれど、多くの人の共感を得る生き方と、そうでないものがきっとあるのだと思います。
どうせなら自分の生き方に、多くの人が共感してほしい。
自分の理想的な生き方は、自分の生涯が終わった時に、いい人生だったと思うことができるかどうかだと決めている。
その期に及んで、よかったと思うには、自分の信念を貫くということになるのかもしれません。
いくら経済的に安泰でも、誰かを騙したり、裏切ったりしていたら、最後にいい人生だったと思うことはできないのではないか。

万年筆は自分の生き方を表現することができるものだと思っています。だからそれを仕事に選んだというわけではなく、万年筆を仕事にするようになったから、人の生き方に興味を持つようになったのだと思います。

意外に思う人がいたり、実際の自分のイメージとはかけ離れていると思われるかもしれないけれど、私自身骨太に生きたいと思っています。

多少の困難があっても、変わらずに平然と生きていたい。精神的にも、肉体的にもタフでいたい。

最近はモンブラン149を気に入ってよく使っています。
キャップの権威的なホワイトスターにはどちらかと言うと反発は覚えるけれど、あの大きさからくるボディなどの肉厚さ、丈夫さに、自分もそうありたいと憧れるのです。